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松浦鉄道 MR-300形気動車~イベント対応の軽快気動車も最後は…

2008-01-23 | 鉄道[九州・私鉄等]

 

先日「MAKIKYUのページ」では西九州を走る松浦鉄道(MR)のMR-200形に関して取り上げましたが、MRではこのMR-200形とほぼ同形態でありながらも、イベント対応車として昭和末期のJR松浦線→松浦鉄道転換時に2両だけ導入された、MR-300形に関して取り上げたいと思います。

この車両は車体形状こそMR-200形と同様ですが、他のMR車両(その後導入されたレトロ調車両と、最新型のMR-600形を除く)とは異なり、白に青の濃淡、そしてオレンジ色のストライプが入った塗装となっており、外観も他の車両とは容易に識別できます。

客室内は大都市圏の通勤車両の如く、オールロングシートとなっているのが特徴
(これは製造当初からではなく、後に改造された様ですが…)で、その上MRの車両は他形式も含め殆どがトイレなしですので、利用客の過半数を占める佐世保近郊の区間(佐世保~佐々間)程度であれば、この車両でもさほど問題はなさそうですし、ラッシュ時間帯に佐世保近郊で重点的に運用すれば良さそうな車両ですが、運用は特に限定されず全線に渡って運行される事から、この車両で佐世保~伊万里間を乗り通すともなれば少々大変そうです。

先月MAKIKYUがMRに乗車した際には、この車両に乗車する機会はなかったものの、有田~伊万里間の折り返し列車で走っている姿を目撃し、写真は伊万里駅で撮影した同車の外観と車内の様子です。

伊万里駅でMR-300形を目撃した際は、車両の状態などを見る限り、素人目にはまだ暫くは活躍が…という印象も受けたのですが、イベント対応車として華々しく登場したものの、MRでは1999年にレトロ調気動車のMR-500形が登場した事もあってか、近年は地味な存在となっていたこの車両は、特に大々的なさよならイベントや装飾などが行われる事もなかった様で、この直後に新型車両MR-600形の追加導入による淘汰で、今年春に約半分の区間が廃線となる島原鉄道とは対照的に、あまり注目を浴びる事もなくひっそりと運用から外れてしまった様ですが、この様な車両が走っていた事を記憶の片隅に留めておきたいものです。

ちなみにこの時MAKIKYUはMRフリーきっぷを持っていましたので、今思えば予定を変更してこの車両に乗車していれば…と思う次第ですが、それでも遠く首都圏から足を伸ばし、希少な車両が現役で活躍する最後の姿を見られただけでも、充分幸運だったのかもしれません。
(余談ながらMAKIKYUはこの時佐世保→伊万里間でMRに乗車してようやく九州の鉄道完乗(ケーブルなどを除く現行営業路線)となり、その後JR筑肥線に乗り換えて唐津~福岡市内へと移動していました)