秘湯巡りに出かける前の日に奥歯が急に痛くなり、近くの歯医者さんにみてもらいました。当面、応急処置をして、旅行から帰ってから、もう一度詳しくみてみようということになりました。
二度目の診察により、痛みのあった奥歯は歯周病のためであること、また他の歯も軽い歯周病にかかっていると言われました。抜く必要はなく、また、歯全体も年齢の割にしっかりしているので、これからケアーを十分にしていけば良い、そして出来れば、すでになくなっている奥歯のあとに、人工の歯を2本ほど、インプラントとという方法で埋め込めば、85才ぐらいまで、それで不自由しないでしょうと言われました。あまり歯医者さんにはかかったことはありませんでしたが、これを機会に、長期戦でお願いしようと思いました。
歯科衛生士の方が、差し当たって、歯石をとっておきましょう、これは歯周病の悪化の原因にもなりますから、と言って、私の口の中をのぞき込みました。「○○さん、いつも、右の奥歯で咬んでいませんか」の質問がありました。そうです、右が咬みやすいので、でも何でわかるんですか、と聞きますと、「歯石が右側の歯にはほとんどないですが、左側にいっぱいありますから」えっ、どうしてですかと尋ねますと、「咬んでいる方に重点的に唾液が行き渡り、それがお掃除してくれて、歯石をつくらせないのです」とのことでした。
面白いものですね。人間の器官は、普段使わないところには、余計な力を差し向けけないように調節しているのですね。唾液線は、用をたしていない奥歯には、お掃除用の唾液を回していなかったのです。働かない歯は、歯石を貯めて、早く歯周病になって抜かれてしまえ、と言っているようですね。こわいですね。
ということは、この調節機能は、口の中だけでなく、あらゆる器官がもっていると考えた方がいいですね。頭の細胞も使わないと、どんどん減っていく言います。身体の、あちこちの器官も休ませてはいけないということです。今後、目を光らせて、なるべく使うようにしようと思いました。
もっと、大きなところでは、最近の社会も歯石がいっぱい溜まってきている状態かもしれませんね。学校へ行かない子や勤めにつかない若者が多いのも、「唾液」が十分社会のすみずみまで回っていないということでしょうか。
「見てください、これが歯石です」との声に、目を向けますと、白い紙の上に、少し黒っぽくなった石灰の固まりのようなものが数個ありました。大部分は粉状にして除去しますが、いくつか目にみえる形のものを見せてくれたのです。ちょっと前まで、私の身体の中に一緒に暮らしていたこの歯石がいとおしくなりました。供養したいので、貰えませんかと言おうと思ったのですが、あきれた顔をされそうなので、止めました。
帰り道、ちょっと反省しました。食事の際、口の両側で平等に咬んでいてあげれば、左側の奥歯に歯石が溜まることはなかったはずだ、そうすれば、今日のように、歯石に惨めな思いをさせることはなかった、と思いました。また左奥歯の立場を考えると、また気の毒だ、唾液を奥さんだとすると、数年間、奥さんにかまってもらえなかったことになる、ふてくされて歯石という愛人を囲うのも無理がないかもしれない、とも思いました。
今日からは、左の奥歯にも、十分唾液を回してあげ、二度と奥歯にやけをおこさないようにさせたいと思います。小さな歯石にいろいろ教えられた一日でした。
(写真は雪の歯石、つららです、先日の鶴の湯の旅館で撮りました)
二度目の診察により、痛みのあった奥歯は歯周病のためであること、また他の歯も軽い歯周病にかかっていると言われました。抜く必要はなく、また、歯全体も年齢の割にしっかりしているので、これからケアーを十分にしていけば良い、そして出来れば、すでになくなっている奥歯のあとに、人工の歯を2本ほど、インプラントとという方法で埋め込めば、85才ぐらいまで、それで不自由しないでしょうと言われました。あまり歯医者さんにはかかったことはありませんでしたが、これを機会に、長期戦でお願いしようと思いました。
歯科衛生士の方が、差し当たって、歯石をとっておきましょう、これは歯周病の悪化の原因にもなりますから、と言って、私の口の中をのぞき込みました。「○○さん、いつも、右の奥歯で咬んでいませんか」の質問がありました。そうです、右が咬みやすいので、でも何でわかるんですか、と聞きますと、「歯石が右側の歯にはほとんどないですが、左側にいっぱいありますから」えっ、どうしてですかと尋ねますと、「咬んでいる方に重点的に唾液が行き渡り、それがお掃除してくれて、歯石をつくらせないのです」とのことでした。
面白いものですね。人間の器官は、普段使わないところには、余計な力を差し向けけないように調節しているのですね。唾液線は、用をたしていない奥歯には、お掃除用の唾液を回していなかったのです。働かない歯は、歯石を貯めて、早く歯周病になって抜かれてしまえ、と言っているようですね。こわいですね。
ということは、この調節機能は、口の中だけでなく、あらゆる器官がもっていると考えた方がいいですね。頭の細胞も使わないと、どんどん減っていく言います。身体の、あちこちの器官も休ませてはいけないということです。今後、目を光らせて、なるべく使うようにしようと思いました。
もっと、大きなところでは、最近の社会も歯石がいっぱい溜まってきている状態かもしれませんね。学校へ行かない子や勤めにつかない若者が多いのも、「唾液」が十分社会のすみずみまで回っていないということでしょうか。
「見てください、これが歯石です」との声に、目を向けますと、白い紙の上に、少し黒っぽくなった石灰の固まりのようなものが数個ありました。大部分は粉状にして除去しますが、いくつか目にみえる形のものを見せてくれたのです。ちょっと前まで、私の身体の中に一緒に暮らしていたこの歯石がいとおしくなりました。供養したいので、貰えませんかと言おうと思ったのですが、あきれた顔をされそうなので、止めました。
帰り道、ちょっと反省しました。食事の際、口の両側で平等に咬んでいてあげれば、左側の奥歯に歯石が溜まることはなかったはずだ、そうすれば、今日のように、歯石に惨めな思いをさせることはなかった、と思いました。また左奥歯の立場を考えると、また気の毒だ、唾液を奥さんだとすると、数年間、奥さんにかまってもらえなかったことになる、ふてくされて歯石という愛人を囲うのも無理がないかもしれない、とも思いました。
今日からは、左の奥歯にも、十分唾液を回してあげ、二度と奥歯にやけをおこさないようにさせたいと思います。小さな歯石にいろいろ教えられた一日でした。
(写真は雪の歯石、つららです、先日の鶴の湯の旅館で撮りました)