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【cinema】『インターステラー』(試写会)

2014-11-22 03:24:23 | cinema
'14.11.18 『インターステラー』(試写会)@一ツ橋ホール

allcinemaさんで当選! ありがとうございました! もう半年以上前からTwitterなどで話題になってて、今年1番楽しみにしていた映画の1つ。とにかく早く見たいってことで試写会応募しまくった! 約3時間という長さをものともせず、楽しみに行ってきたー

ネタバレありです! 結末にも触れています! 長文!

「砂嵐が頻繁に襲い、農作物もほとんど育たなくなった地球。元エンジニアだったクーパーは、現在は農夫として、2人の子どもと亡き妻の父親と4人で暮らしていた。娘のマーフィーの部屋では、頻繁に特定の本が落下する現象が起きている。ある日、それらの1つがある場所の座標を示すことに気づいたクーパーは・・・」というあらすじは、今作の導入部。ここから壮大な話になっていく。これは本当に面白かった! 用語が難しくて最初はダメかもと思ったけど、どんどん面白くなって、もうボロボロ泣いたりしてた。これは絶対に映画館で見るべき!

楽しみにしていたのは、クリストファー・ノーラン監督作品だから。今回も実弟ジョナサン・ノーランと共同脚本。毎度のWikipediaによりますと、そもそものプロジェクトは、パラマウント映画とスティーブン・スピルバーグ監督が、理論物理学者キップ・ソーンの理論を基にした映画の計画があることを、2006年6月に発表したことから始まったのだそう。2007年3月に脚本担当としてジョナサン・ノーランと契約。2007年7月ソーンは「オーストラリアン」誌で、映画は"曲った時空について"の話だと発表。その後、映画の企画はなかなか進まず、2013年1月にクリストファー・ノーラン監督が、弟の脚本を基に『インターステラー』を監督するため、パラマウントとワーナー・ブラザーズと交渉。出資は両映画会社が共同で行うことになった。ライバル会社が共同出資に同意したのは、ワーナー・ブラザーズ側はノーラン監督のシンコピー・フィルムズとの契約を維持するためで、パラマウントに『13日の金曜日』と『サウスパーク』の映画化権を譲渡することで製作に参加したからなのだそう。なるほど・・・ いろいろな駆け引きがあった模様(゜-゜) ちなみに、アメリカでの配給はパラマウントが行い、その他の国と地域ではワーナー・ブラザーズが行うのだそう。そうそう!原題も『Interstellar』で、惑星間という意味。なるほど!

クリストファー・ノーラン監督作品は『フォロウィング』と『メメント』以外全て見ている。『メメント』はビデオ録画してあるけど、ビデオじゃねぇ・・・ まぁ、レンタルすればいいんだけど(笑) 相変わらず、主人公たちや彼らを取り巻く状況がどうなっているか等の詳しい説明はなく、そういうものとして話が進み、いろいろな要素が詰め込まれてる上に展開が早く、専門用語などもバンバン出て来るので、自分で想像したり、補完したりしなくちゃいけなくて大変だったりする。でも、ペースがつかめて話に乗ってしまえば、そういうのどうでもよくなって、ぐいぐい引き込まれて行く。多分、自分はそういう部分が好きなんだと思う。いろんなタイプの映画があるので、じっくりと見るタイプの映画もあるし、難しいことは考えずに楽しむ作品もある。どちらも好きだけど、その両方が楽しめる気がする。ちょっと強引に押し切る部分もあると思うし、ツッコミどころもあったりするので、ダメな人もいるかもしれないけど、自分は一見リアリティーのない題材を、大した説明もしていないのに、強引に納得させてしまう感じが好き! ねじ伏せられるというか・・・ いつもなら5次元って何?!ってなっちゃうタイプの人なのに、その映像で圧倒されて納得しちゃう感じが好き

今作品、約3時間ある長編である上に、専門用語や聞きなれない星の名前なども多く、さらに自身は化学・科学・物理などが超がつく苦手で、完全な文系脳のため、難しいことは理解できておりません。相対性理論とか・・・ 記事を書く以上、間違ったことを書くわけにはいかないので、曖昧な部分については出来る限り書かないようにはしますが、間違った解釈をしている場合もあるかと思いますことを、あらかじめお断りしておきます。既に、星に仮につけられた名前についても記憶が曖昧な状態だったりします・・・ すみません┏○ペコ

