今日極楽寺(鎌倉市)で江ノ電の「タンコロまつり」が開催され、また千葉県方面から知り合いがこのイベントに参加するという報を聞いており、MAKIKYUは横浜から近場という事もありますので、今回初めてこのイベントに参加して来ました。
「タンコロまつり」は江ノ電自体の路線や会場となる極楽寺の車庫も小さい事から、先月親会社でもある小田急電鉄が海老名で開催した「ファミリー鉄道展」の様な大掛かりなイベント(今年は80周年記念で例年以上の特別企画目白押しという事もあって、2日間の人出は4万人以上になった様です)ではないものの、名前の通りかつて江ノ電で活躍していた100形・通称「タンコロ」と呼ばれる単車の保存車両公開をはじめ、つい最近退役した300形304編成の先頭部カットボディの公開と記念撮影、現役車両の中では最古参の305編成(現存唯一の300形)の公開や鉄道模型の運転公開、グッズ販売にミニ江ノ電の運行などが行われ、それなりに楽しめるものでした。
MAKIKYUとしてはこのイベントの主役とも言えるタンコロ(108号車)の公開が最も注目すべき事であると感じ、車内も自由に出入りできる状況でしたが、この車両は通常一般に公開されていませんので、これを見に行くだけでも極楽寺に足を運ぶ機会があったと感じるものでした。
MAKIKYUが知っている江ノ電というと、古くてもせいぜい現在は退役している600形連結車(東急世田谷線などで使用されていた車両を譲り受けた車両)や、現在は一編成のみとなってしまった300形が非冷房・釣掛式駆動で活躍していた頃ですので、これでも「板張り床の冷房のない古い電車が大きな音を立てて…」(現在江ノ電では冷房化は完了していますし、板張り床の編成も305編成一本だけで、この編成はカルダン駆動化されて走行音は随分静かですので、今日の江ノ電でこの様な状況を同時に体験する事は出来ません)という時期の江ノ電には乗車した記憶が何度もあるのですが、80年代初頭に現役を引退している車両であるだけに、MAKIKYUは残念ながら実際に活躍していたタンコロに乗車した事はなく、近年は通勤時間帯や休日を中心に込み合い、2両連接車を2編成連結した編成でも満員の状況が当たり前ですので、戦前に製造されて連結運行が不可能なタンコロがよく80年頃まで走っていたものだと感心させられます。
ちなみにMAKIKYUがこの形式の実物に触れるのも10数年ぶりで、随分昔(この時は107号でした)だった事もあって記憶もかすかに…といった感じですので、運転台には座席や速度計もなく、客室との仕切りも路面電車の如くといった感じですし、木材を多用した昔ながらの車内は扇風機すらないといった状況ですので、運行に必要最小限の設備のみといっても過言ではないシンプルな感のあるこの車両はなかなか新鮮なものに映ります。
客室内の床が乗降口付近のみやや低くなっており、座席の部分との間で緩やかに傾斜があったのも印象的で、引退から随分な年月が経過しているにも関わらず、車体に多少の錆びなどが見られるとはいえ、保存状態も比較的良好に感じられましたので、今後も何らかのイベントなどでの再登場を是非願いたいものです。
また今回のタンコロ祭りでは、タンコロに比べると存在感が薄い存在に感じた300形も、現役唯一の編成である305編成は撮影し難い状況だったのは惜しまれますが、これからの時期に相応しいサボを取り付けていた辺りなどは注目点かと感じましたし、最近廃車となり、ファミリー向けの記念撮影に登場した304編成の先頭部カットボディも今後どの様に活用されるのか気になるもので、江ノ電の規模を考えると毎年の様に大きく様相を変えたイベントの開催は困難かと思いますが、またこの様なイベントが開催される事にも期待したいものです。
写真はタンコロまつりの告知広告(江ノ電の電車車内中吊り)と会場内の様子、今回のイベントの目玉的存在といえるタンコロの内外、そして300形305編成(300形唯一の現役編成)と304編成(先頭部カットボディ)です。
行こうかな~とは思ったのですが,見送ってしまいました。
108号車,風情があっていいですねぇ。
私は江ノ電というと1000形を思い浮かべます。
邪道でしょうか?(笑)
こちらは近場+知り合いが参加するという事もあって、今回このイベントに初めて参加したのですが、退役からかなりの時間が経過し、通常は公開されないタンコロを見に行くだけでも、充分参加の価値ありだったと感じています。
またこちらは非冷房・釣掛式駆動の300形などが大活躍していた頃は、1000形はハズレ車両という感覚でしたが、今では逆に江ノ電唯一の釣掛式駆動車になってしまった事もあり、今回のイベントに参加するために江ノ電に乗車した際は、2編成併結されている中で敢えて同形を狙った程で、時代の変化を感じされられるものです。
この車両も末永く活躍してくれるとうれしいのですが……。
こちらも会場(極楽寺)へ向かう際には、2編成連結されている中から、敢えて釣掛式駆動の1000形を選んで乗車した程ですが、最近塗装変更や自動放送装置設置などが行われ、まだまだ使いそうな気がします。
ただ近年300形や(旧)500形のカルダン化改造編成が次々と引退しており、最新の(新)500形はVVVF車となっていますので、1000形は個人的には今のままでと思っていますが、廃車発生品を用いてのカルダン化が行われるか否かが気になるものです。