今月は17日に成田スカイアクセス(京成成田空港線)の開業を控え、新型スカイライナーの営業開始などは、心待ちにしている方も多いかと思います。
この京成による新線開業では、東京都心~成田空港間の大幅な移動時間短縮(MAKIKYUには余り縁のない話ですが…)が実現すると共に、新型スカイライナーは実質的に首都圏の辺境・北総監獄(千葉ニュータウン)を走り、余りに高額過ぎる運賃で悪評名高い「開発を止めた某鉄道」(元○○開発鉄道)との2重籍区間や、「開発を止めた某鉄道」の延伸区間と言っても過言ではない新線区間などを走るため、現在のスカイライナーよりも随分値上がりします。
それでも競合相手のJRの特急「成田エクスプレス」やリムジンバスに比べると、まだまだ運賃設定は安い上に、大幅な時間短縮や新型車導入による車両設備の向上など、サービス面での質的向上も図られます。
そうなると競合相手も何もせず…とは行かなくなり、京成は路線網の関係で成田空港から直結可能な範囲が限られる弱点があり、首都圏広域を直結できるJRやリムジンバスとはある程度棲み分けも出来ているものの、成田スカイアクセス開業以降は現在より苦しい立場に追いやられる公算が高くなります。
そのためJR側も黙って乗客が京成側に移行していくのは…という事で対策を迫られ、特急「成田エクスプレス」は昨年からサービスレベルの向上を狙い、新型車両E259系の導入が始まっていますが、成田スカイアクセス開業を前に、今日からは全列車が新型車両E259系での運転になっています。
これによって「成田エクスプレス」で従来活躍していた253系電車は、全て第一線から退く事になり、製造から20年足らずにも関わらず、既に廃車解体を余儀なくされた車両も多数存在しています。
JR東日本では遜色特急として有名な存在で、JR化後にリニューアルされて多少はマシになったとはいえ、普通列車に充当されても有り難味を感じない程居住性は芳しくなく、今では旧型の部類に入る国鉄型の185系電車がまだまだ活躍している事を考えると、253系の廃車は早過ぎる気もします。
しかしながら253系は特急形とはいえ、一部車両を除くと普通車は座席の方向回転やリクライニングはおろか、背もたれの方向転換すら出来ない座席を装備している事で有名で、遜色特急として有名な185系よりも遥かに設備面で劣る車両です。
そのためJR内の他路線を運行する特急転用するにもこの設備では…という有様で、一部車両が私鉄譲渡で第2の活躍先を見出せただけでも幸いなのかもしれませんが、つい最近まで嫌でもその姿をみた253系は、見る度によくこんな設備で全車指定席、それも割高なA特急料金を徴収する列車に運用できると感じたものでした。
MAKIKYUは空を飛ぶ(=航空機に搭乗する)事が…という有様ですので、成田空港自体は何度か足を運ぶ機会はあっても、「成田エクスプレス」の主たる用途である「空港アクセス」自体と無縁(それでもRapitなどに乗車した事があるのですが…)である上に、余りの割高さもあって、253系の「成田エクスプレス」は乗車機会がないまま最後を迎える事になりました。
しかし来年からは信州の地で新たな活躍が見られる見込みで、こちらはさほど高い料金を要する事はないかと思います(その代わり運賃は割高ですが…)ので、機会があればこちらで乗車するのは…と思っています。
信州の地ではもやは骨董趣味を楽しむ代物としか言いようがない古参車が、今日でも特急料金を徴収する特急として活躍しており、この古過ぎる特急車の淘汰に歓迎の声も出ている様ですが、こちらでも展望席を装備した花形特急車に比べると、遜色特急ぶりが否めない事になりそうです。
そして253系の定期「成田エクスプレス」運用終了後も、大船~成田空港間でさよなら列車が運転され、片道で所要2時間以上の鈍足運転ながらも、よく単線でダイヤ構成の厄介な成田空港駅に列車を乗り入れる余地が…と感心するものですが、この列車は旅行商品扱いで記念品付きとはいえ、大人1名の往復乗車で9600円にもなりますので、最後の最後まで運賃の割高ぶりは相変わらずの様です。
ちなみにこのさよなら運転より前に、記念イベントなども開催されますが、さよなら運転は「成田スカイアクセス」開業当日の17日となっており、営業運転の京成新AE車とは「最初で最後」の顔合わせが実現するかも注目点です。
また253系はつい最近までJR東日本を代表する車両の一つだっただけに、一部では「JR東日本博物館」とも称されているさいたま市内のニューシャトル沿線にある博物館でも、入場時にミニ運転列車と称するアトラクションで、253系を模した車両が活躍している姿を目撃しています。
こちらはJR東日本の車両史を語る存在として、当面第一線で活躍した姿を模したまま走り続けるのか気になるものですが、信州の地で再活躍が始まった暁には、彼の地の装いに改められたら面白い(彼の地でも展望席を装備した花形特急車の如く、大差ない装いで活躍する可能性も否めませんが…)と感じてしまうのはMAKIKYUだけでしょうか?