映画はテレビ番組に出演しているらしい老女のインタヴュー映像から始まる。一応、彼女と他2人の老人が口々に語り、彼女の父親や"その頃"が、今見せられている映像の説明という形で始まるのだけど、この人物たちが誰なのか不明だし、その説明も彼らが思い出しながら語っているわけで、彼ら自身も番組関係者も見ている人たちも、そこで語られていることは、実際に起きたことを知っている状態で見ている。なので、"何故"そういう状況になったのか、そしてその"状況"が一体どういう状況なのかの具体的な説明はない。「家じゅう砂だらけだった」と語られて、文字通り砂だらけの映像を見せられるけれど、何故砂だらけなのかが分からない(笑) でも、そういうものとして進んでいく。そしてこのインタヴュー映像は、後に時々出てくるけれど、これがナレーションになるわけでもない。しかも、2人の老人は誰なのかの説明は結局なかったような・・・ 父親について語っているし、主人公を演じるのはマシュー・マコノヒーであることは知っているわけだから、この父親が主人公であって、だとすれば語っている老女は娘だろうと推測できるし、ならば老人のうちの1人は兄だろうと思うけれど、ではもう1人は? まぁ、後半出てくるあの人かな?

父親は農夫をしているけれど、冒頭に出てきた映像から、以前は宇宙船のパイロットだったことが分かる。2人を学校に送って行く途中、インド空軍の無人探査機的な物(何か分からなかった)が飛んでいるのを見つけ、畑のトウモロコシをなぎ倒しながら進んで行く。未成年の息子にハンドルを任せ、PCを取り出して飛行物体を追い始めるクーパー。どうやら、飛行物体を誘導することに成功したらしい。このシーンとかスピード感があるし、夢中になったクーパーが息子に追いかけろと指示し続けるので、危うく崖から落ちそうになったりと、コミカルなシーンでもあるのだけど、この感じで父親はかなりの専門知識があること、息子もそういう方面に興味を持ってはいるけれど、妹ほどの情熱ではないし、彼女ほどの才能もなさそうであることが分かる。要するに、終始そういう感じで人物紹介や、取り巻く状況を説明する。クーパーの「アメリカには既に空軍もない」というセリフから、アメリカですら国力が落ち、空軍を維持できない、もしくは世界的に戦争をしている状況ですらないということを示唆している。そういうのを拾いながら見ないといけないので、それが苦手な人はダメかもしれない。まぁ、拾ったり脳内補完しなくても大丈夫なんだけど、やっぱり状況は把握したいので・・・

兄妹はクーパーにとってどちらも大切な存在だけど、映画として重要人物は妹のマーフィー。マーフィーの法則と兄にからかわれるけれど、クーパーによればあの法則が言いたいことは「起こるべきことは、起こる」ということ。つまり、この映画で言いたいことはそういうことなのかなと思った。そういう、哲学的な?要素も結構あるのかなと思ったり・・・ 例えば、たびたびマイケル・ケインによる詩の朗読が入ったりとか・・・ この映画の中で本筋とは関係ないのだけど、自分にとって強い印象を受けたシーンがあった。彼らが学校に向かっていたのは、マーフ(マーフィーの愛称)は学校で問題を起こし、クーパーが校長と担任に呼び出されたから。その問題というのは、人類が月面着陸をしたと語ったことで、友達とケンカになったからなのだそう。ケンカになったことよりも、月面着陸が本当であると語った方が問題で、現在の教科書では当時冷戦状態だったソ連に対して打撃を与えるための捏造であると書かれているのだそう。確かに、そういう意見があることは知っているけれど、それが主流になっているのね・・・ つい先日、朝日新聞の捏造が話題になったばかり。全てが捏造とは言わないけれど、"歴史"がどんなに危ういものなのか、そしてそれを"事実"と教えてしまうことの恐ろしさを、ちょっと感じるシーンだった。月面着陸については、どちらが正しいのかは分からないけれど、少なくともこの映画の中では意図的に、人類が他の星に行くことは不可能だと洗脳しているってことなんだと思う。極秘で計画が進んでいるわけなので・・・ 時にはそういうのは必要だとは思うけれど、やっぱり怖い・・・

