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【art】「永遠のソール・ライター」@Bunkamuraザ・ミュージアム

2020-02-24 01:38:57 | art

【art】「永遠のソール・ライター」@Bunkamuraザ・ミュージアム

 

 

Bunkamuraザ・ミュージアムで開催中の「永遠のソール・ライター」を見に行ってきた! 先日見た日曜美術館(記事はコチラ)を参考に見て来た。

 

 

新型コロナウィルスの感染が広がる中、不要不急の外出は慎むべきかとも思ったのだけど、閉幕が迫っていたので思い切って行ってきた。自粛している人が多いのか渋谷自体もいつもよりは空いてたかな。外国人観光客がいないのも大きいかも。喜ぶべきことではないと思うけれど、美術展を見るには空いてて見やすかった。

 

ソール・ライターについて詳しくはWikipediaを見ていただくとして、ザックリと紹介しておくとピッツバーグのユダヤ人家庭に生まれる。父親は高名な学者で、ソールがラビになることを期待。しかしソールは神学校を中退し逃げるようにニューヨークへ。ヘンリー・ウルフとの出会いで「ハーパーズバザー」のカメラマンとなり、ファッション写真家として人気を得るが、商業主義的な風潮になじめずスタジオを閉め、以来数十年にわたり自宅近くのストリートスナップを撮り続けた。2006年ドイツの出版社の「Early Color」により脚光を浴びる。2013年11月26日89歳で死去。

 

いつもどおり感想をTweetしておいたので、それに追記する形で感想記事として残しておく😌

 

 

「キス」

 

最初はモノクロームからスタート。この時期の写真は小さい作品が多い。アンリ・カルティエ=ブレッソンの写真なども見ていたそうなので、影響された部分はあるのかな。とはいえ全然詳しくないけど😅 モノクロ作品の中では一番この「キス」が印象に残った。

 

「夜のバス」

 

日曜美術館でも紹介されていたけど、確かにカラーであることに意味がある気がする。一見すると人物はシルエット的だし車内も暗いのでモノクロっぽくもあるのだけど、外のピンクっぽい光とか真ん中の荷物?とかがアクセントになっている。この人物2人はどこかに向かうのか、帰宅するのかいろいろドラマが浮かぶ。

 

「タクシー」

 

「タクシー」のこういう切り取り方の構図とかが特徴で、そういう視点での鑑賞が目的だったのだけど、それ以外にも撮影された当時の色が感じられるのはカラーならでわだと思う。この赤と黄色の取り合わせの感じが、ミッドセンチュリーっぽくて好き😍

 

 

「ハーパーズバザー」

 

この「ハーパーズバザー」は1959年2月号に掲載されたのかな? 表紙? まずこのコートの色と形が好き過ぎるし、帽子もいいし、アイメイクの濃いモデルの表情もいいし、寄りかかっている車のデザインとカラーもいいし、それらが見切れてる感じの構図もいい。これだけ邪魔されていながらしっかり主役。もう全部好き😍

 

「赤い傘」

 

これ日曜美術館の記事にも書いたけど、実物を見てもやっぱり絵っぽい質感。雪の中に赤い傘が印象的だけど、窓の落書きも好き。〇×ってアメリカにもあるんだね😲

 

 

「モンドリアンの労働者」

 

このおじさんの後ろ姿もさることながら、この何だかよく分からない切り貼りされた板をモンドリアンだと思う感じが素敵だなと思った一枚。

 

「赤・青・黄のコンポジション」ピエト・モンドリアン

これね😀

 

「板の間」

 

「板の間」は板の間から撮った構図だけど、見ている側も板の間から覗き見ている感覚になる。そいうのがおもしろい。それはやっぱり日常を覗き見ているっていうおもしろさだと思う。

 

 

「デボラ」

 

