先日MAKIKYUが中京方面へ出向いた目的の一つに、未乗で残っていた岐阜県内を走る第3セクター鉄道・樽見鉄道と長良川鉄道に乗車する事がありましたが、その内前者で乗車した車両の一つが、ハイモ230形と呼ばれるレールバスです。
この車両は樽見鉄道発足当初に導入された2軸レールバス・ハイモ180形(現在は全て引退)の後継版とも言える存在で、80年代中頃~90年代初頭にかけて計4両が導入されていますが、ハイモ180形が余りに小さ過ぎた事もあって、一応ボギー車となっています。
それでも全長は15m級とかなり小柄で、車内設備もトイレなしのオールロングシート、バス用部品を多用した簡素な印象(この車両に乗車すると天井の低さをはじめ、照明や窓周りなど至る所にバスを連想させられます)が強い車両という事もあって、全線乗り通しでも1時間程度ではさほどの実害は無いとはいえ、居住性はお世辞にも良いとは言えないものです。
ただ「レールバス」と言われるだけあってバス用部品を多用しており、寿命もバス並みである事が災いして、全国各地で第3セクターが発足した昭和末期~平成初頭に導入された同種車両が、新鋭軽快気動車への代替などで次々と退役していく中で、今でもこの様な車両が主力として活躍している路線は少なくなって来ています。
そのためこの様な車両は希少な存在になりつつありますので、20年程前の第3セクター鉄道が次々と誕生した頃を思わせる車両という点では、希少な存在になりつつありますし、また樽見鉄道にはその後導入された新形式もありますので、乗り比べも面白いものです。
またハイモ230形は、各車両毎に増備時期が異なる事もあって、車両毎に細部が少しずつ異なっており、外観塗装も車両毎に全て異なっているのも特徴ですが、MAKIKYUが乗車した車両は沿線の大型ショッピングモールで、至近に同駅名の停留所も存在する「モレラ岐阜」の広告車両で、この様を見ていると広告車両を別としても、標準塗装は一体どれなのか?と感じてしまう程でした。
(樽見鉄道の標準塗装は一応水色と赤色ですが、広告車両以外に池田満寿夫デザインの車両も複数走っており、現役車両は少数ながらも彩り豊かです)
ちなみにMAKIKYUが樽見鉄道に乗車した際は、一応全国版の時刻表上では大垣~樽見間を走る一本の列車の様に扱われていながらも、途中の車庫所在駅・本巣で車両交換となるダイヤに当たり、本巣以遠は別の車両に乗換えとなったのですが、これは運行本数も限られ、乗車機会も余りない樽見鉄道で様々な車両に乗車するには絶好の機会で、本巣以遠で乗車した車両に関しては、近日中に追って別記事で取り上げたいと思います。
写真はMAKIKYUが乗車した「モレラ岐阜」広告車両のハイモ230-314号車と、その車内の様子です。