まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

第13回九州西国霊場めぐり~香椎宮に参詣、そしてご利益は「日本一」!!

2022年11月16日 | 九州西国霊場

10月30日、鎮国寺、宗像大社でパワーをいただいた東郷から香椎まで戻り、今回最後の目的地である香椎宮に向かう。

当初のプランでは夕方まで福岡近辺を回る予定にしており、最初に元寇防塁を見学したこともあって元寇の激戦地の一つだった海の中道や志賀島、筥崎宮にも行こうかと思っていた。ただ、この日はもつれにもつれた日本シリーズの第7戦が行われる。この試合に勝てばバファローズの日本一が決まるということで、試合開始までには帰宅してテレビ桟敷で観戦とする。

香椎宮を取ったのは歴史ある神社ということもあるし、先ほどの宗像大社もそうなのだが、小倉~博多間の鹿児島線は何度も乗っているが、沿線のどこかに訪ねたことがほとんどなかったということもある。志賀島にはだいぶ昔に訪ねたが香椎宮には参詣したことがなかった。

香椎宮へのアクセスだが、鹿児島線の香椎からだと少し遠いが徒歩圏内だし、西鉄には前日レンタカーを返却した香椎宮前もある(さらに離れているが、西鉄でもアクセスできるというアピールだろう)。その中で最寄りの駅となると、香椎線で1駅乗った香椎神宮である。ちょうど香椎線の13時17分の宇美行き「DENCHA」が出発を待っている。

1駅3分、香椎神宮に到着する。JRになってから開かれた駅だそうで、ホーム1本だけの簡易な造りだが、それなりの数の利用はありそうだ。その一方で、天神に直通する路線バスも出ている。

駅から3分ほどで鳥居の前に出る。先ほどの宗像大社とはまた違った趣である。こちらも七五三のお参りの家族連れがちらほらといる。

香椎宮の祭神は仲哀天皇、神功皇后である。この二人は夫婦だが、仲哀天皇は熊襲討伐のため遠征した筑紫にて亡くなり、その霊を祀るために神功皇后みずから香椎に祠が建てたという。奈良時代に仲哀天皇、神功皇后の霊廟として整えられ、平安時代頃からは神社としての扱いになったという。また、二人の間の子が応神天皇で、八幡宮の祭神であることから、この三者全て合わせると、国家安寧、世界平和、家運隆昌、子授け、安産、厄除け、交通安全、武運長久・・・と、何でもありである。現在にいたるまで信仰を集めるのもうなずける。

拝殿にて手を合わせる。ちょうど本殿は改装工事中だった。

また、境内には武内神社がある。仲哀天皇、神功皇后、応神天皇も含む何代もの天皇に仕えた武内宿禰が祭神である。記紀の記述によると武内宿禰は300歳近くまで生きたとあり、そのために不老の神として信仰されている。まあ、この300歳というのも神話の世界で、実際はどうかわからないが、ひょっとしたら複数の人物がしこ名のように「○代目武内宿禰」という形で代々仕えたとかいうことがあったのかもしれない。

境内に「ugiihsak」と書かれた看板が目につく。うぎいさく? うぎいしゃく? どう読むのかわからないが、境内でアートに関するイベントが行われている。改めて文字を見ると、「kashiigu(香椎宮)」を逆に並べたものと気づく。

メイン会場が勅使殿で、鑑賞無料ということでのぞいてみる。

和室、洋室、浴場を舞台として、空間を利用した作品が並ぶ。香椎宮近辺の風情をモチーフとしたものもある。ただ、これのよさをどう評価すればよいのか、おっさんの感性ではついていくのが難しい。入場時にアンケート用紙を渡されて感想を求められたが、地域の盛り上がりについては肯定したものの、作品に関する設問には答えることができなかった。

また、屋外展示では絵馬殿や武内神社下の森をセットにした作品もある。丸太に腰かけて鑑賞するのがお勧めだとか。ちょうど日が差し込んでおり、風も心地よい。

香椎宮を後にする。少し待てば香椎線の列車がやって来るようで、再び香椎神宮駅に戻り、1駅乗って香椎に戻る。

今回の九州西国霊場めぐりはこれでおしまいとして、そのまま博多に移動する。

博多から乗り込んだのは予定より3時間前倒しで博多駅から15時07分発「こだま856号」である。車内では遅い昼食とおやつを兼ねて、毎度購入の鳥栖の「焼麦」をあてに一献だ・・。

九州西国は残り2ヶ所で、第32番は祗園にある龍宮寺、そして第33番、大宰府跡に隣接する観世音寺で結願となる。次でいよいよ一つの札所めぐりが完結できそうだ。

無事、日本シリーズ第7戦の試合開始に間に合う時間に帰宅した。そして試合はまたも接戦となったが、5対4でバファローズが勝利、見事に日本一を勝ち取った。場所が福岡というのはさておき、さまざまな神様仏様がご利益を授けてくれたのかなとも思う・・・。

さて、ここからは記事アップ時の余談だが、ライオンズでFA宣言した森選手のバファローズ入団が決まった。宣言当初からバファローズ移籍が有力視されていたので、まあ、正式に決まったかという感じである。チームが強くなれば、こうして移籍先として選択する選手も出てくるものである。期待が大きい反面、これまでのチームのムードが崩れないか、また誰かが人的補償で出ることになるなとちょっと複雑な気持ちもあるが、そこは本人も含めて大人同士、プロなのだからうまくやってくれるだろう・・と思いたい。

あ、でも福岡県内の寺社としては、来季こそはホークスのV奪回にこそご利益を授けるべく頑張るのだろうな・・・。

コメント