師走の英国男優映画祭⑤
「スペクター」
待望の007最新作を、やっとこさ観ることができました~
歴代のジェームズ・ボンドが、銃口に向かって銃を構えるお馴染みのオープニング(ガンバレル・シークエンス、というのだとか)って、ダニエル・クレイグ版では初めて見たような?ダニエル・クレイグがボンド役に就任してからは、従来の007のイメージを一新打破、シリアスで硬派なボンド像に私もすっかり魅せられたのですが、この最新作は今までのダニエル・クレイグ版007ファンの多くが戸惑い、驚く内容だったのではないでしょうか。何だかノリが軽くてド派手になってたような気がしたのは、私だけではないはず。過去の007へのオマージュ、回帰も感じられるシーンも多々あったり。あの笑ったら損みたいに無表情、いつも苦虫つぶしたような顔してるダニエル・クレイグasボンドが、ちょっとオチャメにキャラ変してるんですよ。Qやマネーペニーとのやりとりとか、爆走中のボンドカーを操作してるシーンとか、かなりコミカル。ああいうクスっと笑えるテイストって、今までのダニエル・クレイグのボンドにはなかったですよね。前作「スカイフォール」みたいな悲壮感がなく、何となく余裕で楽しそうだった。まあ、M女史をめぐって男たちのマザコン的愛憎愛怨ドロドロ渦巻いていたスカイフォールが、そもそも毛色が違い過ぎた特異な007だったのでしょう。最新作での軽やかさ、楽しさこそ、本来の007なのかも。私はスカイフォールのダークでヘヴィな世界観が好きなので、ワイン頼んだつもりがサワーが、みたいな物足りなさがなきにしもあらず、でしたが。
この007最新作も、2時間半ぐらいある長さなのですが、そんなに苦痛を感じないほど次々よくもなあ、な急展開やアクションシーンのつるべうち、大がかりな大爆破シーンやパニックシーンには、いつもながら時間を忘れて引き込まれました。金かけてるよな~。劇場版MOZUとか、やっぱチャチいですよ。冒頭のブラジルでのカーニバルシーンとか、あれCGじゃなくてエキストラなの?!あれだけでも邦画には無理ですよね~。
今までと違って軽やかとはいえ、リアルで迫力ある肉弾ガチンコファイトは、ダニエル・クレイグならでは。ほんと強そうですよね~。スパイというより戦士な魅力。そしてダニエル・クレイグといえば、トム・フォードのスーツ!これまた惚れ惚れするほどキマっててダニエル・クレイグって、「Jの悲劇」とか「レイヤー・ケーキ」とか007以外の映画でもファッションセンス抜群ですよね~。おしゃれなんか全然興味なさそうなのに、おしゃれ気取ってるスターなんか足元にも及ばないハイセンス。
軽めの内容と同じく、ちょっと物足りなかったのは、ダニエルさん今回はまったくといっていいほど脱いでなかったこと。ダニエル・クレイグといえば、鍛え抜かれた肉体美だったはずなのに。ボンドガールとのラブシーンも、かなりの手抜き感が。もう年も年だし、アクションもラブシーンもしんどいのは解かるけど…いちだんと梅干みたいになってた顔は、ダニエル・クレイグ007卒業の噂に信憑性を与えます。
メキシコシティ、ロンドン、ローマ、オーストリアのスキーリゾート、北アフリカの砂漠など、ボンドが飛び回る世界各地の景色が旅心をくすぐります。ロケ地の中ではやはり、007といえばのロンドンに最も強い憧れを覚えます。ボンドとボートでテムズ川クルーズしてみたい~。スカイフォールでも散々な目に遭ってたけど、今回もとんでもない惨事に襲われてたロンドン。テロが頻発してる昨今、映画だから!と笑えなかった…
ボンドの仲間、新M、Q、マネーペニーの出番と活躍が目立ってたのも、今回の007の特徴でしょうか。
