昨日は東京メトロ5000系電車が永年活躍してきた東西線からもうじき引退という事で、それにちなんだ撮影会が開かれ、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方の中には参加された方も居られるかと思います。(MAKIKYUはあいにく所用で参加出来ませんでしたが…)
ちなみに東西線では5000系の置き換えで05系と呼ばれる車両(先頭形状が変化した後期製造車両は新05系と呼ばれる事もあります)が導入されています(最近は有楽町線から07系の転属もありましたが…)が、相互直通運転を行っている東葉高速鉄道も開業時は旧営団から購入した5000系の改造車である1000系と呼ばれる電車を導入しており、こちらも最近になって東京メトロと同様に車両置き換えを実施して一足早く昨年末には車両置き換えを完了しています。
この車両置き換えに伴って導入された2000系と呼ばれる新車は昨日MAKIKYUも所用の帰りに乗車し、東西線の撮影会へ行かれた方の中にも往復の道程で乗車された方が居られるかと思いますが、05系の最新バージョンと同等の車両という事もあり、外観は塗装が異なる事を除くと、JR線乗り入れに対応していない事以外は05系とほぼ同様で、性能的にも全く同一です。
これは独自車両を設計するのに比べるとコストダウンに貢献している様ですが、車内外のデザインはベースとなっている車両の完成度が高い事もあって、神奈川県内元中小の某大手私鉄新車とは異なり、内容的には概ね満足の行くものと感じます。
また車内は構成こそ東京メトロ車両と同等とはいえ、内装でさほど余計なコストを掛けずとも独自性を出している事は大いに評価できる事で、グレー系の化粧板に緑系の座席モケット、そしてブラインドは黄色といったオリジナリティを感じるモノになっていますが、座席はメーカー標準品を用いている関係で形状が今一つと感じられ、はめ込まれる様な感触の座り心地は少々頂けず、これは数少ない難点という気がします。
(それでも首都圏某大手私鉄で最近流行の「ブカブカ」した異様な感触の座席よりは良い気がしますが…)
これは東葉高速鉄道の10km程北側を走り、余りに高額な運賃で悪評名高い北総監獄(千葉ニュータウン)を走る「開発を止めた某鉄道」(元○○開発鉄道)の親会社と内装どころかドアステッカーまで同一で全くやる気の感じられない最新型車とは大違いで、これは競合他社の存在が影響しているからなのかも知れません。
ただ東葉高速鉄道が他社に比べて運賃面では割高で不利(それでも普通運賃はTX・SR・りんかい線などよりは高いですが、「開発を止めた某鉄道」に比べればまだ多少は安いです)な分、車両面と利便性の付加価値といった高品位なサービス提供で選ばれる鉄道を目指している事の現われとも感じますので、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様も東西線や東葉高速線でこの2000系を見かけた際は、是非乗車されて同社の心意気を感じ取ってみては如何でしょうか?
そして近隣の「開発を止めた某鉄道」にも少しはまともなサービスを期待したい所ですが、ここは「高過ぎる・運行本数が少ない」といった状況は相変わらずで何を期待してもダメそうなので、もう諦めるしかない気がします。
なおこの記事は「北総監獄」に隣接する市町村を走る電車ということで、「北総監獄」カテゴリーでの取り扱いとさせて頂きます。
05系自体も終盤はドア上のLEDによる情報案内装置の数をケチッたため、2000系も同仕様になっています。
東葉高速鉄道開業当時、初代の1000系に乗りましたが、シロートさんでも“元東西線の車両”がバレバレでした。ただ、戸袋窓をスッキリとしたカタチで埋め込んでいたのが印象的ですね。JRのステンレス車ではトイレの設置改造を行なっている車両もあり、“元窓”が痛々しい姿をしています。
この東葉高速2000系ですが、確かに外観はベース車両の新05系とほぼ同一ですので、見た目のオリジナリティーという意味では物足りなさはあるかもしれません。
ただこの鉄道の苦しい台所事情にも関わらず、内装はオリジナルカラーを打ち出し、そのセンスも比較的良いかと思いますので、個人的にはまずまずの評価をしても良い車両かと思います。
(「開発を止めた某鉄道」の最新型とは大違いです)
あと近年JRで増えているトイレ設置改造車両(キハ120系など)ですが、いかにも窓を埋めましたという部分はロゴを張るなど、デザイン面での考慮も欲しい所ですね。