さて、少し話を進めないとね! こりゃかなりの長文になる予感・・・(((;゚д゚))) 野球観戦中に巨大砂嵐に襲われたクーパーたち。慌てて家に戻ると、マーフが自分の部屋の窓を開けたままだったことに気づく。部屋では当然砂嵐が吹き荒れていたけれど、慌てて窓を閉めると、砂が滝のように一定の規則を持って落ちてくる。その様子を見てクーパーは重力だ!と閃く。・・・分からないけどそうなんでしょう(笑) そして、その現象や、以前から続く本の落下が意味しているのは、ある場所の座標であるこに気づく。もう全然理解できないけど、そういうものなのでしょう! 早速、車を走らせるクーパー。家に居ろと言われたのに、ちゃっかり同乗していたマーフ。でも、マーフが同行したことには意味がある。2人が辿り着いたのはある施設。クーパーは襲われて倒れてしまう。目覚めるとTARSという変なロボット(?)と美女。ブラント博士と名乗る彼女の名前には聞き覚えがあった。そして、案内された会議室にいたは、マーフとブランド博士の父親で、旧知のブランド教授だった。ややこしいので、父親をブランド教授、娘をアメリアとする。字幕もそうなっていたし。実は、この施設はNASAで、人類救済のための計画を遂行しているのだった。

ブランド教授たちは地球の寿命が尽きてかけいると考えており、人類が生活できる別の星を探していたのだった。ワームホール(Wikipedia)という、時空のトンネルのようなものを抜けた先に、既に数人の科学者たちを送り込んでいた。現在、全員と直接の交信は途絶えているが、唯一マン博士からの信号を定期的に受信している。人類救済の方法は最終的には2つあって、プランA:全人類の移住、プランB:一定数確保した受精卵と代理母のみ移住。もちろん、プランBを選択した場合、地球にいる人々は見殺しということになる。ブラント教授は宇宙飛行経験のあるクーパーにも参加して欲しいと依頼する。家族や人類を救いたいクーパーは、帰還できる望みの薄いこの任務を引き受けることにする。まぁ、インド空軍の飛行体や、座標発見なども嬉々としちゃってたし、そもそもはパイロットだったのだから、自分も行きたいんだろうな・・・ 行ってくれないと話にならないし(笑) 義父に子供たちを託して、出かけることになる。こういう危険な任務に赴くという場合、男性の方がすんなり受け入れる気がする。まぁ、重要なのはマーフの方なので、義父と息子ちゃんとの別れがアッサリ気味なのは仕方ない。マーフは自室に篭もって出てこない。彼女に自分とおそろいの時計を渡して優しく諭すけれど、彼女はクーパーが自分は帰ってこれないかもしれないと思っていることを感じ取ってしまい、激しく拒否して泣き叫ぶ。そして、マーフは本の落下や、聞こえてきたモールス信号の音の暗号を解いたと言う。それは「STAY」。 だから行かないで欲しいと懇願する彼女を置いて、クーパーは去っ行く。

ブランド教授に家族のことを頼むと、マーフは優秀なので自分が能力を伸ばしたいと言う。これも伏線。クーパーと一緒に旅立つのは、アメリア、ロミリー、ドイル、そしてロボット(?)TARS。少し前述したけど、彼らの任務はワームホールを抜けて居住可能な星を見つけること。そこで、調査を行い、NASAにデータを送った後、冷凍保存装置で眠りにつき、救出を待つというもの。この船内がとってもリアルで、宇宙船なのだから最新システムなのでしょうけれど、空軍も維持できない現在、密かに作られたものなので、ビックリするほど最新設備ではない。上手く書けないけど、要するに見ている側の身近にある機械類と、著しく乖離しているという感じがない。宇宙船内部なんて見たことないけど、例えば冷凍保存装置にしても、エステの機械とか温泉施設なんかにありそうな感じ。宇宙船内部も飛行機の延長上にある感じっていうのかな・・・ クリストファー・ノーラン監督はCGをほとんど使わず、実写にこだわることで有名。今回もCGは最低限しか使用していないらしい。そのこだわりからすると、あまりに現実と乖離している感じを避けようとしているのかなと思う。そして、その斬新過ぎないデザインが、荒唐無稽な話にリアリティを与えていると思う。

土星の近くに出現した、ワームホールを超えた向こうにある星の、どこに向かうかということになる。今回の彼らの任務は、新たに星を探すというよりも、先行したパイロットたちのデータを持ち帰るという感じだったのかな? パイロットたちが生存している可能性は低いけれど、希望が持てる星は3つ。それぞれにパイロットの名前を付けて、○○の星と呼んでいたけど、1番目の星の名前を失念・・・ この星のイチオシポイントを忘れてしまったのだけど、とりあえず向かうことにする。この星での1時間は地球の7年だったかな? 要するに彼らは居住可能な星を見つけたとしても、その星が地球よりも早い時間経過をする場合、出来る限り早く任務遂行して地球に帰還しないと、地球に残した子どもたちが自分よりも年上になってしまうし、下手をすると会えない可能性もあるということ。この設定は危機感を煽るというよりも、後の奇跡的な部分の方への伏線要素の方が強かったかも・・・

