「あいつの声」
人気キャスターのギョンベの一人息子サンウが、何者かに誘拐され身代金を要求される。ギョンベ夫妻と警察を嘲笑うかのように、犯人は彼らを翻弄するが…
実際に韓国で起こった未解決事件をモチーフにした映画。怖い、不気味な作品でした。私、貞子とかジェイソンとかいったホラー映画やスプラッタ映画なんか鼻で笑っちゃうし、幼い頃もお化けやジェットコースターなど全然怖がらぬ可愛げのないガキだったのですが、現実に起きた殺人事件とかには異常に怯えてました。特に通り魔と、子どもの誘拐事件には。某有名事件が起きて日本中が大騒ぎになった日、ショックと恐怖で高熱を出して翌日は学校を休んだことを、今でもよく覚えてます。どんなに怖い小説も映画も、しょせん作り物。現実のほうが、はるかに恐ろしい…
それにしても…この映画みたいな事件、現実に起きただなんて信じられない、いや、信じたくない。何の罪もない、いたいけな子どもが犠牲になることほど、悲痛な悲劇はありません。サンウくんが、これまた可愛らしい男の子だったので、よけい胸が痛んだ。サンウを、見るからに愛らしい美少年にせず、ふとっちょのドンくさい子にしたのは、かなり秀逸なキャスティング。肥満児なサンウが、ママの厳しいダイエット強制にウンザリしたり、優しいパパに甘える姿が微笑ましく、ほっこりさせられます。それだけに、悲劇がいっそう…世の中ほんと、不公平で神も仏もないな~と、暗澹とせずにはいられません。
韓国の犯罪映画を観ていつも思うけど…韓国の警察、どんだけ無能なの?!と、サンウの両親じゃなくても憤りを禁じ得ません。とにかく、すごい適当で無気力。まともに調べる気も捕まえる気もなさそうなんです。手掛かりもチャンスもいっぱいあった。犯人の乗った車のトランクに、刑事が隠れてたのに!あんなに犯人に近づくことができたのに、まさか!ありえない!な失態に茫然。あれが事実なら、社会問題になってるはずですが。まあ、日本だってかつては、吉展ちゃん事件とか狭山事件とかで、信じられない失態を犯してますけど…さすがに現代の日本で同じ過ちは、いくらなんでも考えられない。韓国って、実際にも10人20人が殺されるって残虐な事件、よく起こるじゃないですか。そんなに殺されるまで犯人が野放しになってるとか、日本じゃありえませんよね~。犯人も許せないけど、警察の無能さもまた罪深い。取り乱すギョンベ夫妻に対する刑事たちの無神経で不寛容な態度も、刑事の資質より人間性を疑うレベル。捕まらなかった犯人が狡猾だったのではなく、警察があまりにも無能だったから。それが痛恨すぎて、いたたまれなくなります。
ギョンベ夫妻を弄ぶ犯人からの脅迫電話が、おぞましすぎ。妙に丁寧な言葉遣い、感情のない声音、侮蔑を含んだ冷笑、『サンウを飢えさせます』『殺されてもいいと思ってるんですね。あなた本当にサンウの父親ですか』等、親の心を刃物で刺すような残酷な台詞とか…まるで犯人の目的は、金よりも二人を苦しめることのようだった。あんな目に遭ったら、私なら精神崩壊するわ~。あれは究極の拷問ですよ。自分が殺されるよりも、はるかに耐えられない苦痛と恐怖。まさに生き地獄!結局、金も奪われて、あげくは…日本では営利誘拐は絶対に成功しない、と言われてますが。韓国って、凶悪な人間がスルっと悪事を行えたり身を潜めたりできる土壌が、日本と違ってたくさんあるんだな~と、この手を映画を観るたびに戦慄してしまいます。何もかもに恵まれたギョンベ一家への、いや、底辺者は決して這い上がれない格差社会への怨嗟も、犯行の根底にあったように思えます。
ギョンベ役を、名優のソル・ギョングが大熱演。最近作の「監視者たち」では、大杉連みたいなおじさんになってましたが、この映画ではまだちょっと若くて、何となく内野聖陽っぽく見えてカッコよかったです。でもこの映画の最大の話題、見所は、姿なき誘拐犯役を人気イケメンスターのカン・ドンウォンが演じてたこと。顔は見せず、主に声だけ。見せるのは後姿とか遠くに立ってる姿のみで、はっきりとした正体をいっさい現さない演出が、犯人の不気味で忌まわしい存在感を強烈に醸してました。
底なしの絶望、容赦のない非情さ救いのなさは、まさに韓国映画ならではでした。こういう恐ろしい映画、たまには邦画でも観たいな~。もうオコチャマかジジババ向けの映画しか、日本では作れないのかな。もし日本でリメイクされるとしたら、理想妄想イルボンキャストは…
ギョンベ … 内野聖陽
ギョンベの妻 … 和久井映見
犯人 … 向井理
こんなん出ましたけどぉ~?姿をはっきり見せず、冷侮に満ちた声と嘲笑で内野&和久井をいたぶるムカイリー…いいですね~。ゾクゾクしますわ。意外と、いや、かなり適役かもしれません!池松壮亮、松坂桃李とかでもいいですね~って、単にわしが好きなイケメンにやってほしいだけ
↑あの東村アキコ先生もズッパマリしたというカンちゃん。すっかり映画俳優になっちゃってるみたいですが、もうTVドラマには出ないのかな。「1%の奇跡」のカンちゃん、好きだったな~。最新作の「黒い司祭たち」は、なかなかの問題作みたいなので日本公開が楽しみ♪
