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東陽バスで今も活躍する「730」~こちらも日曜日に定期運行

2013-07-12 | バス[九州離島・沖縄]

先日「MAKIKYUのページ」では、沖縄バスで活躍する「730」に関して取り上げましたが、MAKIKYUが4月に沖縄へ足を運んだ際には、沖縄バスの730と共に、東陽バスで活躍する730にも乗車しています。


東陽バスは専ら日野車を導入している事業者だけあり、同社で活躍する730も日野製の「RE101」で、年式的には沖縄バスの730と同部類ですが、登録番号は「沖22か906」、沖縄バスで活躍中の730よりも少し前に登録された車両になります。


トップドアで座席定員が多く、床材もリノリウム張りとなっており、古参車ながらも冷房車である点など、仕様的には沖縄バスで活躍している730と共通する部分も多く、1台だけ残存する動態保存車という点も共通しています。

現在は専ら日曜日の191系統・馬天営業所~城間(Gusukuma)で運行しており、城間付近はラケット状のループ運行、そして運行区間の半分程度は、沖縄バスの730運行路線・39番(那覇バスターミナル~新原ビーチ)とも重複します。

起点となる馬天営業所は、沖縄バス39番も通る「新里(Shinzato)」バス停からも徒歩10分程度ですので、その気になればこの馬天営業所へのアクセスに、730も走る沖縄バス39番を利用し、その後東陽バスの730に乗車(或いはその逆)も可能です。
(勿論那覇バスターミナルから直接馬天営業所へ向かうバス路線(東陽バス)もありますので、アクセスは好みに応じて色々選べます)

MAKIKYUが東陽バスの730に乗車した際には、馬天営業所から乗車し、途中停留所で下車して那覇バス市内線に乗り換えたのですが、191番は那覇市内の中心部へは入らず、那覇市内に入ると市内北東部をかすめ、その後浦添市内へ入る経路となっています。

南風原町内や那覇市郊外、浦添市内などで那覇市内中心部へ向かうバスへの乗り換えも容易で、途中儀保でゆいレールに乗り換える事もできます。
(勿論城間まで乗車し、その後国道58号線を頻発する各社バスに乗り換えて那覇市内中心部へ抜けたり、或いは逆に宜野湾など中部方面へ向かう事も可能です)

またMAKIKYUが東陽バスの730に乗車した際には、他にも首都圏から遠路はるばる730を求めて来た同好者も居り、この730をはじめとするバスの話題などを交わしていた事もあり、乗り心地を堪能するのは半分程度…という状況でしたが、日野のモノコック車というと「ガーガー」と煩い音を立てている印象があるものの、現在活躍中の730は「RC」ではなく「RE」という事もあり、古参車の割には静粛性に優れ、居住性も悪くないと感じたものでした。
(日野はモノコック車体末期~スケルトン車体初期にかけて、エンジン形式の異なる複数車種の大型車を出しており、同年式で似たような見た目の大型路線車でも、車種によって別メーカーの車両に乗車したのでは…と思う程の差異があります)

ただ見るからに古そうな風貌に加え、ブレーキペダルを踏んだ際のエアー音などは、ブルーリボン(東陽バスの現行主力車種)などに比べると…と感じたものでした。

現在活躍する2台の730車は、貸切などの申し込みがない限りは、機能維持を兼ねて日曜日の午前中(東陽バスは昼過ぎも)に動態保存車として運行するだけですので、経年者故の劣化進行もさほどではないかもしれませんが、何時まで走らせ続ける事が出来るのか気になる所です。

バス事情に疎い人物などは、ただの古い車としか受け取らず、ボンネットバスの様な超古参車に比べると、一般向けのインパクトは薄いかもしれませんが、希少性と言う点では既にボンネットバスと大差ないか、場合によってはそれ以上なのでは…と感じる車両です。

加えて沖縄では730交通変更という特殊事情があり、この交通変更に合わせて導入した車両という観点でも、相当な価値のある車両です。

単に公共交通としての輸送効率性を考えるだけであれば、路線車としての経済性はとても…という車両かと思いますが、MAKIKYUの周囲でも、この車両を貸切運行したという話を聞いた事もあり、今後730の価値が更に評価される事になれば、このバス自体が沖縄の希少な観光資源の一つにもなるかと思います。

沖縄の路線バスは決して芳しいとは言い難い状況で、特に東陽バスはここ最近路線用の新車を導入した話を聞かず、見かけたのは旧年式車ばかりでしたので、大都市圏で車検を継続更新できる年式の車両はどれだけ走っているのか…という状況ですので、この様な厳しい状況においても、この730を1台だけながらも残存させるのは相当な事かと思います。

