prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」

2003年04月20日 | 映画
詐欺師の話といっても、離婚による父親の喪失と永遠の少年といったスピルバーグ的モチーフが先行していてなりたい相手にフィクションの世界だけでもなりすますコンプレックスの代償行為という描き方。

唐突だが「復讐するは我にあり」をネガとした時のポジという印象。モチーフがあまりにもろに出過ぎている気はするが。ラストの肩透かしを重ねてどーんと来る手は昔のスピルバーグだったらもっとくどくやっていただろう。

スケールからすると小品に近いが、風俗の再現や映像の質などはさすがにゴージャス。ただし、タッチとすると割と軽い。タイトルデザインは、昔のソール・バス風。
(☆☆☆)


本ホームページ