先日「MAKIKYUのページ」では、MAKIKYUが隠岐(島根県)の島後(Dogo)→島前(Dozen)へ移動する際に乗船した隠岐汽船「フェリーおき」に関して取り上げましたが、MAKIKYUの乗船時には島前3島の一つ・中ノ島にある菱浦港に寄港して長時間停泊というダイヤでしたので、島前地区では最初に中ノ島を巡ったものでした。
中ノ島は全域が隠岐郡海士(Ama)町に属し、島内では隠岐海士交通という事業者による路線バスが運行、同社は路線バス以外に貸切バスやタクシーなどの運行も行っています。
島内の一般路線は本土や隠岐の他島との間を結ぶ定期航路が発着する菱浦港を起点に、役場や隠岐神社、隠岐海士交通の車庫がある中里地区を経由し、島の東部・豊田へ至る「豊田線」が幹線となっており、運賃も200円均一と割安に設定されているのは有難いと感じたものでした。
MAKIKYUが隠岐海士交通で乗車した路線バスは豊田線だけですが、この路線に乗車した際には平成1年(1989年)製・P-規制の古参三菱車が充当され、この車両は人口2000人台の離島にしてはかなり大きい部類と感じたものです。
中扉(折戸)付きながらも前面窓は拡大タイプ、車内も2人掛けのハイバックシートがズラリと並び、補助席も設けられているなど、自家用バスに近い仕様となっており、これだけでもかなり特徴的な車両と感じます。
この車両は単に古参車で自家用バスを連想する仕様と言うだけでなく、現在国内各メーカーでは製造中止、特に三菱車では出回る数も余り多くなかった大型ショート車(MM)というのが大きな特徴です。
おまけに車内放送も今日では一般的な音声合成ではなく、テープを用いていたのも非常に珍しいと感じたものでしたが、かなりの古参車だけに何時まで活躍が続くのか…とも感じたものでした。
この豊田線は車両面で特徴的なだけでなく、途中の中里地区でかなり狭い区間が存在するのも特色で、大型ショート車でもギリギリと感じる区間も存在し、豊田周辺では一部便がショートカットする経路を運行するなど、路線面でも非常に興味深い存在と感じたものでした。
隠岐海士交通の路線バスはこの豊田線以外に、車庫を起点に島内南部を運行する「海士島線」が存在します。
こちらは姿を見ただけで乗車機会はなかったものの、一般的な自家用マイクロバスをほぼそのままの状態で路線運行に充当、車両ナンバーも豊田線の車両とは異なる白ナンバーが特徴的と感じたものでした。
また隠岐海士交通では現在、バス停ポールもしゃもじをイメージした独特なモノが用いられ、充当車両だけでなくこちらも特徴的と感じたもので、中ノ島は小規模な離島ながらも、路線バスはかなり注目の存在と感じたものでした。
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