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【play】「CHESS THE MUSICAL」鑑賞@国際フォーラムホールC

2020-02-14 00:13:22 | play

【play】「CHESS THE MUSICAL」鑑賞@国際フォーラムホールC

 

 

 

昨年の8月末に公演決定のニュースを知ってからずっと待ってた。千秋楽のチケット取ったので公演始まってからもワクワクしてた。

 

まずは「チェス」という作品自体について詳しくはWikipediaを見て頂くとして、簡単に書いておくと。ABBAのベニー・アンダーソンとヴィヨルン・ウルヴァースが作曲、ティム・ライスが作詞した冷戦がテーマの作品。1986年にロンドンのウエストエンドで初演。初演時にフローレンスを演じたのは「キャッツ」のグリザベラ役でおなじみのエレイン・ペイジ。

 

いつものように感想をTweetしておいたので、それに追記する形で感想記事として残しておこうと思う😌 

 

【Act.1】

イタリアでチェスの国際大会が開催される。現チャンピオンのアメリカ代表フレディは恋人のフローレンスとともに参加。ソ連代表アナトリーとの対戦は、米ソの対決として注目を浴びる。対局はアナトリーが優勢で、追い込まれたフレディは試合を放棄してしまう。そんな中、フローレンスはアナトリーと恋に落ち、アナトリーはソ連に妻子を残し亡命する。

 

 

 

これまでにコンサートでラミン、ジョン・オーウェン=ジョーンズ、マイケル・ボール&アルフィー・ボーのデュエット、そして神様コルム・ウィルキンソンの歌唱で聴いて来た「Anthem」 それぞれ素晴らしくて、聞くたびに感動してきた。でも、英語の歌詞が聞き取れなかったこともあったし、芝居の中で見たわけではないので、きちんと理解出来ていたわけではなかった。

 

アナトリーが亡命する際に歌う曲なのだろうとは思っていたけれど、歌われるシチュエーションまでは分かっていなかった。アナトリーが歌うのは亡命を知り彼を取り囲んだ記者から祖国を捨てるのか?と聞かれたから。自分は祖国を捨てていないと言った後、静かに歌い出すのは美しかった祖国が置かれている現状を憂い、そして祖国に対する深い愛だった。

 

前述したとおりラミンの歌唱でも聞いたことがあったけれど、やっぱり一つの作品の中で歌われていること、そしてラミン自身がアナトリーとして歌っていること、そしてそれらを通じて自分がきちんと理解できていることがとても大きい。これは泣いた😭

 

そういえば、ラミンは国籍はカナダだけどもともとはイラン人。1978年生まれのラミンはイラン革命時、生後数ヶ月で両親がカナダに移民しているんだよね。本人はもちろん記憶がないだろうけど、時々Twitterなどでイランのことをつぶやいたりしていることがあるから、やっぱり祖国という思いはあるのだと思う。そんなことを思っていたので、余計に泣けた😭

 

そして改めて作品を見たこともない自分を、コンサートでの歌唱で感動させたラミンはじめ、JOJさん、アルフィー・ボー&マイケル・ボールさん、そしてコルムさんのすごさを感じた。一流の人々は何も知らない素人も感動させるものなのです😌

 

 

チェスの主要なキャラクターはフレディ、アナトリー、フローレンスの3人で、それぞれ重い人生を背負っている。フレディは両親が離婚し母親に引き取られるが、母はフレディを愛してはくれなかった。アナトリーは国を背負っており、勝つためにフローレンスを誘惑しろと命令される。フローレンスは1956年のハンガリー動乱で父親と生き別れている。

 

フローレンスがフレディと心が通じなくなってしまった時に、誰も誰かの味方ではないと歌う「Nobody's side」でのサマンサ・バークスの歌唱が素晴らしかった。少しハスキーな声が役に合っていたし、声量があって歌い上げてもやり過ぎ感がない。素晴らしい

 

【Act.2】

1年後、タイのバンコクでの世界大会。アナトリーはチャンピオンとしてフローレンスと共に試合に臨む。テレビの解説者となったフレディも来ており、フローレンスに復縁を迫る。ソ連側は強力なライバルを出場させるだけでなく、アナトリーの妻スヴェトラーナを連れて来ていた。さらにKGBやCIAも絡む。しかし、アナトリーは正々堂々と試合をして勝利する。フローレンスはアナトリーを愛しているけれど、妻と共に帰るべきだと告げ、アナトリーは妻とソ連に戻る。

 

 

この辺りのことは前述しているけど、本当にこのとおり。名曲は曲だけ聞いても素晴らしいし、一流のアーティストは歌唱のみで歌の世界を表現できるけれども、やっぱりお芝居の中で歌われてこそなのだと改めて実感。

 

 

舞台の中央に宝塚のような階段があり、その上にオーケストラがいるという変則的な配置。両サイドに舞台前方に突き出したバルコニー的な部分があって、そこで舞台向かって右側にフローレンスが立ち、左側にアナトリーが立って、お互い掛け合いのように歌うシーンなどがあったりする。

 

セットらしいセットは、チェスの試合が行われるテーブルくらい。階段やスクリーンを上手く使って表現されている。アンサンブルは階段上で踊ったりするので、かなり大変だったと思う。スクリーンには背景が映されたりもするけれど、例えば部屋の内部を映すという感じではなく、むしろイメージ映像のような物が多かった。チェス盤が映し出されたりして、その都度登場人物たちがチェスの駒の1つであることが印象付けられている。

 