デボラ・ライター 愛称デビーは2歳年下の妹。厳格な父親はじめ愛情の薄い家庭だったとソール・ライターが語る家族の中で、感受性豊かなデボラが唯一の味方だった。デボラをモデルに100点を超える写真を撮ったそうで、今回もかなりの点数が来ている。タイトルが「デボラ」という作品が多いのだけど、自身が一番心に残ったのはNo.156の「デボラ」 強いけれど、どこか儚げな目線に引き付けられた。20代で精神を病み2007年に亡くなるまで施設で過ごしたというデボラ。彼女の存在はソール・ライターの中でもとても大きなものだったのだろうと思う。

 

 

「ソームズ」

 

ソールズってTweetしちゃってるけど、本当はソームズ! ソームズ・バントリーとはモデルと写真家として知り合い、趣味が共通していることから恋人となった。40年間パートナーだった。モデルだったから撮られ方をしっているので、どの写真もカッコイイ。こちらも同じ「ソームズ」というタイトルの作品が多いけど、一番好きだったのはNo.193の「ソームズ」 これは素のソームズなんじゃないかな? ソール・ライターは"彼女が揺り椅子に座って音楽を聴いているのを眺めるのが好きだった"と語ったのだそう。そういう関係はとてもいいなと思った。無理しない何気ない日常を好きだと思える関係。

 

 

通常美術展での映像展示は、画家などの生い立ちや作品が生み出された背景などを紹介するものが多い。今回はスライド。四角く囲まれた展示スペースの入り口と対角にスライドが映し出されており、その角に直角に交わる壁にも映像が映し出される。スライドも壁の映像もそれぞれ一定の時間で切り替わる。もちろんスライドがメインで見応えがあるのだけど、壁の映像もソール・ライターの暮らした部屋などが映されて興味深い。3点ほど浮世絵が飾られているのを発見! うち1点は鈴木晴信っぽかったけど違うかな?🤔 浮世絵好きとしてはうれしかった。

 

 

総評としてはこんな感想かな。どれもかっこよくて素敵だったけど、ソール・ライターが撮ったのはニューヨークの日常。でもそれはもう存在しないニューヨークなんだよね。そう考えるととっても切なくなって、そしてそれがアートたりえる所以でもあるのかなと思うと、写真って奥が深い。

 

 

ポスターサイズの作品もあるけれど、基本写真なのでサイズは小さめ。でも導線が考えられているので見やすかった。空いていたということもあるとは思うけれど、メモなど取りながらじっくりみたけど、物販も含めて1時間半くらいで見終わった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最後の展示スペースにはソールライターが住んでいたアパートの壁を再現したコーナーが。ここは撮影OKとのことで、いろいろ撮って来た。ネコの絵がかわいいなと思ったのだけど、これはソームズ・バントリーが描いた油絵なのね。お互いが描いた油絵を壁に飾るとか素敵だな✨

 

 

図録 2,750円

 

普段あまり図録は買わない。昔はよく買っていたのだけどキリがないし、置く場所もないし😅 でも、これは買ってしまうわ。まずサイズがコンパクトで本棚に収まりやすい。基本1ページ一作品で見やすい。まるで写真集のような作りなので、パラパラ眺めるのに良さそう。

 

ポストカード各165円

 

図録を買わない代わり、気に入った作品のポストカードを必ず1枚は買うようにしている。A4のクリアフォルダーにチラシと展示リストとポストカードをセットでつづって保管しているため。今回は4枚を購入。ハチワレ猫がたくさん映っているのはコンタクトシートでベタ焼きのこと。隣の猫ちゃんの作品名は「無題」だけど、一緒に展示されていた作品によると、この子の名前はパトナムだと思う。この面構えがいいね

 

ということで、やっぱり行って良かった! ちょっと人混みが怖いのでオススメしにくい時期ではあるけど、自分はずっとニコニコしながら見てた。この日、ちょっと嫌なことがあったのだけどすっかり癒された😌 

 

永遠のソール・ライター:2020年1月9日~3月8日 Bunkamuraザ・ミュージアム

ニューヨークが生んだ伝説の写真家 ソール・ライター展|Bunkamura

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