さて、第1の星に向かうことに決定し、その突入方法もクーパーの的確な判断と、操縦で海上に着水することに成功。辺り一面海水(?)で陸地は見えない。それどころか、後方から巨大津波が押し寄せて来る。クーパーが即刻退却の命令を出すも、先行した船の残骸が見つかり、データ回収にこだわったアメリアが逃げ遅れ、助けに向かったドイルと共に船に戻るも、アメリアを先に乗せたドイルが流されてしまう。津波に飲まれそうになりながら、何とか母船に辿り着くも、1人船内に残っていたロミリーによれば、地球の時間では23年が過ぎてしまっていた・・・ 何の成果も持ち帰れず23年を無駄にしたことで、アメリアを叱責するクーパー。アメリアの気持ちは分かるけれど、やっぱりここは叱らなきゃね。データを持ち帰れれば重大な成果があったかもしれないけれど、こだわったばかりに何の成果もなく23年が過ぎてしまった・・・ この辺りの時間経過とかが、ちょっと分かりにくい人もいるかもしれないけれど、自分としては『インセプション』(感想はコチラ)で慣れていたので、特に問題なく受け入れられた。ロミリーは1人で23年間船で待っていたっていうのもスゴイ話だけど(笑)

23年間溜まっていたビデオレターを見るクーパー。少年だった息子は、どんどん青年になっていき、今では妻も子供もいる大人の男性になっている。ずっと信じて待っていたけど、もう父さんのことは諦めると言ってビデオを切るトム。泣きながら彼を止めるクーパー。もちろん途切れてしまう映像。切ない・・・ クーパーにすればほんの数時間だけど、彼らにとっては23年間経っているわけで、その間信じて待つのは辛い そして、その後に現れたのがマーフ。思い出すのが辛いからと23年間ビデオメッセージには出てこなかった彼女が、メッセージを送ったのは誕生日を迎えて、あの日旅立った時の父親と同じ年になったから。このマーフの感じも切なくて良かったけれど、あの日10歳だったマーフが23年経って同じ年になったってことは・・・ え?!クーパーって33歳だったの?!∑(*゚ェ゚*) イヤ、いいけど・・・ でも、マコノヒー45歳だからねぇ(笑)

一方、地球ではブランド教授が長年挑み続けている理論にマーフも興味を持っていた。マーフには教授のやり方では解けないという考えがあって、閃きかかっているのだけど、教授に否定されてしまい、結局そのままになってしまう。この理論の計算が何なんかサッパリ分からないのだけど、これが大変重要なものとなる。マーフはブラント教授の右腕としてNASAで働いているらしく、今では兄一家が住んでいる実家にはほとんど戻らないらしい。兄は農夫をしている。23年経ったわけだけれど、基本はマーフと兄が大人になった以外、地球上ではさしたる変化はないように見える。クーパーたちが旅立ってから、他のチームが旅立ったという情報もないし、地球が急速に滅亡している様子もない。この辺り気になるところではあるけれど、まぁ細かいツッコミはなしで(笑) 要するに、宇宙ではクーパーが、地球ではマーフが人類を救うキーパーソンだということ。

最初の星での失態により、時間も燃料も失ってしまったクーパーたち。クーパーの願いは地球に帰還すること。ロミリーはともかく、アメリアの考えは違っていた。先行したパイロットの1人エドモンドはアメリアの恋人だった。連絡の途絶えたエドモンドが生存している確率はほぼないけれど、自分は彼に会いたいと思っている。今まではデーターや計算などに囚われてきたけれど、"愛"が奇跡を生むこともあるんじゃないかと思う。だから自分はエドモンドの星に賭けたいと言う。しかし、もう1人の先行パイロットであるマン博士の星からは、定期的に信号が発信されていたのだから、マン博士の星に行く方が現実的なのは間違いなく、クーパーとロミリーはマン博士の星を推す。多数決でマン博士の星に向かうことになる。自分が深追いしたから時間と燃料を無駄にしてしまったのに、恋人の星に行きたいとはなんだ(*`д´)と、ちょっぴりアメリアに怒りを感じたりもするけれど、アメリアはワームホールを通り抜ける時に、時空の歪みの中である神秘的な体験をしており、そのことも彼女が主張する"愛"にすがってみたいという思いに繋がっているのかなとも思う。そして、これは後の伏線・・・

