MAKIKYUが先月韓国を訪問した際には、福岡からの高速船が到着する国際旅客ターミナルから釜山駅まで、循環運行を行っているシャトルバスに乗車する機会がありましたので、取り上げたいと思います。
このバスは以前は運行しておらず、国際旅客ターミナルで高速船やフェリーを下船してから、個人旅行で釜山市内各方面へ向かうには、徒歩で最寄り駅の地下鉄1号線中央洞(Jungang-Dong)駅やその近くにあるバス停留所まで向かうか、或いはタクシー等の使用しなければならず、中央洞駅まではさほど遠くないとはいえ、雨天時や重い荷物などがある場合はやや不便な状況でした。
しかしながら近年は福岡からの高速船が健闘し、釜山を訪れる外国人観光客(殆ど日本人かと思いますが…)も増えている事もあり、国際旅客ターミナル~釜山駅(地下鉄で中央洞駅から1駅:地下鉄だけでなくソウルへ向かうKORAIL京釜線列車の大半も発着します)の間を循環運行するバスが運行されており、先月の韓国旅行ではMAKIKYUもこのバスに初めて乗車する事が出来ました。
この循環バスは昼間で概ね1時間に2~3本程度運行しており、市内バスがひっきりなしに行き交う釜山市内の状況を考えると、本数はやや少なめと感じますが、国際旅客ターミナルではターミナルのすぐそばに発着しますので、国際航路利用の場合には非常に便利です。
運賃も一般900W(現金支払時)となっており、中央洞~釜山駅の1駅間だけを地下鉄に乗車するより安価なのも魅力ですが、これに加えて使用車両には「全国交通カード使用可能」とハングルで書かれたステッカーが貼られており、釜山市内で出回っている地下鉄・バス共通のICカード「HANARO CARD」をはじめ、近年相互利用が可能となった首都圏(Seoul都市圏)の「T-money」なども利用可能となっています。
これらのICカードで運賃を支払った場合は、釜山市内や首都圏の市内バスなどと同じく、現金利用より運賃が割引されて800Wで乗車でき、釜山港到着後にターミナル内で日本円のトラベラーズチェック(旅行者小切手)を両替しようにも、現金しか取り扱いできない(以前T/Cを両替した事もあるのですが…)と言われ、ウォンの持ち合わせが少なかったMAKIKYUとしても随分助かったものでした。
(余談ながらT/Cは釜山駅近くの国民銀行で両替できましたが、余り外国人やT/Cの取り扱いに慣れていないのか、結構手間取ったものでした)
この循環バスで運用されている車両は複数あり、MAKIKYUが乗車した車両は現代(HYUNDAI)製の中型車・AEROTOWNで、途中で路上駐車の車が多数停車している路地を走行する事などを考えると、この路線に適した車両と感じたものでしたが、他にも大宇(DAEWOO)製の低床車も目撃しています。
MAKIKYUが乗車したAEROTOWNは、車内はスーツケースなどを持ち込んでも支障が無い様に、一部座席を撤去して荷物置き場が設けられているのも特徴で、その上車内放送は一般の市内バスで流れる韓国語だけでなく、Englishや日本語の案内も行われていました。
そのため初めて釜山を訪れた外国人観光客でも利用しやすく、運賃や乗車時間の面でも手頃ですので、韓国のバスに乗ってみたいけど、複雑な路線網や韓国語のみの案内(この問題は最近徐々に改善されています)では…と考えている方にもおススメです。
また高速船やフェリーを下船してから直ぐに釜山駅へ向かい、列車で各地を目指す旅程を考えている方にも有用な路線ですので、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方も釜山へ行かれる機会がありましたら、この循環バスへの乗車を検討してみては如何でしょうか?
写真は国際旅客ターミナル~釜山駅間の循環バスで、MAKIKYUが乗車したAEROTOWNとその車内、乗車中のワンシーンと国際旅客ターミナルで見かけた大宇製の低床車です。