スクリーンが一番効果的に使われたのはフレディが自分の生い立ちを語るところ。両親が不仲で離婚して、母親に引き取られるけれど愛してもらえなくてという流れがシルエットで映し出されるのだけど、幼いフレディの姿が切なくて切なくて😢 最後に膝を抱えて座っているフレディの姿で泣いてしまった😭 この時のルーク・ウォルシュの歌唱も良かった。

 

フレディはプライドが高くて自分勝手で嫌な人という印象だけど、辛い生い立ちゆえの傷つきやすさを隠すために攻撃的になっている。ルーク・ウォルシュのハイトーン・ヴォイスがそういう役柄にあっていたと思う。歌も上手かった。

 

 

冷戦時代の米ソの対立を背負わされてしまったアナトリーとフレディ。そして、祖国を捨てざるを得なかったアナトリーとフローレンス。フローレンスがアナトリーを帰したのは、自分は祖国を失ったからかもしれない。帰れる祖国があるならば、帰るべきだということなのかな。

 

チェスというタイトルには登場人物たちが、政治的な対立の駒となっているという意味が込められていると思うけれど、その駒を動かして勝利するのは自分だということが、最後のアナトリーの勝利に表されているのかな。そして、最後にアビーターが祖国は自分の中にあるものだと、祖国の定義を変えた瞬間、普段あまり祖国を意識したことなかったけれどもとっても感動してしまった😭 シュガーさんこと佐藤隆紀の朗々とした声が素晴らしく、歌も上手い!

 

 

1960年代後半にウーマンリブ運動が起き、少しずつ女性の社会進出が進んできて、80年代になるとそれがかなり浸透してきた頃なのかなと思う。その象徴がフローレンスで、対比となっているのがスヴェトラーナなのかなと思う。とはいえ、やっぱり2人はアナトリーに振り回されることになる。

 

でも、フローレンスはアナトリーを愛してることを強く感じながらも妻のもとに帰し、スヴェトラーナはアナトリーがフローレンスを愛していることを知りつつも受け入れる。どちらもとても辛いけど、それでも強く生きる姿が印象的。その辺りをサマンサ・バークスその葛藤を見事に表現していたと思う。そしてやっぱり歌が上手い! スヴェトラーナのエリアンナも良かった。

 

 

ファンなので来日するたびコンサートなどには行っていたけど、芝居のラミンはスゴイと聞いていて、是非見たいと思っていた。これまでに「プリンス・オブ・ブロードウェイ」と「エビータ」そして「ジーザス・クライスト=スーパースター in コンサート」で芝居をするラミンを見る機会があったのだけど、前2つは自己都合で見れず、ジーザスは台風直撃で公演中止で見れず😫 ということで初めて見れたわけです!

 

やっぱり歌手ではなく役者なんだなと実感。もちろん歌い手としても素晴らしいのだけど、役として歌うラミンはすごかった! 今まで何度かAnthemを歌うラミンを聞いたけど、今回本当にしっくりと降りて来た。ああ、そういうことだったのかと。字幕をちゃんと見れたことも大きかったのだけど、祖国を捨てる歌ではなく、祖国を愛する歌だと初めてきちんと理解出来た。

 

 

日本人キャストたちも皆歌が上手くて良かった。アンサンブルもダンスがとってもカッコよくて、特に二幕目のコサックダンスだったかな? 腰を落として座っているような形で、膝を前に曲げ伸ばしするアレ。ロシア的なダンスがとてもカッコ良かった。

 

 

大阪公演から始まり東京公演のこの日で千秋楽ということで、カーテンコールでは主要キャストの挨拶があった。ラミン、サマンサ、ルークとシュガーさん、エリアンナ、そして増原英也。えーと💦それぞれ何を話してたかな? サマンサが日本で歌うのを楽しみにしていた的なことを言ってくれたのは覚えているけど、ラミンが何を話したか忘れてしまった😅 

 

最後にシュガーさんの提案で、ラミンたち海外キャスト3人にComeback again!と叫んできました。また来て欲しいな~ コンサートもいいけどやっぱりミュージカル作品が見たいわ。っていうか、ホントラミンのユダ見たかった~😭 

 

 

一幕ラストで亡命するアナトリーが、その直前に移民局?で事務手続きをしてもらうシーンがある。5つくらい机が並び順番に手続きしてもらうのだけど、この日は一人一人握手をしていたので、てっきりそういう演出なのかと思っていたら、どうやら千秋楽ということでのアドリブだったらしい。ラミンってそういう人だよね😌

 

前述したカーテンコールの挨拶時に、日本人キャストが挨拶している時、ラミンたち3人には通訳さんが通訳していたのだけど、サマンサが少し離れていることに気づいたラミンが、さり気なく自分が後ろに下がって、サマンサを通訳さんに近い位置に誘導してたのを目撃! ラミンってそういう人だよね(2度目)😃

 

曲もとってもカッコ良かったし、黒を基調としたアンサンブルの衣装もスタイリッシュだった。その中でフローレンスは一幕のパンツスーツと二幕のスーツが白というのも印象的。これはチェスの盤面を表しているのかな? ヒール部分がキラキラしたパンプスも素敵だった✨

 

ということで大満足だった😃 また見たい! 毎年何かしらで来日してくれているラミン。次回は何を見せてくれるかな? サマンサもまた着て欲しいな~😍 そしてシュガーさんのバルジャンを是非見たいと思った!

 

出演者のTweet貼りたいけど、ラミンたち千秋楽ツイートしてないっぽい?🤔 

 

🐤シュガーさん

 

 

🐤ラミンがシュガーさんとBring Him Home歌った動画

 

🐤サマンサの渋谷区インスタ

 

また来てね~😃

 

ダイジェスト版の動画を見つけたので貼っておきます😌

 

ミュージカル『CHESS』舞台映像ダイジェスト版


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