マン博士の惑星は一面が氷の世界。生存は絶望的かと思われたけれど、星条旗がはためく基地を発見! 中に入ってみると、冷凍保存装置に横たわるマン博士が! 眠りから覚めたマン博士は、人類との再会を喜び号泣する。TARSと同じ型のロボット(?)がいたけれど、壊れてしまったので今は電源を取るためだけに使っている。それ以来完全に孤独だった。マン博士的には一体何年ここにいることになっているのか不明だし、こんな任務を引き受けるからには、相当な覚悟と情熱があったと思うけれど、やっぱりこうなるよね マン博士によると、この星には氷の下に地表もあり、空気もあるので、人類が生活できる可能性が高いという。皆で手分けして必要なデータを取り、母船に戻ってデータを送信し、エドモンドの星の近くにあるブラックホール・ガルガンチュアをかすめ通れば、それがシンギュラリティ(特異点)となり、人類にとって必要なデータを採取できるという、自分にはサッパリ分からない理論で、帰還計画が決まる。やたらとシンギュラリティを繰り返していたのだけは分かった!←だから?(笑)

一方、地球ではブランド教授が死の床についていた。駆けつけたマーフに彼は衝撃的な告白をする。あの公式は既に解けている。人類を救ことは出来ないというのだった。全ては無駄だという。嘘だと言うマーフを残し、息を引きとってしまう。絶望するマーフ。初めからプランAなど存在しないのだ。父親も捨て駒なのだ。「必ず、帰って来る」と約束した父親は帰ってこない・・・ そして、自分たちも見捨てられたのだ・・・ その怒りをアメリア宛のビデオメッセージにぶつけるマーフ。こりゃ酷い話だ・・・ でも、何となくきっと2人は再会できると思っていたので、ここではマーフほど絶望しなかったのは事実。だって、マーフは既にブランド教授の計算方法に違和感を覚えていたし。きっと、この計算は間違っているんだなと思ったし、それをマーフが解くのだろうと思っていたので・・・ 自分が特別勘が鋭いって言っているわけじゃなくて、これは誰でも分かることだと思う。(・∀・)ウン!!

マン博士の星ではそれぞれに分かれて作業を進めている。ロミリーはTARSに廃棄されたロボットのデータを移す作業に取り掛かり、マン博士とクーパー、アメリアに分かれてそれぞれの探索を始める。ところが、急にマン博士がクーパーを襲う! 実は、マン博士はウソをついていたのだった。この星には地表などなく、どこまでも氷しかない。空気もないので人類は生活することは不可能。自身はそももそも支持していたプランB遂行するため、エドモンドの星に受精卵を持って向かうと言う。2人取っ組み合って戦うも、クーパーはヘルメットを割られてしまい、中にアンモニアが充満し瀕死の状態になってしまう。その間、PC(?)に仕掛けられた爆破装置により、ロミリーはロボットと共に爆死してしまう。危機一髪逃げ出したTARSの動きがカワイイ! これ何て言えばいいんだろ? 普段は長方体のような形で、それが3つに縦割りになっている感じ? その両側が手足のように動くのだけど、走っている時はこれがグルグル回っててカワイイ 何とかアメリアに状況を伝えることが出来きて救出してもらったクーパー。しかし、マン博士はクーパーたちの母船に向かっていた。母船を取られてしまっては、地球に帰還することもできない。ここからは本当に手に汗握った!

マン博士の方が一足先に母船に着き、ドッキング態勢に入る。TARSが彼の船の権限を外したため、自動接続が出来ず、マン博士は手動でドッキング作業をしなければならなくなる。ドッキング作業は不完全なまま。そのまま母船に乗り込むためハッチを開けてしまったら、船も母船も吹き飛んでしまう! 必死に彼を説得するクーパーとアメリア。しかし、自分の考えに憑りつかれたマン博士は強行してしまい、当然のように吹き飛んでしまう。まぁ、マン博士も決して悪人ではない。彼は彼なりに人類を救おうとしていたことは事実。もちろん、自分が助かりたいという思いもあったとは思うけれど・・・ プランAとプランBどちらも"人類"を救うことには違いはないのでしょう。ただ、凡人OLちゃんが考える"人類"は、やっぱりプランA。だって、今現在生きてるし・・・ ただ、もう究極の状態。地球に資源がなく、人類にも新たな宇宙船を造り出す力も、燃料もないとなれば、プランAはそもそも実行不可能なわけで、プランBの成功率も決して高いとはいえないものの、人類という"種"を残すと考えればプランBなのでしょう。ただ、それが"人類"を救ったことになるのか・・・ こんなことを考えるのは、自分が親になったことがないからかなぁ・・・ "人類"という"種"が残れば、それでいいじゃないかという考えは理解はできるものの、何となく違和感がある。それは、そんなの認めない!っていうことではなくて、モヤモヤ感というようなものなのだけど・・・

