日本国内でも近年、2両連接バスを導入する事業者が相次いでいるものの、まだまだ少数派で物珍しい存在と言う事もあり、活躍自体が注目される状況となっています。
首都圏と並び公共交通が発達している地域として有名な関西でも、一般路線用に導入・運行を行っている事業者はまだ2つだけという状況で、運行路線も限定されていますので、関西在住の方でも「まだ乗った事がない」という方も決して少なくないと思います。
この2事業者の一つは兵庫県の神姫バス、同社では「オレンジアロー 連 SANDA」という名称で2台が活躍しており、この車両は最近になって土休日のアウトレット輸送にも充当される様になっています。
平日は週5日仕事や学校などで忙しく、土休日しか空いた時間が確保できないという方には、以前は非常に乗り難い存在だった同車も、最近は乗車難易度がやや下がった感があります。
同車に関してはMAKIKYUも以前に1度乗車、「MAKIKYUのページ」でも関連記事を公開(興味のある方はこちらをクリックして下さい)していますが、今月に入ってから関西では神姫バスに加え、近江鉄道でも関西では2例目となる2両連接バスの運行を開始しており、MAKIKYUは早速乗車する機会がありました。
近江鉄道では南草津駅~立命館大学(びわこ草津キャンパス:通称BKC)間を結ぶ路線の一部便に充当、連接車両は「JOINT LINER」と称しており、同車は2台導入されています。
「JOINT LINER」は神姫バスをはじめ、新潟交通以外の輸入連接バス運行事業者(岐阜乗合・神奈中・京成バス)でも用いられているベンツ製の「CITARO」と呼ばれる車種で、国内の連接バスでは最もポピュラーな車種と言っても過言ではない存在です。
一般車両とは大きく異なる単色塗装となっている点も、既に輸入連接バスを運行している他事業者と同様ですが、薄い黄色の塗装はインパクトの強い塗装を用いている輸入連接バス運行他事業者各社に比べると、やや控えめと言う印象を受けたものでした。
車内に足を踏み入れると、こちらも外観と同様に他事業者のCITAROとは色違いの同型車という印象で、国産バスとは異なる輸入車ならではの硬めと感じる座席なども、「オレンジアロー 連 SANDA」などと同様と感じたものです。
座席モケットは紺色となっており、これも鮮やかな印象を受けた「オレンジアロー 連 SANDA」などに比べると控えめの印象を受けたものです。
ただ車両前方には今流行の♡形吊り輪を用いたつり革も見受けられ、これは2両連接バスの中では全体的に控えめな印象の強い「JOINT LINER」において、一つのアクセントになっているのでは…と感じたものでした。
この「JOINT LINER」は特定時間帯に旅客が集中する学生輸送に特化して導入した車両と言う事もあり、南草津駅~BKC間を結ぶ各系統の中でも、専ら両区間を直行運行する便に用いられていますが、片道だけ実車運行を行い、残る片道は回送運行となる事も多くなっていますので、試乗で南草津駅やBKCに出向かれる方は要注意です。
(MAKIKYUが南草津へ足を運んだ際には、南草津駅発は16時前の便が最終でしたが、BKC発の便は18時過ぎまで存在する状況でした))
また日本国内では既にCITAROの2両連接バスを走らせている各事業者や、CITAROとは別タイプの2両連接車を運行している新潟交通以外でも、既に連接バスの試運転を行っている事業者が存在する状況です。
有資格の乗務員不足などが問題化している現状では、道路条件などの環境が整うのであれば、今後も既に運行実績のある各事業者をはじめ、それ以外の都市圏事業者でも新たに2両連接バスの運行を行う事例が増加する可能性は濃厚かと思いますが、近江鉄道でも当面2台のみの活躍で推移するのか、更に車両数を増やす事になるのかも気になる所です。
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連節バスは土日・祝日は走らない路線も多くて手強い
存在ですねぇ~
更に平日でも朝夕の通勤通学ピーク時間帯のみ運行と
あって難易度は高めです、はい
更に更に付け加えるなら学生利用が見込めないシーズンは
走らないダイヤだったりで遠征者泣かせなんですね
メルセデス製シターロが日本の道路事情にマッチした
車種で比較的メンテナンス性も高くて評価されてるのは
判りますが、もっと他の車種が投入されても良いのにと
感じます
神姫バスのオレンジアローはJR三田駅で、近江バスの
ジョイントライナーはJR草津駅から出発か~
日本で活躍する連接バスの過半数がベンツ・CITAROというのは、三菱ふそうが自社で連接バス製造を行わない代わりに、ダイムラーの輸入代理店として介在している事も大きな要因かと思います。
最近の連接バスでも新潟交通は例外的存在、また福岡市内で西鉄が試験走行している車両も新交と同形ですが、この車種も日本で今後どれだけ普及するのか気になります。
また近年電気バスで京都急行バス(プリンセスライン)が中国製車両を導入した事も注目されていますが、中国では欧州メーカーと合弁で国内製造した連接バスも多数活躍、中にはBRT用右ハンドル車も存在しますので、今後この車両を日本で導入するのも一つの選択肢として悪くないのでは…と感じています。
あと近江鉄道バスのBKC(立命館大学びわこ草津キャンパス)アクセス路線に関してですが、メインは最寄駅の南草津駅発着となっており、ジョイントライナーは同駅発着直行便の一部に限定しての運用となっています。
BKCを発着する近江鉄道バスの中には、南草津駅でだけでなく草津駅や瀬田駅を発着する路線もありますが、こちらは通常の路線車のみ、また瀬田駅発着路線は近江鉄道だけでなく帝産湖南交通が運行する便も存在します。
こちらがBKCへ足を運んだ際には、往路ジョイントライナー・復路は瀬田駅行で西武バスから移籍した中型車に乗車しましたが、BKCへ足を運ぶ際には単純往復以外にも色々な経路が使えます。
もしジョイントライナー乗車でBKCへ足を運ばれる様でしたら、その序に他路線に乗車して見るのも面白いかと思います。