還暦直前に心臓弁膜症(僧帽弁閉鎖不全症弁形成術体験記)

還暦を目前にして滋賀医大の浅井徹先生の執刀で僧帽弁形成術を受けました。
私の体験が同病の方の参考になれば幸いです。

血圧脈波検査

2016年03月12日 | 雑記帳(心臓と関係有り)
昨年9月の滋賀医大での定期診察時に、以下の検査結果3点をいただきました。
肺機能検査
血圧脈波検査
手術直後のレントゲン写真

このうち、肺機能とレントゲン写真については以前書きました。
血圧脈波検査結果については、両足とも動脈硬化の疑いと書かれていて、さらに理解できない言葉が多くてそれ以来そのままになっていました。

診察からもう半年になり、自治会の役員任期も今月で終わるので、やっといろいろ調べてみようかと思い立ちました。

血圧脈波検査とは
血圧脈波検査は、足首と上腕の血圧の比較や脈波の伝わり方を測定し、動脈硬化の度合いや血管障害を調べる検査である。動脈硬化は心疾患の発症や予後を規定する因子と知られている。そのため、血圧脈波検査は循環器病を引き起こす動脈硬化の早期診断と管理に不可欠である。

と理学療法ジャーナル第46巻第6号に書かれています。この検査は
1.baPWV検査(脈波伝播速度検査)
2.ABI検査(足の動脈の詰まり具合測定)
からなります。

1のbaPWVは数値が小さいほど良好で、脈波の伝わる速度が遅い方が血管が柔軟で、動脈硬化が進んでいないと判定されます。

検査結果は左右とも1700以上、動脈硬化が進んでいて、血管年齢は72歳以上と判定されました。1400以下が理想的な数値です。
しかし、%MAP(%Mean Arterial Pressure)という数値はそれほど悪くはなくて
腕は左右とも40%強
足は左右とも約30%
でした。%MAPは45%以上で血管狭窄が疑われるとのことで、足は余裕がありますが腕についてはややギリギリです。

baPWV検査結果のイメージ


もう1つUT(Upstroke Time:脈波の立ち上がりからピーク迄の時間)という指標があります。これの測定値は(足だけ測定)
右足 117ms
左足 121ms
左右とも約120msと言ったところでしたが、これは188ms以上で狭窄の可能性があるそうです。左右ともまだ余裕があり、%MAPも低いので足の血管は狭窄していないようです。狭窄していたらウォーキング時に間欠性跛行が出ますしね。大丈夫でしょう。。。

つまり%MAPもUTも数値に異常は無いが、baPWVはかなり大きいと一見矛盾のある検査結果でした。

次に2のABI検査ですが、これは(足関節/上腕血圧比)です。つまり足関節の血圧と上腕の血圧の比です。

判定基準は病院等によって若干異なりますが
0.9~1.3または1.4の範囲内は正常
0.9未満は足動脈が閉塞している疑いがあり、低いほど危ない
1.3または1.4以上は動脈の石灰化が疑われる

ABI検査結果のイメージ


ということで、1.3台だった私は血栓の心配はありませんが、石灰化はやや疑いがあります。