もう少し仕様車両や経営が良さそうな沖縄バスでも、この様なバスをわざわざ残し、走らせ続けている事は大いに評価できる事と感じ、今後も現状の730車動態保存運行が末永く続く事を願いたいものです。



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2 コメント

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東陽バスで今も活躍する「730」~こちらも日曜日に定期運行 (我孫子の伊東)
2013-07-18 04:57:20
東陽バスで今も活躍する「730」~こちらも日曜日に定期運行

東陽バスもまた素敵なバスで、沖縄バスの所有する730バスと
双璧の存在ですね!

私も関東在住ゆえ沖縄での土地勘ゼロですので日曜日に運行する
730バスはどちらか片方しか乗車できないものと諦めて
おりましたが、東陽バスはゆいレール儀保駅から乗車OKで
沖縄バスはゆいレール旭橋駅から乗車OKとハシゴ乗車が
実現できました。


東陽バス馬天営業所から乗車の際には現地にて御一緒させて頂き
楽しいバス談義のひとときを過ごさせて貰いました~


私的にも世間一般でいう沖縄観光、例えば首里城やちゅら海水族館
よりも730バスこそが狙いでありました

トミーテックさんから東陽バスの日野REもバスコレ製品化
なりませんかねぇ~。1/150スケールで2台揃うと沖縄代表
という感じになりますものを~
返信する
こちらも同様で… (MAKIKYU)
2013-07-18 11:49:58
我孫子の伊東様こんにちは。

国内46都道府県訪問や、JR全線乗車などは何年も前に達成しており、国内では唯一沖縄だけが…という状況でしたので、4月にようやく47都道府県訪問達成の念願が叶ったのですが、こちらも一般的な沖縄観光よりも路線バスなどの交通系がメインだったのは同様です。

730バスやゆいレールをはじめ、主力となっている大都市圏中古車を用いた一般路線にも多数乗車したものでしたが、一般的な観光名所訪問は首里城とひめゆりの塔、国際通り散策位で、あとは天気の良いときに少しビーチへ立ち寄った程度ですので、最後は本部から出航したものの、有名なちゅら海水族館へは足を運ばず…という状況でした。

こちらが沖縄へ足を運んだ後、家族の中に沖縄へ足を運んだ者もおり、その中には「沖縄は初めて」という人物も含まれていますが、その際には「成田から往復ジェットスター・沖縄本島内は専らレンタカー」と、こちらの旅行とは対照的な旅行形態、個人的には話を聞いただけでも「絶対行きたくない」と感じる有様で、おまけにバス路線の下調べもせずに「沖縄は車がないと大変」などと言っている状況でした。

沖縄本島も那覇市内をはじめ、中南部は路線バス本数が比較的多く、予め下調べしておけば路線バスでも結構容易に廻れる気がしますが、北部などになると不便さは否めず、路線バス乗車優先で観光地訪問箇所を絞るか、逆に移動効率重視でレンタカーかツアーなどを利用し、路線バス利用は断念するかの2者択一を迫られるのは痛い所です。
(有名な「ちゅら海水族館」近辺を走る一般路線バスとなれば、名護発着の本部半島循環線が双方向共に概ね毎時1本、専ら中型車で運行しており、他にやんばる急行バスが数本運行している程度ですので…)

沖縄本島のバス情報に関しては、バス各社HPに加え、当ブログリンク集(2)にも掲載している「バスマップ沖縄」(http://www.kotsu-okinawa.org/)や「ちゅらバス@なび」(http://www.tyura-bus.sakura.ne.jp/bus/)なども結構有用で、土地勘を掴み難い沖縄本島の路線バスに関して下調べする際には随分重宝したものでした。
(もしまだこれらのサイトへアクセスされていない様でしたら、是非一度アクセスしてみて下さい)

また東陽バス730車(RE101)のバスコレ製品化に関しては、RE100やRCなど比較的良く似た車両の製品化事例はあるものの、どれも何処かが異なる状況で、専用金型を造り事業者特注品にでもしない限りは結構厳しい気がします。

とはいえ他にも多数の車種が活躍しており、他社にも多数同形車が在籍する大都市圏中古車などは、元事業者や他の移籍先事業者の車両と合わせての製品化なども容易かと思いますし、沖縄バスや第一産業交通系列の車両が既に幾つか製品化されていますので、東陽バスの製品化にも期待したい所ですね。
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