ついさっき知ったのですが...秋葉原の通り魔事件、怖いですね。
ただ繁華街を歩いてただけで、何で殺されたり怪我を負わされなきゃならないの。こんな理不尽な犯罪、ほんと許せません。最近、若い男による他人を巻き添えにした八つ当たり的ぷっつん陰惨事件が多すぎて、オチオチ外も歩けない世の中になってしまいました。もしかしたら、私も犠牲者になりうる...という覚悟を、バカバカしいと嗤うことはできません。
「ラザレスク氏の最期」
ルーマニアの映画は、これが初体験。
独り暮らしの老人ラザレスク氏は、頭痛と腰痛に襲われ救急車を呼ぶ。だが、救急車はなかなか来ず、やっと来たかと思うと、あちこち病院をたらいまわしにされて...
日本でも問題になっている、病院たらいまわし。このルーマニア版も、ひどい...こんなこと、あっていいの?と、唖然となってしまいます。
運悪く大事故があったため、運び込まれる病院はどこも患者でゴッタ返していて、医者も看護士もラザレスク氏をまともに診てくれない。しかもラザレスク氏はアル中気味なので、ただの酔っ払い扱い。追っ払われ同然に病院を転々してる間に、ラザレスク氏の容態はどんどん悪化していく。ドラマというよりドキュメンタリータッチで、医療現場の実態や問題をあぶり出しています。
診察する医者たちが、みんなそろいもそろってヤな連中ばかりなんです。すげーエラそうで高圧的で、完全に患者を見下していて、診てやってる、ありがたく思え、みたいな態度。日本でも昔は、黙って従うしかない患者の弱味につけこんだ傲慢医者、多かったような。
でもまあ確かに、めちゃくちゃ激務で心身ともに疲労、休む間もなく働きづめなドクターたちが、いちいち患者の気持ちを慮る余裕なんてない、のも解かる。アル中とかヤク中とかいった連中など、ほんと鬱陶しいだろう。人手の足りなさも、深刻な医療問題ですよね。
それと、救急隊と医者の軋轢みたいなのも、なにげに描かれていて興味深かった。救急隊が医学的な意見を言うと、生意気な!越権行為!と腹を立てる医者たち。そんないがみあいも医療現場では、くだらないようで、とても深刻な問題にも思えます。
ぞんざいに、適当に扱われるラザレスク氏の姿は、悲惨きわまりないんだけど、でも何だろう?あんましシリアスな感じがせず、むしろ滑稽(全体的に、いかにも笑え!なコメディとは違う、そこはかとないシニカルなユーモアが感じられる)、なのが返って怖い映画なのかも。瀕死な状態でも、医者に減らず口を叩いたり、素直に言うことを聞かないラザレスク氏の偏屈さに苦笑。いるいる、こんな困った爺さん患者。医者たちがムカ&イラっとなるのも解かるけど、でもやっぱヒドいよ。救急隊員に、意識があるうちは手術拒否できるから、意識不明になるまで救急車に乗せて、そのへんを走って時間つぶしてきて、なんて言う医者、信じられん!
とにかく、ラザレスク氏のように、金も社会的ステイタスもない、生きようと死のうとどっちでもいい、みたいな人間は、こんな風に切り捨てられちゃうんだなあ、とゾっとしました。日本でも、他人事ではありません。
かなり長い映画(150分ぐらい)ですが、ラザレスク氏どーなっちゃうの!?という不安のおかげで、退屈することなく最後まで観られます。
そうそう、ラザレスク氏が部屋で飼ってる、ぜんぜん動かないグータラな猫ちゃんたちが、すごく可愛いです。
ただ繁華街を歩いてただけで、何で殺されたり怪我を負わされなきゃならないの。こんな理不尽な犯罪、ほんと許せません。最近、若い男による他人を巻き添えにした八つ当たり的ぷっつん陰惨事件が多すぎて、オチオチ外も歩けない世の中になってしまいました。もしかしたら、私も犠牲者になりうる...という覚悟を、バカバカしいと嗤うことはできません。
「ラザレスク氏の最期」
ルーマニアの映画は、これが初体験。
独り暮らしの老人ラザレスク氏は、頭痛と腰痛に襲われ救急車を呼ぶ。だが、救急車はなかなか来ず、やっと来たかと思うと、あちこち病院をたらいまわしにされて...
日本でも問題になっている、病院たらいまわし。このルーマニア版も、ひどい...こんなこと、あっていいの?と、唖然となってしまいます。
運悪く大事故があったため、運び込まれる病院はどこも患者でゴッタ返していて、医者も看護士もラザレスク氏をまともに診てくれない。しかもラザレスク氏はアル中気味なので、ただの酔っ払い扱い。追っ払われ同然に病院を転々してる間に、ラザレスク氏の容態はどんどん悪化していく。ドラマというよりドキュメンタリータッチで、医療現場の実態や問題をあぶり出しています。
診察する医者たちが、みんなそろいもそろってヤな連中ばかりなんです。すげーエラそうで高圧的で、完全に患者を見下していて、診てやってる、ありがたく思え、みたいな態度。日本でも昔は、黙って従うしかない患者の弱味につけこんだ傲慢医者、多かったような。
でもまあ確かに、めちゃくちゃ激務で心身ともに疲労、休む間もなく働きづめなドクターたちが、いちいち患者の気持ちを慮る余裕なんてない、のも解かる。アル中とかヤク中とかいった連中など、ほんと鬱陶しいだろう。人手の足りなさも、深刻な医療問題ですよね。
それと、救急隊と医者の軋轢みたいなのも、なにげに描かれていて興味深かった。救急隊が医学的な意見を言うと、生意気な!越権行為!と腹を立てる医者たち。そんないがみあいも医療現場では、くだらないようで、とても深刻な問題にも思えます。
ぞんざいに、適当に扱われるラザレスク氏の姿は、悲惨きわまりないんだけど、でも何だろう?あんましシリアスな感じがせず、むしろ滑稽(全体的に、いかにも笑え!なコメディとは違う、そこはかとないシニカルなユーモアが感じられる)、なのが返って怖い映画なのかも。瀕死な状態でも、医者に減らず口を叩いたり、素直に言うことを聞かないラザレスク氏の偏屈さに苦笑。いるいる、こんな困った爺さん患者。医者たちがムカ&イラっとなるのも解かるけど、でもやっぱヒドいよ。救急隊員に、意識があるうちは手術拒否できるから、意識不明になるまで救急車に乗せて、そのへんを走って時間つぶしてきて、なんて言う医者、信じられん!
とにかく、ラザレスク氏のように、金も社会的ステイタスもない、生きようと死のうとどっちでもいい、みたいな人間は、こんな風に切り捨てられちゃうんだなあ、とゾっとしました。日本でも、他人事ではありません。
かなり長い映画(150分ぐらい)ですが、ラザレスク氏どーなっちゃうの!?という不安のおかげで、退屈することなく最後まで観られます。
そうそう、ラザレスク氏が部屋で飼ってる、ぜんぜん動かないグータラな猫ちゃんたちが、すごく可愛いです。