おはようございます。
山種美術館で”東山魁夷と四季の日本画”展が開催されている。山種の東山魁夷といえば、まず思い浮かぶのは「京洛四季」の四部作、《春静》、《緑潤う》、《秋彩》、《年暮る》。川端康成に京都を描くのなら今のうちですよ、と言われ描いたもの。今回の展覧会でも、もちろん展示されている。ぼくも大好きな作品。とくに”年暮る”が好き。ほぼ同じ場所から鴨川の向こう岸の現代の京都の町を撮ったこともある(笑)。
春静 鷹ヶ嶺に向かって一本、畑の桜が咲いている

緑潤う 修学院離宮隣雲亭

秋彩 小倉山付近

年暮る 旧京都ホテル屋上より望む京都の町

これらは、第 1 章 日本の四季を描いた系譜に展示されているが、本章には35年振りの公開となるという石田武の四季奥入瀬や菱田春草の月四題、千住博の四季などもあり、楽しませてもらえる。
第 2 章 皇居新宮殿ゆかりの絵画
ここでも、主役は魁夷。横幅9mの《満ち来る潮》。皇居新宮殿を飾る魁夷の壁画を見た山崎種二が、広く人々が鑑賞できるようにと同趣作品を依頼したもの。先の「京洛四季」連作と同時期に制作された。ほかに、宮殿の装飾にあたった安田靫彦、山口蓬春、上村松篁、杉山寧にも同様なお願いをして描いてもらった。
魁夷 満ち来る潮(一部)

山口 蓬春 楓図

杉山 寧 曜

第 3 章 風景画に見る日本の四季
ここでも東山魁夷の作品が4点。ほかに、高山辰雄、魁夷の義父の川崎小虎、師匠の結城素明、川合玉堂らの作品が並ぶ。ぼくが気に入っている雲の画家、山田申吾、(青の東山、赤の奥田と讃えられた)奥田 元宋もここ。
東山魁夷 白い嶺

山田 申吾 宙

奥田 元宋 玄溟

十分、楽しませてもらい、帰りに恒例の来年の美術館カレンダーを買って、山種美術館をあとにした。
それでは、みなさん、今日も一日、お元気で!ぼくは昨夕、軽いぎっくり腰になって、今日は外出自粛の予定。