マン博士の暴走により、一部損傷してしまった母船に、クーパーの超絶技巧でドッキングに成功! そこに届いていたマーフからのビデオメッセージに愕然とする2人。あなたは知ってたの?!と問われたアメリアだけど、彼女は知らなかった。ブランド教授とすれば、娘に本当のことを話すのはしのびなかったのだろうし、彼女を宇宙に送り込むことで人々を欺いた罪滅ぼしをしたつもりだったのかもしれない。でも、父親に騙されていたことと、どうやっても人類を救えないと知ったショックは大きい・・・ そこでクーパーは決断する。当初の計画どおり、ガルガンチュアをかすめて通り、エドモンドの星に向かう! なぜなら地球に帰還できる燃料はもうないから・・・ ガルガンチュアというのはブラックホールなのだけど、どうやら古いブラックホールらしく、威力が弱いので、ここをかすめて通ってシンギュラリティを起こす?得る?サッパリ分からないけどそういうことらしい。ここからは、ホントにもうずっと手に汗握ってた! とにかく、その映像と迫力がスゴイ!! これは是非、映画館で見て欲しい!

ガルガンチュアに近づくと、TARSが乗った部分を切り離す。TARSを見捨てるのか?と言うアメリアに、TARSはロボットだし、そうプログラミングされているのだから気にするなと言う。一見冷たいこの言葉をアメリアに言った理由が分かった瞬間から号泣! そう、エドモンドに向かう軌道に入る寸前、クーパーは自身が乗った部分を切り離す。必死で止めるアメリアに「無駄な部分は置いて行け」というセリフが。・゚・(ノД`)・゚・。 そして、ここからがまたスゴイ! スゴイ勢いで吹き飛ばされるクーパーは、一瞬アメリアと触れ合う。これが最初のミッションでアメリアが体験した奇跡。そして、宇宙空間に投げ出されたクーパーは、気が付くとある不思議な空間にいることに気づく。この画がスゴイ!! 上手く言えないのだけど、クーパーがいるのは、基本的には子どもの頃のマーフの部屋の本棚の裏側。だけど、ただの本棚の裏側じゃなくて、時空の空間に漂っている感じ。これは5次元の世界だそうで、もう4次元も分かってないのに、5次元て何?! と思ったので、毎度のWikipediaで調べてみた。5次元というのは、空間の次元が5つあること。5つの次元(Wikipedia)で表される空間を5次元空間という。ということで、サッパリ分からない・・・ でも、サッパリ分からないながらも、映像で納得させられちゃうというか・・・ この映像化が5次元を明確に表しているものなのかも、そもそも5次元が理解できてないのだから不明なのだけど、なるほどそうかと思わせてしまうのがスゴイ!

そう! マーフに本を落としたり、砂を撒いたり、モールス信号を送ったりしてメッセージを送っていたのは、クーパー自身だった! この辺りになると、マン博士との緊迫したやり取りと、アメリアを行かせるための切り離し、そして5次元の映像の美しさ、そしてこの奇跡に感動して涙が止まらなくなってた! これはスゴイ! ここで、クーパーは悟る。選ばれたのは自分ではない! マーフだったのだ! だからマーフに伝えなければならない!! 本棚の裏側の5次元から、あの日のマーフにメッセージを送る。STAY! そう、行くな俺! しかし、俺は行ってしまう・・・ まぁ、俺が行かないと、5次元の俺もいないからねぇ・・・ 時空を超えることも、タイムパラドクスって言うのかな? まぁ、分からないことは書かない方がいいか(o´ェ`o)ゞ そこに、久々に兄を訪ねたマーフが、甥っ子の喘息が酷いことに気づき、NASAの仲間(恋人?)のゲティに診てもらうために戻って来ている。直ぐに病院に入れなきゃダメだというゲティの言葉に、耳を貸さない兄。兄としてはもう地球に絶望しているから、家族と一緒にいたいっていうことなのでしょう。彼を家から引き離すため、トウモロコシ畑に火をつけるマーフ。その間、彼女は以前の自分の部屋に入る。自分と父親をNASAに導いたあの現象。何かあるとすればあの部屋だ・・・

