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JR東日本 E331系電車(2)~異端ぶりは外観だけに留まらず…

2009-01-28 | 鉄道[首都圏・JR]

   

先日「MAKIKYUのページ」であ、京葉線を走る新型車両・E331系電車に関して取り上げましたが、今日はその続編として、この車両の車内に関して取り上げたいと思います。

この車両は見るからに最近のJR東日本らしい「某社レンズ付きフィルムに良く似た名称で呼ばれる事が多い車両」の一種で、窓枠や客ドアの形状などをはじめ、無地となっている化粧板などを見ると、最近の首都圏でよく見られるシンプルな印象の車両に仕上がっています。

また「某社レンズ付きフィルムに良く似た名称で呼ばれる事が多い車両」の中でも、中央線などで活躍するこの種の最新型は、客ドアが化粧板張りでガラスの4隅が角張ったモノとなり、つり革も好みが分かれる独特な形状をした黒いものになるなど、この種の車両も年月を経るごとに変化が見られます。

E331系に関しては外観だけでなく、車内の造りも山手線などで走る一世代前の「某社レンズ付きフィルムに良く似た名称で呼ばれる事が多い車両」の特徴が多く見られ、車内案内表示装置に幅広タイプではないLCD画面がドア上に設置されている点まで、現行の山手線車両と共通する程(ただ号車によって車体長が異なる案内表示は、このE331系ならではですが…)ですが、この事はまともに走り始めたのは最近とはいえ、製造から少し年月を経た車両である事を実感させられるものです。

ただ連接構造を採用している事で車体長が短く、窓割が異様な事を除いても、天井が首都圏を走る「某社レンズ付きフィルムに良く似た名称で呼ばれる事が多い車両」でよく見られるタイプでない事や、座席形状も一部でお馴染みのラウンドタイプとなっている箇所が見受けられるものの、ロングシートはアルミ車の製造で知られ、その標準仕様では一部で「極悪」と評される程評判が芳しくない、中国地方某メーカー製の車両を連想させられる形状のモノが用いられ、座席端の袖仕切り形状も異なっているなど、近年におけるJR東日本の標準仕様とはかけ離れた部分が、幾つも見受けられるのも特徴です。

某メーカー標準仕様を連想させられる座席は、見た目こそ「極悪」を連想させられるものの、形状に若干の工夫がなされている事などもあって、近年のJR東日本標準仕様といえるラウンドタイプに比べると、座り心地は劣る気がしたものですが、「極悪」と評される座席に比べれば遥かに良いと感じたものでした。

またこの車両の座席を語る上で欠かせない存在といえるのが、両先頭車にのみ設けられたクロス・ロング可変座席で、E331系のモノは近鉄や東武などの私鉄や、仙石線などで採用されているモノとは異なり、ドア間全ての座席が可変座席ではなく、クロスシートのモードにした際も、ドア寄り2人がけはロングシートのままで、真ん中の2列のみがクロスシートとなるのが特徴です。

そのクロスシートもボックス配列という状況ですので、これは最近の首都圏中距離電車(最近は通勤・近郊型両用形式の台頭などで死語になりつつありますが…)と同レベルで、好みが大きく分かれ、JR東日本特有ともいえる硬い枕部分も相変わらずですので、これだけでも国内で幾つかの採用事例が存在するクロス・ロング可変座席の中では、現在存在するモノでは最下級に属する代物と言えます。

その上この座席は座面が薄くて硬く、一時期高速運転で知られる標準軌の首都圏某大手私鉄で採用され、混雑時にその一部が収納されて立席空間を拡大できる可変座席(MAKIKYUとしては、それでもこの私鉄で最近増えている「ブカブカ」した軟らか過ぎる座席よりはまだ程度が良いと感じていますが…)を思わせるものがありますので、珍しさという点では一見の価値があるものの、座り心地は感心できるものではありません。

そのため日頃通勤車両ではロングシート車ばかりの京葉線において、クロスシートから車窓が眺められる事を除けば、余り期待しない方が良い代物であるといえ、可変座席両脇のロングシートまでこのタイプにする必要があったのか?と感じる程で、その上可変座席設置部分は窓脇にかなりのデッドスペースがあるなど、本格的採用には難ありと感じさせるものです。

こんな座席を設置する位ならば、車両端という事もありますので、平日朝ラッシュ時は混雑率の低い各駅停車限定とする事(現段階では平日のE331系充当列車すら存在しない状況ですが…)で、通常のボックス+ロングシートにした方がと感じたものですが、可変座席のお陰で、E331系のロングシートは、座面だけでも編成内に3種類が存在している事になり、一編成のみの連接車でDDMを採用した事以外にも、試作的要素が極めて強い車両である事を強く感じさせるものです。

それ以外にも客ドア部分が金属字剥き出しでありながらも、他の車両では見慣れないざらついた感触のモノを用いているなど、これまた他車両では見慣れないものでしたが、E331系は運行開始直後に不具合で長期運行中止に見舞われるだけあり、近日に増備される公算は低いかと思いますが、同形登場後に「某社レンズ付きフィルムに良く似た名称で呼ばれる事が多い車両」の標準仕様が変化していますので、仮に今後現行編成と間をおいてE331系増備車が登場するとしても、仕様が変化する可能性が高いと思われます。

現在活躍中の一編成は京葉線で走り続ける限り、異端車として同線で最も目立つ車両という運命を背負って活躍する事になる気がしてなりませんが、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様も機会がありましたら、是非一度E331系に乗車され、その異端ぶりを拝見されては如何でしょうか?



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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (乗後景)
2009-01-31 02:58:11
こんばんは。
てっきりそれっきりになっていたと思っていたら営業運転していたのですか。
拝読し乗りたくなっております。

それにしても非連接車体の方が進化し、先を行っていたはずのこの車両が置いてきぼりの浦島太郎状態になったというのは何とも皮肉なものですね。
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ようやく営業運転を再開しましたが… (MAKIKYU)
2009-02-01 22:49:17
乗後景様こんばんは。

12月末にようやく運転再開となったE331系ですが、運転再開後も土休日の限定運用のみで、それすら車両交換になった事がある様ですので、今後の動向が非常に気になるものです。

また最先端を行くはずの車両が、車内の作りなどで一世代前の標準仕様車レベルというのも皮肉な話ですが、仮にE331系が今後増備されるとしたら、仕様変更が予想されるだけに、この編成は走り続ける限り異端車であり続ける事になりそうですね。
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