長野電鉄へ転籍した暁には多分個室を目玉商品にして売り込むんじゃないかと思います。恐らく予約制で既に活躍している元小田急10000形HiSE事、1000系「ゆけむり」の展望席も同じ扱いになる可能性が考えられます。つまり253系の運用と同時に1000系も予約制で!
>開運skyliner様
惜別運転を成田スカイアクセス開業日の17日に設定する辺りは、話題を京成側だけに奪われないとするJRの意地を感じますが、この特別な日にダイヤ編成の厄介な成田空港へわざわざ乗り入れる位ですので、何らかの惜別ヘッドマークにも期待したいですね。
(ただ車両構造的に制約があるかもしれませんが…)
また長野電鉄転籍車両は、個室の扱いをどうするのかも気になりますが、特急料金以外の追加料金を設定するか否かに関わらず、個室が存在するとB特急などではかなり使い難い状況になりそうで、ワンマン運転ともなれば尚更です。
あと1000系「ゆけむり」の展望席はこちらも乗車した事があり、小田急10000形の展望席は未だに…という状況ですので、信州の地で初めて念願を達成したのですが、長野電鉄の特急は乗車率自体もさほど高くない列車が多く、運賃が割高な事もありますので、こちらは出来れば現状通りの方が…と個人的には感じています。
>尾崎俊史様
座席が一方向きで固定されているのは、日本や韓国(不評のKTXなどを除く)以外の鉄道では、比較的一般的な様ですが、日本では非常に不評を買う形態である上に、NEXの運賃設定の高さも考えると、何でこんな設備にしたのだろうと感じてしまう程です。
今度253系に代わって導入されたE259系は、こちらも見る機会は多いとはいえ、未だに乗車した事がないのですが、普通車の座席は一般的な回転式リクライニングシートになっていますので、普通車の車内設備が大幅に改善されている事は評価できるものです。
(それでもNEXの運賃設定の高さを考えると、最低でもこの程度は…といった所かもしれません)
また普通車は大幅に改善されたとはいえ、グリーン車は横4列座席になるなどグレードダウンしており、都心~成田空港間のグリーン料金は、これでDXグリーン(九州のごく一部に存在する、グリーン車を更に上回る設備)よりも高いのは呆れたもので、料金に見合う設備とは言い難いのでは…と感じています。
宣伝みたいな文章で始まって申し訳ないです。
私は本日に至るまで結局253系に乗ることはありませんでした(泣)。写真も保有していません。昨年、首都圏まで行ったのに253系を撮影しなかったのを強く後悔しています。どこかに保存されればいいのですが。
253系がまさかこれほどまでに急ピッチでE259系に置き換えられるとは…正直思ってませんでした。来年首都圏に行くと既に決めている(笑)のですがその時撮影しようと思っていただけに全廃が悔やまれます。
ただ特急料金を取るのに固定クロスシートがあるのは大きな問題だったでしょうね。急行ならまだよかったと思いますが。
欧米や中国では有料特急が固定クロスシートということがあるのですね。驚きました。さすが私鉄のある国日本です。快速まで転換クロスシートになったのは私鉄があったからです。
成田エクスプレス…京成のスカイライナーに比べたらまだまだ高いですよね。快速を使った方がお得な気がします。
253系、首都圏のどこかに保存されればいいのですがね。もう長野に行くしかないのかな?。
リンクの件に関しましては、こちらはリンク集改修予定で、最近は記事だけでも手が一杯ですので、少々時間がかかるかもしれませんが、そちらからのリンクに関しては差し支えありません。
またNEX253系に関しては、余りの高さと値段に見合わないグレードもあり、日頃首都圏に居るこちらでも幾度も姿をみながら、結局乗車は…という有様でした。
とはいえ一部編成は、保存どころか来年から第2の活躍をはじめますので、首都圏とは少々離れるとはいえ、機会があればこちらは是非訪問したいと思っています。
それと比較的新しい全車リクライニングシートの編成は、JR内で他用途に転用される話もありますので、こちらの具体的な情報も気になるものです。
あとNEXの運賃+料金はリムジンバスとの競合を意識しつつも、多少高くても速さや乗換えなしといった利便性を武器に、専ら海外旅行客と言う客層を考慮して強気の価格設定に出ています。
そのため時間があれば、京成か快速グリーン車辺りの方が…といった所だと思いますが、今度のE259系であれば、多少割高でも許容範囲に収まるかもしれません。