おはようございます。
川瀬巴水の絵が掛かっていると聞くと、つい、いそいそと出掛けてしまう。藤澤浮世絵館で”湘南と明治・大正・昭和の画家たち”という企画展示が行われていて、そのポスター絵に巴水の”相州七里が浜”が載っていたのだ。
その展示コーナー。

いきなり巴水と参りましょうか。相州七里が浜。満月がこうこうというより、ひっそりと輝いている。満月がこの位置だと夜明けですね。江ノ島と小動の岬の間に沈もうとしている。こんな風景、見てみたい。今月の満月では寒すぎるかな。

もう一つ、巴水の絵があって、平塚の馬入川。富士山が見事。この位置はどこか。また一つ、遊びのテーマができた(汗)。

そして、小林清親も二点。江の島の風景。そのひとつ。

柴田是真の題名不詳(江の島)。江の島と砂洲の通り道である洲鼻が描かれ、手前に駕籠や編み笠が描かれている。

山岸主計(かずえ)の江の島海岸。山岸(1891-1984)は尋常小学校卒業後、上京し木版画の彫り師として修行を積み、大正2年(1913)から5年まで読売新聞社で新聞挿絵彫りを担当。傍ら黒田清輝に師事して西洋画(油彩画)の基礎を学び、大正15年(1926)から欧米各国を回って風景版画を多数制作しているとのこと。

岸田劉生の村嬢図。岸田は大正6年、結核を疑われ友人の武者小路実篤の住んでいた藤沢市鵠沼の貸し別荘に転地療養の目的で居住した。大正7年頃から娘の麗子の肖像を描くようになり、また、大正11年頃からは、浮世絵や宋元画の鑑賞や収集が始まった。ルネッサンスの写実でもなお不足を感ずる劉生は東洋に回帰していく。作品はそういう傾向で描かれた村娘図のひとつと思われ、南画的な自由な筆致で描かれている、という解説があった。

東海道五十三次コーナーでは、広重の”人物東海道”。28点が展示されている。日本橋から袋井まで。代表に、藤沢を紹介しましょう。先日、ぼくが訪ねた遊行寺の辺り。遊行橋の欄干が描かれている。広重の雪景色は最高。


それでは、みなさん、12月の朔日をお元気でおすごしください。