特にQちゃん、大活躍でしたね。普段はMI6本部に引きこもってるイメージのオタクなQちゃんが、ボンドのためにアルプスまで遠征!無茶ばかりするボンド兄貴にブツブツ文句を言いつつ、彼のことが大好きだから放っておけないツンデレQちゃんは、おそらく腐には人気のキャラ。お金持ちの大学生みたいなQちゃんファッションも好き。あのセーターほしい!ベン・ウィショーくんの、ゲイっぽさをほんのり出してるところが、Qちゃんを独特で可愛いキャラにしてます。
今回の悪役は、2度のオスカーに輝く名優クリストフ・ヴァルツ。悪役もどんどん大物になってきてる007ですね。悪役が得意なヴァルツおぢさんですが、「イングロリアス・バスターズ」同様、凶悪だけど何かオチャメで憎めないんですよね。ボンドガールは、モニカ・ベルッチとレア・セドゥ。ボンドより年上の熟女!ということでも話題になったモニカ姐さん。相変わらずの艶やかさ色っぽさですが、びっくりするほどのチョイ役です。レアちゃん、若いのにふてぶてしそうなフテクサレ顔が可愛い。マッツやハビさんなどこれまでの悪役や、亡きM女史も思いがけず登場するなど、さりげないサプライズも嬉しかったです。
サム・スミスが歌う主題歌が流れるオープンニングのタイトルクレジットが、おしゃれでムーディ。タコが裸のダニエル・クレイグに絡むところが、妖しく美しくて好きです。
007卒業か、続行か。明確な答えは避けてるダニさん。続けてほしいけど、そろそろ新ボンドも楽しみ。誰がいいですかね~?候補者として名前が上がってるトム・ハーディやヘンリー・カヴィルも素敵ですが、個人的には「フレミング」で007原作者をチャーミングに好演したドミニク・クーパーをキボンヌ(死語)ダニさんのボンド以外の役も、そろそろ見たいですね
Qちゃんことベン・ウィショー、来春「リリーのすべて」「白鯨との闘い」が日本公開で、ますます人気上昇の予感TVドラマ“London Spy”では、またまたゲイの役!もはや名人芸ならぬ名人ゲイなベンを今後も応援♪
「スペクター」
待望の007最新作を、やっとこさ観ることができました~
歴代のジェームズ・ボンドが、銃口に向かって銃を構えるお馴染みのオープニング(ガンバレル・シークエンス、というのだとか)って、ダニエル・クレイグ版では初めて見たような?ダニエル・クレイグがボンド役に就任してからは、従来の007のイメージを一新打破、シリアスで硬派なボンド像に私もすっかり魅せられたのですが、この最新作は今までのダニエル・クレイグ版007ファンの多くが戸惑い、驚く内容だったのではないでしょうか。何だかノリが軽くてド派手になってたような気がしたのは、私だけではないはず。過去の007へのオマージュ、回帰も感じられるシーンも多々あったり。あの笑ったら損みたいに無表情、いつも苦虫つぶしたような顔してるダニエル・クレイグasボンドが、ちょっとオチャメにキャラ変してるんですよ。Qやマネーペニーとのやりとりとか、爆走中のボンドカーを操作してるシーンとか、かなりコミカル。ああいうクスっと笑えるテイストって、今までのダニエル・クレイグのボンドにはなかったですよね。前作「スカイフォール」みたいな悲壮感がなく、何となく余裕で楽しそうだった。まあ、M女史をめぐって男たちのマザコン的愛憎愛怨ドロドロ渦巻いていたスカイフォールが、そもそも毛色が違い過ぎた特異な007だったのでしょう。最新作での軽やかさ、楽しさこそ、本来の007なのかも。私はスカイフォールのダークでヘヴィな世界観が好きなので、ワイン頼んだつもりがサワーが、みたいな物足りなさがなきにしもあらず、でしたが。
