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北陸鉄道 7000系電車~古巣と同じ形式を名乗る石川線の主力車両

2009-11-03 | 鉄道[北陸]

  

先日「MAKIKYUのページ」では、北陸鉄道石川線で1編成だけ活躍する元京王車で、近年導入された7700系に関して取り上げましたが、現在石川線で活躍する車両は、この1編成を除いて元東急の車両で統一されています。

元東急の車両は、かつて日比谷線直通列車でも用いられた18m級ステンレス車の7000系で、北陸鉄道では1990年に運用を開始していますが、同系は北陸鉄道以外にも各地の地方私鉄に譲渡され、今日でも幾つかの地方私鉄で活躍する姿を見られます。

それどころか東急自体でも下回りの取替え(VVVFインバーター制御化)や内装更新など、大規模な改造を施された車両が、7700系と形式を改めながらも池上線などで今でも活躍し、外観は7000系の雰囲気を強く残していますので、お馴染みの方も多いかと思います。

その中でも北陸鉄道に移籍した車両は、600Vという低電圧の路線で用いる事もあって、下回りを東急時代のものではなく西武鉄道などの廃車発生品に取り替えているのが大きな特徴で、この事は他の東急7000系譲渡車には見られない大きな特徴となっています。

また北陸鉄道での形式は、古巣の東急時代と同じ7000系を名乗っているのも大きな特徴ですが、同じ形式を名乗りつつも原型の先頭車で構成された編成と、中間車に運転台を増設した改造先頭車で構成された編成で番号帯が異なります。

その上原型の先頭車で構成された編成の1本は、東急時代と同様に非冷房のまま(その他の編成は北陸鉄道移籍時に簡易型の冷房装置を搭載)となっており、この編成も番号帯が分けられている事から、移籍車両数は2両5編成(計10両)だけの割には、7000番台・7100番台・7200番台と番号区分が複雑なのも大きな特徴と言えます。

この7000系は北陸鉄道移籍後、今日に至るまで石川線の主力として活躍しており、1編成を除いてこの形式ですので、石川線に乗車する機会があれば、遭遇頻度は非常に高いものです。

MAKIKYUが9月に石川線に乗車した際にも当然乗車機会がありましたが、幾ら車体が耐久性の高いステンレス製とはいえ、北陸鉄道移籍からもうそろそろ20年、製造年から数えるとかなりの年数を経ている車両だけに、車内などはやや草臥れた雰囲気を感じたのも事実で、今後車両更新(東急7000系移籍車の中では、水間鉄道への移籍車が近年大規模な更新工事を施工しています)や取替えなど、大きな動きが出ないのかも気になったものです。

写真は7100番台(原型先頭車の冷房改造車)と7200番台、乗車した列車の車内の様子です。