このシーンがまた切ない。子どもの頃、あの現象が起きても、マーフがさして怖がらなかったのは、根底に愛情を感じていたからだと思う。何かを教えようとしていて、導いてくれているのだと感じていたから。現在のマーフも何かに導かれていることが分かる。ここの部分がよく分からなかったのだけど、”現在”2人がいるのは同じ時間ではないのかな? クーパーは子供の頃のマーフの時間にいて、現在のマーフはそれを思い出している? それとも、そこの時空は歪んでいて、子供のマーフとも現在のマーフとも繋がっている? でも、大人のマーフの姿もクーパーには見えてたみたいだし・・・ そもそも、マン博士の星を離れて、エドモンドの星に向かう時点で、さらに地球では50年が経ってしまったのもクーパーが帰還を諦めた理由。なので、23年後のマーフとも時間は合ってないし・・・ うーん(´ェ`)ン-・・ どんどん訳が分からなくなってきたので、この辺りでいいか(笑) このシーンの今まで見たことのない映像と、かなりノスタルジックな造りのマーフの部屋、そしてアノ時計などのアイテムが揃うだけで切なくて感動してしまう。そして、マーフは気づく! 公式が解けたのだ!! 何度も言いいますが、難しくてサッパリ分からないので、何がヒントになって閃いたのか、そしてその閃きがどう作用して公式が解けたのか、最終的に公式が解けたから何故人類を救えるのかサッパリ分からない

NASAに戻って公式を説いたマーフが、嬉々として書類をばら撒いた直後、病院のベッドで目覚めるクーパーのシーンに変わる。そこには医師と看護婦がおり、あなたは124歳になっているので、無理しないで下さいと冗談っぽく言われる。病室の窓の外には野球場が広がり、少年たちが野球の試合をしている。バッターが打ったボールが高く舞い上がり、『インセプション』で見た歪んだパリのように、グニャリと持ち上がった田舎町の家の窓ガラスを割る。そう、一瞬地球か?!と思うけれど、ここは地球ではないらしい。ここはクーパー・ドームというのだそう。自分の名前がついていることに驚くクーパーに、マーフの功績により名づけられたのだと伝える医師(笑) マーフは今こちらに向かっていて、2週間後に会うことが出来ると言われる。再現された自宅に戻るクーパー。どんな感じかと聞かれるけど、複雑な気持ちだと言う。やっぱり帰還したという実感はないのかもしれない・・・

そして、マーフと再会する。すっかり老婆になっているマーフは、死の床に着いている。どうして待ち続けることができたのかと問うクーパーに、あなたが「必ず、帰る」と言ったからと答えるマーフ。・゚・(ノД`)・゚・。 そして、自分より若い姿の父親に言「親が、子供を看取るものじゃない」と言う。これも泣いた・・・ 自分はどこに行けばいいのかと問うクーパーに、アメリアの所に行ってと告げる。彼女は宇宙でたった1人助けを待っている。もうじき冷凍保存装置に入るから、急いで彼女を救ってあげて欲しいと言う。その時映し出される映像には、エドモンドの船の残骸が写り、1人宇宙服を着て基地へ向かうアメリアの姿が。彼女がいる星には地表があるようだし、彼女はヘルメットを取っていたので、おそらく空気もあるってことだよね? あれ? ヘルメット取ってたのは基地内? とにかく、クーパーは自らが修理したTARSと共に、エドモンドの星に向かって旅立って行く。このシーンで終了! イヤ~!! 面白かった!!

正直、ツッコミどころはたくさんある。あの状況でどうやってクーパーは助かったんだ?!と思うし・・・ だけど、そういうのもうどうでもいい!と思ってしまう。いつもながらにねじ伏せられるというか・・・ やっぱりクリストファー・ノーラン監督作品好きだと改めて思う! 本当に久々に映画を見たー!って気持ちになった。

キャストが素晴らしい! マーフは3人の女優が演じる。子どもの頃のマーフのマッケンジー・フォイの、自分の才能と感情を持て余している感じが素晴らしい。繊細で感受性の強い、そして意志の強いその姿が、後のジェシカ・チャステインのマーフに繋がる。最初はアン・ハサウェイに似ていると思っていて、アン・ハサウェイに繋げるために似てる子選んだんだ( ̄ー ̄)ニヤリと思っていたら、普通に彼女と同じ場面に、アン・ハサウェイが出て来てビックリ! そうだ娘はジェシカ・チャステインだったと思い出して笑った。老年を演じたエレン・バーンスティンも僅かなシーンながら存在感を残す。うん!マーフが最終的にこんな感じになるの分かる(笑) そしてジェシカ・チャステインは相変わらず上手い! 見たいと思った理由の1つはジェシカ・チャステインが出ているから。『ヘルプ ~心がつなぐストーリー』(感想はコチラ)の、ちょっとバカっぽいセクシー美女も素晴らしかったけど、やっぱりこういう知的で強い役合う! でも、『ツリー・オブ・ライフ』(感想はコチラ)のいわゆる良妻賢母も出来るし、何でも出来るね(・∀・)ウン!! 義父役でジョン・リスゴーが!おじいちゃん好きとしては、ちょっとウレシイ(笑)

