東洋経済新聞社が毎年発表している自治体別の「住みよさランキング」、2018年版も昨日発表がありましたが、最上位の自治体は毎年恒例…という有様。
MAKIKYUは現住地の神奈川県伊勢原市を含め、5自治体に在住歴がありますが、住みよさランキング2018で最上位にランクインしたのは、その中では断トツで「ここだけはもう2度と住みたくない」と感じる「千葉県印西市」。
印西市は余りに高額過ぎる運賃で悪評名高い「開発を止めた某鉄道」(元〇〇開発鉄道)沿線に位置する千葉ニュータウンの中核をなす地域と言っても過言ではなく、一帯は「北総監獄」と言われる事もしばしばです。
「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方の中でも、印西市には絶対に住みたくないという方が結構多いと思いますが、こんな所がランキング最上位に例年ランクインしてしまうというのは、このランキングの抽出方法に問題があると言わざるを得ない気もします。
また東洋経済新聞社の「住みよさランキング2018」における言及記事で、印西市に対する講評として以下の記述が見受けられたのは非常に気になったものでした。
(青文字が記事抜粋部分)
「年少人口(0~14歳)増減率」のほか、「転入・転出人口比率」も全国で10位以内(転入超過29.3%)の高い値となっているのに対して「15~49歳女性人口当たり出生数」は全国平均並みと、飛び抜けて高いわけではないことから、子どもを持つ若い世代が、印西市を「育てるまち」として選んでいることが推測される。
「子どもを持つ若い世代が、印西市を「育てるまち」として選んでいる事が推測される」という言及がありますが、東京都心からの距離の割には「地価が安く広い家を安く買える」という理由で、首都圏通勤線区の中では最悪と言っても過言ではない「開発を止めた某鉄道」沿線という公共交通事情をあまり考慮せず、安易に転居して後に「こんなはずじゃなかった…」という事態に陥る人物が少なくないのでは…という気もします。
また親の目線で「子育てに良さそうな街」と感じ、末永く子供と共に生活しようと考えても、子供の側が「こんな街には絶対住みたくない」「何でこんな街に転居した」と捉える向きも少なくないだろうと感じます。
もし「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方の中で印西市やその周辺に転居する事を検討している方が居られる様でしたら、自身の独断で即決せず、家族の見解も含めて判断すると共に、「MAKIKYUのページ」でも取り上げた事がある名著「できるだけ 乗らずに済ます 北総線」を一読して「開発を止めた某鉄道」の現状を的確に把握し、これで良いのか…と再検討された方が良いかと思います。
ちなみに比較事例として東京都心(東京駅・日本橋周辺)を起点に、現在MAKIKYUが居住している伊勢原市と、住みよさランキング2018最上位の印西市の、それぞれにおける代表駅までの運賃を記載しておきます。
首都圏各地(特に東京都内・神奈川県内・埼玉県内)から印西市への転居を検討しているという方が居られましたら、参考資料の一つとして活用して頂けると幸いです。
東京~(JR中央線快速)~新宿~(小田急線)~伊勢原
[62.5㎞]
普通運賃790円
通勤定期21240円
通学定期10730円
日本橋~(都営浅草線)~押上~(京成線)~京成高砂~(開発を止めた某鉄道)~北総監獄中央
[36.0㎞]
普通運賃1130円
通勤定期46080円
通学定期20090円
※普通運賃はきっぷ運賃(10円単位)。定期券は1カ月、通学定期は大学生を基準に算出。
また「住みよさランキング2018」の東洋経済新聞社発表記事をご覧になりたい方は、以下のURLをクリックして下さい。
https://toyokeizai.net/articles/-/225720
いつも興味深く読ませて頂いております。
この記事を読んで、早速北総線の乗らずに済ませる北総線をAmazonで取り寄せて買って読みました。
読むと面白い面白い。
アクセス特急のことを”アク特”悪徳商法かいな?
友人から北総線はパソコンが買える位定期代が高いと聞いていたので、本当かどうか調べました。
・新宿~小田原間
小田急(82.5km)93,590円(6ヵ月)
JR(87.7km)214,610円
(小田急の2倍)
・新宿~小田原間(品川~小田原は新幹線)
小田原~品川198,470(3ヵ月)
品川~新宿20,310(3ヵ月)
合計218,180円(3ヵ月)→436,360円(6ヵ月)
(小田急の約4倍!)
