気ままに

大船での気ままな生活日誌

呉 昌碩の世界展 ”金石の気”

2024-02-19 21:07:56 | Weblog

こんばんわ。

東博の東洋館で”生誕180年呉 昌碩(ご しょうせき)の世界”(金石の交わり)という特別展が開かれていたので覗いてみた。呉 昌碩って?何も知らない芸術家の作品を見るのもそれなりに面白いものだ。地図のない旅をするような(笑)。

すごい芸術家だった。中国近代(清代)の文人だが、いってみれば我が国の魯山人のような万能芸術家。詩・書・画・篆刻ともに精通し、”四絶”と称賛された。呉 昌碩展が同時期に東博だけではなく、朝倉彫塑館、書道博物館、兵庫県立美術館と4館で開催されているのも珍しい。

会場は一部、撮影が可能で、それらを中心に簡単に記録しておきたい。呉 昌碩は、古代の金属器や石刻など、金石(きんせき)の銘文を制作の拠りどころとする学派に属するが、とりわけ「石鼓文(せっこぶん)」の臨書は、呉昌碩の芸術を「金石の気」に満ちた素朴で重厚なものへと昇華させたとのこと。また、サブタイトルに”金石の交わり”とあるが、これは”固い友情”のことだが、師友や弟子の作品も紹介している。ここでは、撮影可能であった呉 昌碩の絵画と書のみを載せることにする。

では、会場へどうぞ。

「金石の気」に満ちた書や絵画とはこんなものです。頭の片隅に残しておこう。

行書「槐安」軸 中華民国15年(1926)

篆書般若心経十二屛 中華民国6年(1917) 74歳のとき篆書(篆刻で使われる文字)で般若心経を12幅に書き写した作品。

臨石鼓文扇面 清時代・光緒26年(1900) 「石鼓文」第3鼓(田車)の一節を臨書したもの。

柘榴図扇面 清時代・19世紀

茘枝図扇面 清~中華民国時代・19~20世紀 茘枝はライチのこと。

桃実図軸 漢の武帝が西王母からもらった桃は3000年に一度実をつけ、これを食すと不老長寿を約束する”三千歳の桃”。

枇杷図軸 中華民国9年(1920)

第1部「呉昌碩前夜」では、金石を尊重した先学や、呉昌碩に先行する上海の芸術家たちの作品をご覧いただきます。第2部「呉昌碩の書・画・印」は、呉昌碩の書画や印譜(いんぷ)を概観し、作風の変遷をたどります。第3部「呉昌碩の交遊」では、師友や弟子の作品に注目します。本展を通して、「金石の交わり」のなかで築かれた呉昌碩の世界をご堪能いただけますと幸いです(公式サイト)

では、おやすみなさい。

いい夢を。


梅花図扇面

コメント (4)
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