人気キャスターのギョンベの一人息子サンウが、何者かに誘拐され身代金を要求される。ギョンベ夫妻と警察を嘲笑うかのように、犯人は彼らを翻弄するが…
実際に韓国で起こった未解決事件をモチーフにした映画。怖い、不気味な作品でした。私、貞子とかジェイソンとかいったホラー映画やスプラッタ映画なんか鼻で笑っちゃうし、幼い頃もお化けやジェットコースターなど全然怖がらぬ可愛げのないガキだったのですが、現実に起きた殺人事件とかには異常に怯えてました。特に通り魔と、子どもの誘拐事件には。某有名事件が起きて日本中が大騒ぎになった日、ショックと恐怖で高熱を出して翌日は学校を休んだことを、今でもよく覚えてます。どんなに怖い小説も映画も、しょせん作り物。現実のほうが、はるかに恐ろしい…
それにしても…この映画みたいな事件、現実に起きただなんて信じられない、いや、信じたくない。何の罪もない、いたいけな子どもが犠牲になることほど、悲痛な悲劇はありません。サンウくんが、これまた可愛らしい男の子だったので、よけい胸が痛んだ。サンウを、見るからに愛らしい美少年にせず、ふとっちょのドンくさい子にしたのは、かなり秀逸なキャスティング。肥満児なサンウが、ママの厳しいダイエット強制にウンザリしたり、優しいパパに甘える姿が微笑ましく、ほっこりさせられます。それだけに、悲劇がいっそう…世の中ほんと、不公平で神も仏もないな~と、暗澹とせずにはいられません。
韓国の犯罪映画を観ていつも思うけど…韓国の警察、どんだけ無能なの?!と、サンウの両親じゃなくても憤りを禁じ得ません。とにかく、すごい適当で無気力。まともに調べる気も捕まえる気もなさそうなんです。手掛かりもチャンスもいっぱいあった。犯人の乗った車のトランクに、刑事が隠れてたのに!あんなに犯人に近づくことができたのに、まさか!ありえない!な失態に茫然。あれが事実なら、社会問題になってるはずですが。まあ、日本だってかつては、吉展ちゃん事件とか狭山事件とかで、信じられない失態を犯してますけど…さすがに現代の日本で同じ過ちは、いくらなんでも考えられない。韓国って、実際にも10人20人が殺されるって残虐な事件、よく起こるじゃないですか。そんなに殺されるまで犯人が野放しになってるとか、日本じゃありえませんよね~。犯人も許せないけど、警察の無能さもまた罪深い。取り乱すギョンベ夫妻に対する刑事たちの無神経で不寛容な態度も、刑事の資質より人間性を疑うレベル。捕まらなかった犯人が狡猾だったのではなく、警察があまりにも無能だったから。それが痛恨すぎて、いたたまれなくなります。
ギョンベ夫妻を弄ぶ犯人からの脅迫電話が、おぞましすぎ。妙に丁寧な言葉遣い、感情のない声音、侮蔑を含んだ冷笑、『サンウを飢えさせます』『殺されてもいいと思ってるんですね。あなた本当にサンウの父親ですか』等、親の心を刃物で刺すような残酷な台詞とか…まるで犯人の目的は、金よりも二人を苦しめることのようだった。あんな目に遭ったら、私なら精神崩壊するわ~。あれは究極の拷問ですよ。自分が殺されるよりも、はるかに耐えられない苦痛と恐怖。まさに生き地獄!結局、金も奪われて、あげくは…日本では営利誘拐は絶対に成功しない、と言われてますが。韓国って、凶悪な人間がスルっと悪事を行えたり身を潜めたりできる土壌が、日本と違ってたくさんあるんだな~と、この手を映画を観るたびに戦慄してしまいます。何もかもに恵まれたギョンベ一家への、いや、底辺者は決して這い上がれない格差社会への怨嗟も、犯行の根底にあったように思えます。
ギョンベ役を、名優のソル・ギョングが大熱演。最近作の「監視者たち」では、大杉連みたいなおじさんになってましたが、この映画ではまだちょっと若くて、何となく内野聖陽っぽく見えてカッコよかったです。でもこの映画の最大の話題、見所は、姿なき誘拐犯役を人気イケメンスターのカン・ドンウォンが演じてたこと。顔は見せず、主に声だけ。見せるのは後姿とか遠くに立ってる姿のみで、はっきりとした正体をいっさい現さない演出が、犯人の不気味で忌まわしい存在感を強烈に醸してました。
底なしの絶望、容赦のない非情さ救いのなさは、まさに韓国映画ならではでした。こういう恐ろしい映画、たまには邦画でも観たいな~。もうオコチャマかジジババ向けの映画しか、日本では作れないのかな。もし日本でリメイクされるとしたら、理想妄想イルボンキャストは…
ギョンベ … 内野聖陽
ギョンベの妻 … 和久井映見
犯人 … 向井理
こんなん出ましたけどぉ~?姿をはっきり見せず、冷侮に満ちた声と嘲笑で内野&和久井をいたぶるムカイリー…いいですね~。ゾクゾクしますわ。意外と、いや、かなり適役かもしれません!池松壮亮、松坂桃李とかでもいいですね~って、単にわしが好きなイケメンにやってほしいだけ
↑あの東村アキコ先生もズッパマリしたというカンちゃん。すっかり映画俳優になっちゃってるみたいですが、もうTVドラマには出ないのかな。「1%の奇跡」のカンちゃん、好きだったな~。最新作の「黒い司祭たち」は、なかなかの問題作みたいなので日本公開が楽しみ♪