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道の島交通の路線バス(3)~中・小型車編

2013-05-26 | バス[九州離島・沖縄]

「MAKIKYUのページ」では、奄美大島・道の島交通の路線バスに関する記事を、いすず中型車編・大型路線車編と取り上げてきましたが、今日は続編で中・小型車に関して取り上げたいと思います。

道の島交通の中型路線車は大半がいすず車、それも旧奄美交通からの引継ぎ車となっており、狭路や閑散路線からそこそこの利用が見込まれる路線まで幅広く使える中型車は、最も使い勝手の良さそうな車両と感じます。

居住性の面でも、名瀬から古仁屋や佐仁へ向かう長大路線には、なるべく大型車か中型車が…と感じる所で、既に中型車でも多数派を占めるいすず車に関しては紹介済ですが、他に1度だけ日野製中型車にも遭遇しています。
(以前はいすず以外の中型車も、結構走っていた様ですが…)

この車両は元JR九州バスで活躍していた車両で、前輪上部付近にある活用されていない側面幕などは、見るからに余所からやって来たバスという印象を受けます。


車内の様子は撮影できていないのですが、2人がけのハイバックシートがずらりと並び、設備的には申し分ない車両ですが、JR九州でかつて活躍していた485系「RED EXPRESS」を連想させる座席モケットなどは、如何にもJR九州グループで活躍していたバスという雰囲気を受けたものです。

近年はJR九州バスでも首都圏中古車の導入が目立つ状況ですので、JR九州バスからの移籍車両、それも本土から遠く離れた奄美大島で活躍するというのは異例と感じますが、以前はこの車両以外にもJR九州バス移籍車両が複数台活躍していた様です。

車齢20年を越える結構な古参車ながらもFFシフトも装備し、すっきりとした印象の鹿児島交通塗装や、逆T字窓の外観などは、年式の割には古さを感じさせないもので、MAKIKYUが乗車したのは奄美市の旧名瀬市内区間だけでしたが、古仁屋まで乗り通しても…と感じる車両でした。

そして近年奄美大島からいわさきグループの奄美交通が撤退、路線バスの大半が道の島交通に一本化されてからは、老朽車の置き換えで小型車が多数導入されており、その中でも名古屋市営バスから移籍した日野車は1大勢力を築いています。


中にはDeNA BAYSTARSのラッピングを施された車両もあり、結構注目を集めている様ですが、それ以外は道の島交通の標準色とも言え、シンプル過ぎる白1色に塗り変えられた車両も存在します。


また名古屋市営バス時代の塗装のまま、道の島交通の社名ステッカーを貼り付けて運用している車両や、前面だけ真っ白+側面などは名古屋市営バス時代のままといった車両もあり、同タイプでも幾つかのカラーバリエーションが存在します。


主力の一端を担う車種だけあって遭遇率は高く、MAKIKYUも古仁屋方面へ足を伸ばした際には、名古屋市営バス塗装の日野小型車に当たり、前日の同じダイヤでは、記事の最初に取り上げた元JR九州バスの日野中型車が充当されていましたので、結構当たり外れが…と感じます。
(それでもリクライニングシートのキュービックと、マイクロバスの格差に比べれば、これ位の差異は微々たるものかもしれませんが…)


この車両は小柄なだけでなく、元々が都市内の地域巡回路線で使用する事を前提に導入された車両ですので、座席数が少ない上に、横向き座席(ロングシート)も存在し、それ以外の座席も薄くて硬いなど、設備的には余り長時間乗車には適さないと感じます。


しかし名瀬から古仁屋や佐仁などへ、片道1時間以上を要する路線でも頻繁に運用され、MAKIKYUが古仁屋~名瀬市内を移動する際にはこの車両に当たり、マイクロバスよりは良いものの、できる事なら他の車両の方が…と感じたものでした。
(名古屋在住の市営バスファンの方などは、名瀬~古仁屋間をバスで移動する際には、リクライニングシートの大型車よりもこの車両の方が…と感じる方も居るかもしれませんが…)


小型車の多数派を占める元名古屋市営バスの日野製車両以外には、乗車機会こそなかったものの、俗に「チョロQ」などと呼ばれる日産ディーゼル製小型車も目撃しており、こちらも比較的最近になって中古導入された車両ですが、装いは例の如く真っ白、座席次第では元名古屋市営バスよりは…と感じる所です。

他に姿を見る機会はありませんでしたが、三菱製小型車も活躍している様で、大都市圏排ガス規制で淘汰対象となる小型車などが、今後も奄美大島にやって来て古参車を…という動きはまだ続くかと思いますが、車両設備などを踏まえ、ある程度路線特性にあった車両が運用されれば…と感じる所です。

元名古屋市営バスの日野車は2扉車で乗降性に優れ、小柄な割には立席空間が広く確保されて収容力もありますので、比較的所要時間が短く、乗降の多い名瀬市内の路線などに限定して走らせるのであれば、比較的有用な車両かと思います。

とはいえ都市型仕様の車両を今後も長大路線で走らせ続けるのであれば、廃車発生品などを活用した座席交換・増設などを望みたいと感じたものですが、こんな事を感じてしまうのはMAKIKYUだけでしょうか?



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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
元名古屋市営の日野レインボー7M (しんご)
2013-06-08 10:59:32
道の島交通に移籍した日野レインボー7M(KC-RH4JEAA)は元名古屋市交通局です。同型車は備北バスにも移籍しています。
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その通りで… (MAKIKYU)
2013-06-08 12:07:32
しんご様こんにちは。

道の島交通で多数が活躍する日野レインボーの7m車(KC-RH4JEAA)は、ご指摘の通り岡山の備北バスにも同型車が移籍している様ですね。

その中でもこちらが乗車した車両(鹿児島227か62)は、道の島交通の社名ステッカーを貼り付けただけでほぼ名古屋市営バスそのままの姿で活躍、車内も殆ど手を加えていないなど、最も名古屋時代の姿を色濃く残している車と感じます。

片道40km超、所要時間も1時間以上となる名瀬~古仁屋間の幹線でも頻用される状況を踏まえると、備北バスに移籍した同型車の如く一部座席の交換・増設などが行われても…と感じたものでした。
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