先日「MAKIKYUのページ」では、JR氷見・城端線を走る「ハットリくん列車」に関して取り上げましたが、高岡周辺ではJRだけでなく万葉線でもキャラクター列車が走っており、9月上旬にはこちらも乗車機会がありました。
万葉線は一時廃線も検討された加越能鉄道の軌道部門を引き継いで再出発した第3セクター鉄道で、JR富山港線を移管・再生して大注目を浴びた富山ライトレールなとと共に、「鉄軌道王国とやま」を象徴する存在の一つと言っても過言ではありません。
設備面などはまだ改善余地もあると感じますが、万葉線発足後には「アイトラム」という名称を持つMLRV1000形新型低床車も多数導入され、現在では主力車両になっています。
このアイトラムの一編成が2012年秋に改装されており、この改装車両が「ドラえもんトラム」です。
アイトラムは真っ赤な装いの標準塗装でもかなり際立つ存在ですが、これとは異なる水色に改められた「ドラえもんトラム」は更に際立つ存在で、当然ながら外観だけでなく車内も特別仕様となっています。
既存車両の内装には大きく手を加えず、キャラクターのステッカーなどを多数貼り付けたJR氷見・城端線の「ハットリくん列車」とは異なり、天井や側面化粧板をはじめ、運賃箱までが鮮やかな水色に改められています。
そのため車内に足を踏み入れた時のインパクトは相当なモノですが、座席モケットはそのままで、少し浮いている様にも感じたものでした。
キャラクター列車らしく車内随所にキャラクターの姿が…というのは当り前過ぎる話ですが、「ハットリくん列車」はハットリくん以外のキャラクターも多数描かれているのに対し、「ドラえもんトラム」はあくまでもドラえもんに登場するキャラのみの登場となっているのも大きな特徴です。
ガラスにもキャラクターが描かれていたり、運転席脇には人形も置かれているなど、かなり凝ったキャラクター列車と言えるのですが、個人的には中華人民共和国の鉄道小児運賃適用ラインを示す標記を連想させる、車両連接部の「ドラえもんの高さ 129.3センチ」という標記が傑作と感じたものです。
(中華人民共和国の小児運賃適用ラインに比べると、ドラえもんの背の高さの方がやや小柄なのですが…)
また万葉線は今年に入ってから、今まで高岡駅前の1面1線だけだった簡素な電停が廃止され、若干延伸されてJR駅ビル内に2面2線の新たな電停が開業、MAKIKYUは9月に「ドラえもんトラム」に乗車した際、初めてこの新電停を利用したものでした。
この新電停入口付近には「ドラえもんポスト」も設置されており、高岡がキャラクターで街を盛り上げていこうという雰囲気を強く感じたもので、「ドラえもんトラム」も記念撮影に興じる乗客の姿を幾人も見かけるなど、相当な人気ぶりと感じたものでした。
富山県内ではこの「ドラえもんトラム」以外にも、富山市内で比較的最近になって運行開始した路面電車に乗車する機会があり、話題が絶えないと感じるのは「鉄軌道王国とやま」として大々的にPRしているだけあると感じますが、富山市内で比較的最近走り始め、9月時初乗車した路面電車に関しても、近日中に別記事で追って取り上げたいと思います。