アン・ハサウェイの役は厄介ごとを起こしてしまう部分があるので、ちょっと損だけど良かったと思う。それだけ彼女が必死だとも言えるわけだし。エドモンドの星にこだわるのも、自分も生きて帰れる保証がない以上、愛する人の元に行きたいという気持ちは理解出来る。ただ、人を巻き込んじゃダメだけど・・・ マン博士役のマット・デイモンはノンクレジットだったの? エンドロールに名前出てなかったっけ? あれ?(o゚ェ゚o) マン博士は唯一悪役ともいえる役どころ。自身は正義のためだと思っていても、主人公を殺しそうになっちゃうから悪役だよね(笑) でも、そもそも変わったところのある天才で、たった1人であんなところに居たら、自分の考えに凝り固まってしまう気持ちは分かる。そのちょっと狂気みたいな部分を感じさせるマット・デイモンはさすがの演技。ノーラン作品といえばのマイケル・ケイン。今回も主人公に助言する役どころで紳士的と思っていたら、なんとあんな・・・ でも、マイケル・ケインなのでOK ちょっとお腹出てたけど・・・(´・ω・`)

そして! クーパー役のマシュー・マコノヒーがスゴイ! ここ数か月の間に『マジック・マイク』、『ペーパーボーイ 真夏の引力』、『ダラス・バイヤーズクラブ』(残念ながら、1本も感想書いてない 『ダラス・バイヤーズクラブ』は書きたい!)を見たけど、 毎回全く別人でビックリ! もちろん今作でも全く別人! イヤ、マジック・マイクのあの人と、クーパーはホントに全然別人だよね? 顔つきも違っててビックリ! この演技は素晴らしい! だって、こんなリアリティーのない役を、こんなにリアルに見せちゃうって・・・ でも、全然やり過ぎてなくて自然。一番素晴らしかったのは、予告編でも写っている、家族に別れを告げた後、車を走らせながら耐えきれなくて涙を流すシーン。あえてサラリと別れた後の、あの涙はグッときた! そして、ラストはイキイキして、まるでアメコミヒーローみたいに宇宙に向かっちゃうし(笑) 素晴らしい

とにかく画が素晴らしい! 実は今作長年撮影監督を務めてきたウォーリー・フィスターが、監督デビュー作となる『トランセンデンス』(感想はコチラ)の撮影で参加できなかったため、ホイテ・ヴァン・ホイテマが起用されたのだそう。『ぼくのエリ ~200歳の少女』(感想はコチラ)の人だね? 自分は撮影技術のことは全く詳しくないので、違いはあまり分からなかったけど、ノーラン監督の世界観をきちんと映し出していたと思う! あの5次元空間はスゴイ! あれはCGか?

前述したとおり極力CGは使わず、実写にこだわるノーラン監督。トウモロコシ畑は種を撒いて作ったそうで、砂嵐も巨大扇風機で実際に起こして撮影。ハードコンタクト愛用者としては、あの砂嵐の中での撮影は無理だわ・・・ コンタクト関係なく辛いと思うけど(笑) マン博士の星はアイスランドで撮影したそうで、アン・ハサウェイは本当に寒かったので演技の助けになったと語っている。確かにグリーンシートの中で、氷河を想像して演じるのは大変だよねぇ・・・ まぁ極寒で演技するもの大変だと思うけど(笑)

人類を救うため宇宙へ旅立つ男の家が、本当に素朴な農家っていうのもイイ! 前述したけど全てが最新過ぎないのもリアルでイイ! あ、クーパーが腕にしていた時計はHAMILTONのカーキ・パイロット・デイデイトだそう!別にいいけど(o´ェ`o)ゞ

撮影は70ミリフィルムで行われたそうで、日本では基本デジタルでの上映となるけれど、丸の内ピカデリーでは35ミリフィルムで上映されるのだそう! これ見てみたい! IMAXでも撮影しているそうなので、IMAXでも見てみたい! しかし169分あるからねぇ(笑)

ちょっと長いし、ノーラン監督のテンポと合わないうちはちょっと辛いけど、最初から伏線がいろいろ貼ってあるので頑張って! そんなに無理しなくても、テンポに巻き込まれて、気づいたらねじ伏せられているので心配なし

とにかく映画館で見て! 超オススメ! ノーラン監督好きな方是非是非! ジェシカ・チャステイン、アン・ハサウェイ好きな方も是非! マシュー・マコノヒー好きな方必見!!

『インターステラー』Official site


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