以前「MAKIKYUのページ」ではソウルメトロ1号線の1000系に関する記事を取り上げましたが、この車両と同等の車両は韓国鉄道(KORAIL)には多数導入されており、昨日の「MAKIKYUのページ」開設1周年記念記事を公開した際には最近リンク先として追加したdazhao様のブログ「北京公共交通630路」でもそれを記念してKORAIL1000系車両に関して取り上げて頂いた事もありますので、今日は同系に関して取り上げたいと思います。(dazhao様ありがとうございます!)
この形式は1974年の首都圏電鉄(ソウル周辺を走る通勤電車:近年は路線が拡大したこともあって広域電鉄と呼称されています)開業時から約20年もの間増備された事もあってバリエーションも幾つか存在し、近年は経年車の廃車が相次いでいるものの、現在でも写真の後期形車両などは地下鉄1号線や直通運転を行っているKORAILの電鉄線(この形式は仁川~議政府・東豆川方面の系統で運行される事が多いです)で活躍する姿をしばしば見る事が出来ます。
近年は電鉄線運行区間の拡大等もあってVVVFインバーター制御車の5000系が怒涛の勢いで増備され、勢力も逆転している状況ですので、以前に比べるとこの車両は陰の薄い存在になってしまい、しかも同系のベースとなっている日本国鉄→JRの103系電車(系列の301系などを含む)が日本の首都圏では全廃となる状況ですので、103系と良く似た走行音を奏でる同系は非常に有り難味を感じる存在となっている気がします。
それでもモデルチェンジを続けながら90年代中頃まで製造が続けられていた事もあり、同系の中で最も新しいタイプの車両などはまだまだ第1線で活躍する姿が見られそうですが、JRも地域によっては大規模な修繕工事を施してまだ多数の103系を走らせていますので、日韓どちらの方が後年まで生き残るかも気になります。
また近年では内装材の交換などが実施され、これによって車内は新車同然といった状況になっていますが、これと共に外観も行先表示器が字幕式からLED式に取り替えられており、これとはまた別でKORAIL民営化後は路線別の新塗装へ塗り替え(それでもVVVF・ステンレスの5000系と異なりこの形式はまだ旧塗装も残っており、先月MAKIKYUがソウルを訪問した際にも遭遇しています)も進むなど近年随分変化が激しい状況ですので、首都圏における通勤車両の変化の速さは隣の島国に負けずといった感があります。
写真は行先表示器がLED化改造される前の旧塗装とLED改造・塗装変更後の1000系後期形車で、現在は旧塗装の車両そのものが少数派になっています。