おはようございます。
根津美術館の展示室で、以前、興福寺の中金堂で並んでいた二つの仏像さんが112年振りに再会している。一つは根津美術館所蔵の”帝釈天立像”(1201年)で、もう一つは、興福寺の重要文化財”梵天立像”(1202年)である。いずれも、定慶(じょうけい)の作である。
明治の悪法として名高い(笑)、廃仏毀釈により、興福寺は荒廃した。その復興のために財政的援助した実業家、益田鈍翁に、お礼のしるしとして渡されたのが、帝釈天立像。明治38年のことだった。その後、昭和初期に根津嘉一郎の手に渡ったのだ。
興福寺中金堂再建記念特別展示の会場入口
中は撮影禁止なので、ちらしでどうぞ。左が帝釈天で、右が梵天。いずれも180センチ超。
ぼくは仏像さんにも心があると思っているので、久し振りの再会を喜ぶ胸のうちがひしひしと伝わってきた。できれば、帝釈天を中金堂に戻してあげたいと思った。
帝釈天と根津嘉一郎の”お見合い写真”も飾られている。
8年前の中金堂。予定通り、平成30年に落慶される。
そして、もうひとつの再会。これは、ぼくと百椿図の再会ですがね。2012年に根津美術館でこれを主にした展覧会が開催されたが、それ以来の再会でうれしかった。江戸時代(17世紀)につくられた”百椿図(ひゃくちんず)”(伝狩野山楽筆)。平成7年、キッコーマン醤油の元社長、茂木克己氏より寄贈され、修復を終え、公開のはこびとなった。”本の巻”と”末の巻”の二巻、合計24メートルの巻物に百余種の椿の絵が描かれている。
それ以来、新春展示していたようだが、ぼくには5年振りの再会となる。百聞は一見にしかず、小図録もそのとき買っているので、いくつか、載せておこう。
旅先、京都からの投稿です。北野天満宮の梅園が素晴らしかったです。詳細は帰宅してから。今日は、城南宮の予定です。
では、今日も一日、お元気で!