こんばんわ。
東御苑、三の丸尚蔵館の開館記念展「皇室のみやび/受け継ぐ美」のII期”近代皇室を彩る技と美”のつづきです。I期では第二会場は撮影禁止だったので、今回もあきらめていたら、撮影OK。いいものがたくさんあって、楽しめましたよ。第2章は皇室の慶祝と宮殿を彩った調度。
全体の風景
真正面にぼくの好きな富士山の絵。富士山といえば、横山大観。生涯2000点の富士山を描いたという。本作はその中でも最大級のものだという。
日出処日本(ひいずるところにほん)大観
その横にも巨大な屏風。新天皇が即位した儀式に使われる悠紀屏風で、これは大正天皇の即位のとき。
大正度・悠紀地方風俗歌屏風 野口 小蘋(のぐち しょうひん)明治の女流南画家が選ばれた。なお、昭和度は川合玉堂、平成度は東山魁夷、令和度は田淵俊夫と当代を代表する日本画家が選出されている。
大正度の悠紀地方には愛知県が選ばれた。悠紀とは清浄なる地を意味し、儀式ではそこが産地の穀物が供される。くじ引きで選ばれるそうだ。絵画では愛知県の名所を詠んだ和歌や風俗が描かれる。
智仁勇 (山元春挙)左側の鷹は雀を捕らえて(勇)殺さず、カイロのように使い、足を暖めている(智)。最後には雀を放す(仁)。これを”温め鳥”というが、小原古邨の絵で知った。この図ではよく分からないので、鷹の拡大写真を撮ればよかった。
薩摩焼 色絵菊花図花瓶
七宝藍地花鳥図花瓶 七宝会社 明治22年(1889)
色絵四季花卉図花瓶 精磁会社
唐花唐草文象嵌花盛器 金沢銅器会社
色絵金彩菊貼付香炉 十二代沈寿官 明治26年(1893)
百寿花瓶 鈴木長吉 金沢の国立工芸館の”十二の鷹”が有名な金工家。
重要文化財《蘭陵王置物》海野勝珉 明治23年(1890)
雅楽「蘭陵王」を舞う姿をモチーフとした作。面を取り外すと演者の素顔があらわれる工夫も凝らされている。
猿置物 高村光雲 大正12年(1923)
新装の三の丸尚蔵館。この右側に旧尚蔵館があったが、現在、取り壊して、新たな所蔵庫を建築中である。
立春とは名ばかりの寒い一日でしたね。明日は雪だとか。
次は東御苑の椿寒桜の見頃に合わせて、後期展を見に来よう。
では、おやすみなさい。
いい夢を。
東御苑