・北総線
印西牧の原~高砂(北総線経由)(33.5km)189,760円(6ヵ月)
印西牧の原~新橋(北総線経由)
265,470円(6ヵ月)
とやはり友人が言うように北総線の定期代はパソコンが買える位高いということがわかります。
小田急の小田原から新宿(82.5km)と比較しても、北総線の印西牧の原から高砂までの営業キロが33キロ程度しかないのに、6ヵ月の運賃がそれよりも倍もするのは異常です。小田原~新宿間の営業キロが4割程度の割には運賃が高過ぎることがわかります。
小田原から新宿への通勤は案外と多く、通常の運行頻度や企業の合理的で経済的な経路での支給となると、小田急経由での支給は常識の範囲内です。
いくら最短ルートとはいえ、印西牧の原から高砂までの定期代がそれよりも高いとなるのは、これは鉄道会社の愚かな施策であり、こんな状況ではやがては人口減を招いても仕方がないでしょう。
小田急線と北総監獄(千葉ニュータウン)を走る「開発を止めた某鉄道」(元○○開発鉄道)では、同じ首都圏の郊外を走る鉄道路線でも事業者の体質や沿線の評価などは対照的ですが、そちらがコメントされた定期券代の件に関しても言及通りです。
他に類を見ない巧妙な2重線籍、実質大手私鉄と言っても過言ではない会社のやる事ではないと感じ、親会社共々痛烈な批判を受け、住みよさランキングのトップ(信憑性は怪しいですが…)が提訴するというのも必然かと思います。
別コメントで地方私鉄などとの運賃対比事例も出しますので、こちらも併せてご覧頂けると幸いです。
地方私鉄や都市圏でも経営状況が芳しくないと言われる路線で、ほぼ同距離の運賃対比事例を幾つか挙げると、以下の通りになります。
(運賃記載順序は上記と同様)
JR北海道 苗穂~北海道医療大学(32.7㎞)
740/22530/10460
神戸電鉄 湊川~小野(33.7㎞)
660/23460/10930
つくばエクスプレス 秋葉原~柏たなか(32.0㎞)
720/25880/17250
高松琴平電気鉄道 高松築港~琴電琴平(32.9㎞)
620/19610/10360
上信電鉄 高崎~下仁田(33.7㎞)
1110/29570/18070
長野電鉄 長野~湯田中(33.2㎞)
1160/33140/18610
富山地方鉄道 電鉄富山~立山(34.0㎞)
1200/23660/13370
※JR通学定期は大学生で算出、また富山地方鉄道は全線定期券代。
これを見ると普通運賃が「開発を止めた某鉄道」より割高な路線と比べても、通勤定期券代は割高になっています。
また通学定期券代は一時期自治体補助実施→その後定期券代への補助支出は取り止めたものの、自治体が耐震費用助成などを行う代わりに、通学定期券代を自治体補助時と同率割引継続させる事で少しマシになっています。
この割引率が適用されず、最も状況が悪かった時期の割引率を適用すると1カ月20000円超となりますので、常軌を逸していると言わざるを得ないのが現状です。
この点では普通運賃こそ割高ながら、沿線住民の負担を考慮して全線フリー定期券を設定している富山地方鉄道は非常に良心的と言えます。
経営状況が芳しくない事が時折報じられるJR北海道や神戸電鉄、一度会社倒産に至った高松琴平電気鉄道などは、富山地方鉄道よりも各運賃が割安に設定されています。
路線環境などを考慮すると「開発を止めた某鉄道」の現状は論外、とはいえ事業者自体に改善を期待するのは厳しいと思いますので、実質的な代替交通機関と言っても過言ではない生活バスちばにうなどに期待するしかないというのは情けない限りです。
こちらは一時期止む無く北総監獄に収監されていた(居住していた)事もありますが、公共交通機関を巡る諸問題以外にも色々難ありの地域と感じており、もう2度と彼の地に収監されるのは勘弁と感じています。
同じ様な考えの人物は決して少なくないと思われ、沿線地域衰退に至り巨大老人ホーム化しても不思議ではないと感じていますが、今後どうなることやら…