'05.03.26 Qちゃん&poppoと『エターナル・サンシャイン』を見に行く。
新宿松竹会館で18:40~の回を見ることにして適当に集合。TIMES SQUAREのHANDSや紀伊国屋でブラブラしてpoppoと合流。poppoはシルバーのスニーカーで登場。スゲエ。(´;゚;ё;゚;) Qちゃんギリギリ合流。
カウフマン脚本の『マルコビッチの穴』面白かった。マルコビッチっていうのが絶妙。期待大で見る。おもしろかった☆ 別れた恋人の記憶を消す話。記憶を消していくたびに甦る楽しかった思い出に心が揺れてしまう。っていかにもラブストーリーっぽいけど普通の恋愛映画ではない。記憶を辿るので時間軸は当然逆回転。その度にケイト・ウィンスレットの髪の色が変わるのでそんなに混乱しない。この髪の色が素敵☆ 一番好きだったのは赤。全部に名前がついてて面白かった。
エキセントリックな性格のクレメンタインと内向的なジョエル。ケンカの絶えない時期から出会いまでどんどん遡る。ケンカばかりの時期なんてとっても「分かる」って感じ・・・。多分ゴンドリー&カウフマンが見せたかったのは記憶を消去していく段階での2人の逃避行。いわゆる恋愛映画を見に来た人は?って感じかも。この辺の場面はCGをほとんど使わずアナログに撮ったんだそう。それがいい感じ。マルコビッチになれる穴にはかなわないけど、この辺の演出やアイテムもものすごく面白かった。ありえない発想でおバカに見えるけど、実は切ない感じがとてもいい。
ジム・キャリーは過剰演技が好きではなかった。でもこの映画では徹底的に抑えられてて内向的な中年男になっていた。記憶のシーンではちょっと過剰演技が見受けられたけどまぁよし。どうやらミッシェル・ゴンドリーは彼がアドリブを始めると撮影を止めちゃってたそう(笑) いつもどおりだったらぶち壊しだと思う。マルコビッチのジョン・キューザックやマルコビッチもそうだったけどトラウマを抱える内向的な男っていう役だからね。
この発想、実はゴンドリーと友人との何気ない会話から生まれたらしい。友人は芸術家だそう。どんな恋愛体験をお持ちなのだろうかと興味アリ☆
ネタバレ!
結局カウフマン&ゴンドリーが本当に言いたかったことは、キルスティン・ダンストが演じるラクーナ社の受付譲と医師の不倫の果てに彼女の記憶が消去されたというエピソードで語られる。不倫を清算するために彼女は記憶消去を選ぶ。でも彼女はまた医師に惹かれている。彼女の最初の登場シーンからも明らかで、無意識に自分を愛してくれる同僚に心を向けようとしているようだけど、やはり医師に惹かれてしまう。
消したいほどの記憶っていうのはその人の心を強く占めてた記憶なわけで、たとえ医学的にそれを消去できたとしても深層心理とかスピリチュアルな部分までは操作できないっていうことなのだと思う。人が惹かれあうというのも理屈ではないのだということも。切ないけど真理だと思う。
ジョエルの記憶消去作業中に彼が反発するとクレメンタインが現れて2人で逃避行するというのも、けしてジョエルの一方通行ではないのだろうと思う。だからこそ2人はまた出会うわけだし・・・。冒頭の場面に戻ってすべてがつながるのはすごく良かったな。
コメントありがとうございます。 そうですか! いいですねぇ。素敵な記憶になるといいですね。
この映画を一緒に観に行った人と付き合うことになったんですよね。忘れられない記憶の一つになるのかな?
ホント細かいところにいろいろ伏線があったり、人物描写がしてあったりして、気付かないとそのまま通り過ぎちゃうんですけど、気付くとすごく面白いですよねぇ。イライジャ・ウッド役のようなキャラっていうのは意外に世界中に増えてるんだろうなと思いました。カウフマン自身「人とコンタクトを上手く取れない自分」っていうトラウマを抱えている人のように思ったりもします。
キルスティン・ダンスト今回えらく脇役だなーって
思ったら、重要な役でしたね。
博士に対して「こんな詩があるのよ」とか言うけど、
詩人の名前逆に言ったりして、彼女の博士には知的に見られたい!という細かい描写があって面白かったです。
こちらもTB張らせていただきました!!