気ままに

大船での気ままな生活日誌

西陣の料亭

2007-11-08 17:53:44 | Weblog
京都最終日はワイフの要望で、”西陣魚新”という老舗料亭で昼食をとりました。この夏の祇園祭見学ツアーコースのお食事処のひとつに、ここのお店が入っていたのです。そのとき、ワイフは、ここの京料理をとても気に入り、機会があったら是非もう一度と言っていたのです。

ボクらは、その日、歩いて鴨川を下り、角倉了以の”高瀬川一之船入跡”や、その近くの島津製作所の発祥地あたりを散策して、バスで南禅寺に向いました。山門前の紅葉はまだまだでしたが、その代わり、カエデの木の下の苔が一面、見事な緑色を、輝くような緑を魅せてくれていました。これだけでここまで足を伸ばした甲斐がありました。りっぱなお寺には、りっぱな苔が育つもんだ、と感心しました。

12時半予約の少し前に、その料亭の玄関を開けると、うつくしい和服姿のお姉さんが、○○さんですか、と笑顔で出迎えてくれました。そして、8畳間ぐらいの和室に案内されました。団体のときは大広間でしたが、今度は個室です(エヘン)。お部屋の調度品が素晴らしいです、舞妓さんを描いた金屏風、床の間には掛け軸、しっとりした図柄の花瓶。障子の中段のガラス窓越しに、わざわざ客のために灯したと思われる石灯ろうや緑の植え込みが目に入ります。

まず、お酒とお通しがきて、飲み始めていると、”西陣弁当”がはこばれてきました。四つのしきりの中に、それぞれ、お刺身、煮物、焼き物、ご飯がうつくしく盛りつけられていました。食べるのがもったいないくらいです。その中に、栗の渋皮煮も入っていました。栗好きのワイフは、あなたお酒があるんだから、これひとつちょうだいね、と言って、ふたつのうち、ひとつを大きな口の中に放り込んでしまいました。一瞬の早業に度肝を抜かれてしまいました。ボクも負けじと、今度はワイフが松茸のお汁を飲んでるスキをつき、ツバメ返しの早業で、鯛のお刺身をかすめ取りました。

仲居さんのお話ですと、このお店は安政2年にここ西陣の地で開業され、当代で8代目になるそうです。御所ご用達の歴史をもつ由緒ある老舗料亭なのですね。

帰りに近くの西陣会館に寄りましたら、ちょうど、西陣織の着物ショー(写真)が行われていました。”西陣”の地名の由来は、ここが、応仁の乱の西軍の本陣の地だったとゆうことだそうです。西陣織りもその時代からのものですから、古い歴史ですね。

京都は、何処へ行っても、どんな種類のお店を訪ねても、歴史と伝統が息づいていますね。なんだか遠い千年の昔からの空気がそのまま、ここにあるようで、とても、心落ち着つける町です。



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鴨川沿いの朝散歩コース 日本一かも 

2007-11-08 11:09:51 | Weblog
3泊4日で、京都に行ってきました。いつもの鴨川沿いのホテルに泊まりました。ホテルの庭先から鴨川の川辺に出られます。ここから、毎朝ボクの朝散歩が始まります。

最初の日の夜明けは、東の空が”東天紅”でした。東山三十六峯をシルエットに東の空が茜色に染まり、その色が鴨川の川面にも染まり、それはそれは見事なものでした。しかし、それは”一瞬”のこと。カメラをと、部屋に戻る間に、もう東の空は、うす紅色になってしまいました。

そのホテルは、荒神橋近くにありますので、そこから上流に向かうのが、ボクのいつもの散歩コースです。賀茂川と高野川が合流する(合流して鴨川になるのです)最初の橋、賀茂大橋が前方に、さらに、その向こうには遠く北山の峰々が望めます。そして、広々とした川辺のプロムナードを歩いていると、川にはシロサギ、アオサギ、カモが、数日前渡ってきたばかりとゆうユリカモメも、そして、東の空には鳥の群れが、遠くの比叡山を背景に飛んでいます。行き交う散歩人の顔も晴れやかです。”おはようさん”。

賀茂大橋で小休憩。橋の上から鴨川をパチリ。そして、左に折れ、今度は御所の脇道コースをホテル方面に戻ります。ここが、またすばらしい散歩コースです。お車さまは通らない、ひとさまだけの緑の散歩道です。途中の何とか門から御所の敷地内にも入れます。もうすっかり秋の風情です。さすが御所、大きな木ばかり、木々の葉も秋色に染まり、落ち葉がいっぱい、ムネいっぱい(笑)。

そして、少し歩くと梨木神社。きっと”萩のお宮”と呼ばれているのだろう、参道に萩がいっぱい、ムネいっぱい。まだ咲いているのもある、そして、七夕の短冊みたいのが、どの萩の木にもはためいている、これなんだべと覗くと、そこには、和歌がしたためられていました。歌の一部に”萩”の文字が入っています。和歌がいっぱい、ムネいっぱい。鳥居のそばに、少年時代近くにお住まいだったとゆう、湯川秀樹さんの歌碑もあります、”千年の昔の園もかくやありし 木の下かげに乱れさく萩”。若いとき、湯川さんの文章が好きで良く読んだっけ。境内に湧き出る「染井の水」は、京都三名水の一つ。ここで空ペットボトルに水をつめる。タダではバチがあたると思い、お賽銭を100円。

鴨川沿い、御所、梨木神社コース、こんな、すばらしい散歩道、他にあるだろうか、日本一の朝散歩コースだと思いました。ボクの、いたち川沿いコースもいいけど、鴨川にはまず、名前負けします(汗)。老後は鴨川沿いのマンションに住みたいと思いました。おまえはもうすでに、十分”老後”だって?・・・小澤流ぷっつん!・・100才を越えたキンさんギンさんだって言ってました!”頂いたお金は老後のために貯金します”って。
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