この007最新作も、2時間半ぐらいある長さなのですが、そんなに苦痛を感じないほど次々よくもなあ、な急展開やアクションシーンのつるべうち、大がかりな大爆破シーンやパニックシーンには、いつもながら時間を忘れて引き込まれました。金かけてるよな~。劇場版MOZUとか、やっぱチャチいですよ。冒頭のブラジルでのカーニバルシーンとか、あれCGじゃなくてエキストラなの?!あれだけでも邦画には無理ですよね~。
今までと違って軽やかとはいえ、リアルで迫力ある肉弾ガチンコファイトは、ダニエル・クレイグならでは。ほんと強そうですよね~。スパイというより戦士な魅力。そしてダニエル・クレイグといえば、トム・フォードのスーツ!これまた惚れ惚れするほどキマっててダニエル・クレイグって、「Jの悲劇」とか「レイヤー・ケーキ」とか007以外の映画でもファッションセンス抜群ですよね~。おしゃれなんか全然興味なさそうなのに、おしゃれ気取ってるスターなんか足元にも及ばないハイセンス。
軽めの内容と同じく、ちょっと物足りなかったのは、ダニエルさん今回はまったくといっていいほど脱いでなかったこと。ダニエル・クレイグといえば、鍛え抜かれた肉体美だったはずなのに。ボンドガールとのラブシーンも、かなりの手抜き感が。もう年も年だし、アクションもラブシーンもしんどいのは解かるけど…いちだんと梅干みたいになってた顔は、ダニエル・クレイグ007卒業の噂に信憑性を与えます。
メキシコシティ、ロンドン、ローマ、オーストリアのスキーリゾート、北アフリカの砂漠など、ボンドが飛び回る世界各地の景色が旅心をくすぐります。ロケ地の中ではやはり、007といえばのロンドンに最も強い憧れを覚えます。ボンドとボートでテムズ川クルーズしてみたい~。スカイフォールでも散々な目に遭ってたけど、今回もとんでもない惨事に襲われてたロンドン。テロが頻発してる昨今、映画だから!と笑えなかった…
ボンドの仲間、新M、Q、マネーペニーの出番と活躍が目立ってたのも、今回の007の特徴でしょうか。
特にQちゃん、大活躍でしたね。普段はMI6本部に引きこもってるイメージのオタクなQちゃんが、ボンドのためにアルプスまで遠征!無茶ばかりするボンド兄貴にブツブツ文句を言いつつ、彼のことが大好きだから放っておけないツンデレQちゃんは、おそらく腐には人気のキャラ。お金持ちの大学生みたいなQちゃんファッションも好き。あのセーターほしい!ベン・ウィショーくんの、ゲイっぽさをほんのり出してるところが、Qちゃんを独特で可愛いキャラにしてます。
今回の悪役は、2度のオスカーに輝く名優クリストフ・ヴァルツ。悪役もどんどん大物になってきてる007ですね。悪役が得意なヴァルツおぢさんですが、「イングロリアス・バスターズ」同様、凶悪だけど何かオチャメで憎めないんですよね。ボンドガールは、モニカ・ベルッチとレア・セドゥ。ボンドより年上の熟女!ということでも話題になったモニカ姐さん。相変わらずの艶やかさ色っぽさですが、びっくりするほどのチョイ役です。レアちゃん、若いのにふてぶてしそうなフテクサレ顔が可愛い。マッツやハビさんなどこれまでの悪役や、亡きM女史も思いがけず登場するなど、さりげないサプライズも嬉しかったです。
サム・スミスが歌う主題歌が流れるオープンニングのタイトルクレジットが、おしゃれでムーディ。タコが裸のダニエル・クレイグに絡むところが、妖しく美しくて好きです。
007卒業か、続行か。明確な答えは避けてるダニさん。続けてほしいけど、そろそろ新ボンドも楽しみ。誰がいいですかね~?候補者として名前が上がってるトム・ハーディやヘンリー・カヴィルも素敵ですが、個人的には「フレミング」で007原作者をチャーミングに好演したドミニク・クーパーをキボンヌ(死語)ダニさんのボンド以外の役も、そろそろ見たいですね
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