

武田菱という家紋がある。このように丸で囲むのもある。この形の雪形があるというのは知ってたが、見るのは初めて。でも戸隠スキー場というちっとばかし離れた場所。

北アルプスとはあまり縁が無いのでどれがどの山なのか俺には良く分らないが、ヨメはその逆なのでこれを直ぐに見つけた。山は五龍岳。雪形にはこじつけみたいなのも多いけど、と言ったら地元の人に叱られそうだけど、これは誰が見ても良く分る形だ。家周辺で一番良く見える雪山は浅間山だけど、この山は雪形とは無縁だ。佐久側は降った雪が数日で無くなってしまうからだ。
どの雪形もそれが見えるというのは春のお告げなんだろう。それを目安に種を巻くとか農事があると聞く。でも暖冬だったりで余りにも早くこういうのが現れたりすると幾らなんでも早いだろうってことで折角の経験則も通じなそうだ。
長野県の小学生は山を描くと鋸のようなギザギザな形を描くらしい。だけどそう描きたくなる風景は沢山ある。不思議な事に登った事の無い山は皆ギザギザな鋸の歯のように見える。でも良く見ればそんな風景は稀だ。上の写真も昼間ならギザギザに見える山の景色だけど、夕暮れ時に見えたのはこんなだった。
今の時期、特に松本からは雪で真っ白な北アルプスが良く見えるけど、長野市からも見えるし、佐久からも遥か遠くに見える。ところがもう長野県に住んで9年になるがまだどれがどの山だか分らない。昨日、夕暮れ時に長野市内を走ってる時、特徴のある山が見えた。写真中央、猫かバットマンの頭のような形をした鹿島槍ヶ岳だ。こういうのを双耳峰と言う。
魔の山と言われた谷川岳も夏に登れば普通の山だけど、これも双耳峰だ。会社の後輩に暇そうだから山にでも行かないかと誘われて登ったのが30年も前。お互い山にはそれほど詳しくなかったので土樽(つちたる)から入山。いわゆる逆コースなので大変だったけど、確か谷川岳に着くまでは誰にも会わなかった。それだけに静かな山を堪能出来て良かった。入山から3日目くらいだったかな、ようやく谷川岳らしき山が見えた。
最初に着いたピークには数人しか人が居なかったけど、向こう側、同じくらいの高さのピークは人がウジャウジャいた。そちらが谷川岳という標識が立ってるピークだった。人が多い方のピークでは標識を確認しただけで直ぐに通り過ぎて下山。高さも形も見える景色もほぼ同じ。だけど有名な名前が付いてるかどうかでこうも違うものかと思ったのがその後の人生に影響した、ナンチャッテ。