南信州のりもの倶楽部♪

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遠心クラッチ式タイガーエンジンのオーバーホール 再び その1

2014年07月22日 16時45分55秒 | TIGER125編
やぁ、「のりもの倶楽部」南信州版でございます。
しかし暑いね!
昨日なんかツーリングで450キロも走って来ちゃったんだけどさ、
日焼け止めを首の回りに塗っていったんだけど汗で流れて変な日焼け跡になっちゃって。
しかも今日になって痛くなり出して、これきっと変に皮剥けるんだろうな。

さてと、久しぶりに登場のタイガー125。
ヒラヤマワークスの山ちゃんが所有してて今日はキャブ交換したってんで乗って来たんだけど、
会社に帰る途中エンジンが停止してからかからなくなったみたいで、
さらにエンジンかかってもブローバイが出る口から白煙が出るって事だから緊急入院。
キックしてみたら何か軽くなってて、かなりハイコンプなはずなんだが、
まぁ無茶苦茶な構成でエンジン組んであるし、どんなカオスな壊れ方したか見たかったから…







早速エンジンを降ろしてみた。
このエンジンはタイガーエンジンでも遠心クラッチタイプので、
オーバーホール後にエンジン回転と連動して異音が出てて、
これも修理するし、せっかくだからカバー類を剥離して塗装もし直す事にする。

あと、これは全く関係無いんだけど写真に写ってる上セル用のエンジンスタンド、
残りと一個だけ売れ残ってるから誰か買ってくれ~orz

欲しい人は左にあるエンジンスタンド販売のリンクをクリック♪







エンジンを開けてみたんだけど燃焼室がなぜかオイリーな以外全く問題なし。
ピストンも穴も空いてなけりゃタナ落ちもしてないし、
バルブだって曲がってない。

でも燃焼室にオイルが回るって上がりか下がりしか無いんだけどそんな痕跡は微塵も無く…






話は変わるがこのピストンなんだがタイガーエンジンって元は54ミリのピストンが付いてるんだけど、
昔山ちゃんがブローさせてシリンダーをボーリングして55ミリにしてあって、
それに合うピストンは55ミリでピン径が14ミリだとゼファー400のが合いそうってんで買ってはみたいいだけど、
このまま装着は出来なかったからピストントップを本人がウチの旋盤でガリガリ削って無理くり作ったスペシャル。

だからこんなにハイコンプピストンになってるのは良いんだけど、
どうやらピストンでなさそう。

で、ピストンでもシリンダーでもヘッドでもないって事は、
俺もこの間中華の洗礼を食らったガスケットじゃないかと調べたら…









ビンゴ。

カムチェーントンネルとスタッドボルトに吹き抜けた跡があって、
さらに良く見るとガスケットが潰れた跡があるから、
想像すると組んでクランキングした瞬間にピストンの削り不足でガスケットが潰れて、
今日になっていよいよ吹き抜けて、さらにカムチェーントンネルの中のオイルを吸った。
こんなメカニズムらしく、ピストン不良と高圧縮によるガスケットブローであることが分かった。

修理方法なんだけど、ガスケット交換してもう少しピストントップ削れば問題無いべ?って思うでしょ。
それは当たってるんだけどピストントップを削って圧縮を落とすのも限界があるし、
それにガスケット交換したくても部品が無いの。
まさに数が少ない中華エンジンを弄る者の常の悩みは部品が欲しくても存在すらしてないって事。

だけどこの部品はもうダメだし、でも何とかしなきゃならんから、
ガスケットは今ウチにある何かを中古だけど我慢して使うか、
もしくはタイから純正部品を取って加工して使うか。
そもそもガスケットだけ取れるかすら疑問だ。


そんな訳で原因は分かったからこれから部品探しに画策します。
また見て下さいな。

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