南信州のりもの倶楽部♪

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友人のバイク事故と透明人間

2008年04月13日 18時20分34秒 | オートバイのある生活
みなさんこんにちは。
「のりもの倶楽部」南信州版です。

写真を見て驚かれたでしょう。
昨日友人が事故を起こしてしまいました。
このバイク、原型はあまりありませんが、
98年式のブラックバードです。
僕のブログでも何回か紹介してきて、
僕も長い事このバイクの整備を行ってきた訳ですが、
まさかこんな形で別れる事になってしまうとは…

で、状況はと言うと、
友人が直線を走行中に脇から車が出てきて、
避け切れず接触と言ったよくある事故の典型です。
バイクはこんなですが、
友人はとっさにバイクを投げ出していたので、
腰を軽く打ったくらいでピンピンしております。

何でこんな事になってしまったかと言うと、
車のドライバーはこのバイクの存在を知っていたらしいのですが、
「行けるかな?」と思って出てきたらしいです。
一歩間違えば自分が殺人者になってたかもしれないにのに…
友人は警察官にも「とんだ事故もらってしまいましたね」なんて言われてるくらいです。
過失的にはもしかしたら10対0で勝てるかもしれないくらいの状況だったみたいですし。

でもね、友人はほとんど悪くないとは言え、
事故は起こってしまった訳です。
一体何がいけなかったのでしょうか?

僕が思うに、友人にも少し落ち度があり、
「あそこでまさか出て来られるとは…」と思ってたのでしょう。
お互い気が付いていたのに…
極端な事言ってしまえば、友人がもっと自己防衛意識があり、
スピードダウンし、なんなら止まってしまってれば防げた事故です。
「所詮バイクだから」くらいにしか思われて無いのですから、我々は。

よく「だろう運転ではなく、かもしれない運転をしなさい」なんて教習所で教わるはずです。
僕の場合はもっとネガティブで、
「車は僕の事見てないに決まっている」とか、
「止まって道譲ってくれる訳が無い」なんて思って運転してます。
もっと言えば「轢き殺してやろうと思われてる」なんて考えたりもしますね。
まるで疑心暗鬼の塊です。

今の日本は車で溢れかえっています。
完全な車社会です。
でも車を運転する時と同じ気持ちでは危ないんですよ。バイクって乗り物は。

交通戦争なんて言葉聞いた事あるのではないでしょうか?
道路の上という戦場で信じれる物なんて何もありません。
当然信号なんて信じてはダメです。
無視しようと思えばいくらでも無視出来る物なのですから。

僕は最近バイクに乗る時、「自分は透明人間だ」と思うようになりました。
誰も僕の存在に気付いてくれない、知ってても寄って来られる、
道を塞がれ、幅寄せされ、
当てられた時にやっと「そこにいたのね(笑」なんて思われてるくらいの、
とてもちっぽけな存在でしかないのです。
でもこのくらいの事考えてないと危険なんですよ。

皆さんも運転中、透明人間になった気持ちで運転されるといいですよ。
でもバイクの場合は実際それに近い感覚です。
道を塞がれた、急に飛び出してこられたなんて何回あった事か。
なので友人にも「これからは透明人間になった気持ちで」と言っておきました。

で、このバイクのこれからですが、
フレームは折れ、エンジンも割れてるかもしれないです。
よって全損とされ廃棄されるでしょう。
でも売れる物は売って少しでもお金にしないと次のバイク買えないので、
このバイクは今ウチで預かっています。
保険屋さんが来て写真撮ったら僕の手で分解していくつもりです。

今日は写真付きで書いてしまい不謹慎と思いましたが、
皆さんには絶対事故を起こしてもらいたくはないからこそ、
友人の了解を貰って、あえて写真を載せました。
「次は我が身」です。誰も救ってはくれませんよ。
友人には早く事故から立ち直って、
次のバイクと良い出会いがあるよう祈るばかりです。


「チャック、チャック、イェーガー」

辛い時、苦しい時、困った事があった時などに3回唱えるバイク乗りのおまじない。
出来れば唱えたくはないよね…
コメント (8)
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