昨日の続きです。
工場の正門に大挙して現れ、自転車で帰宅していく人々。「安全第一 生命最優先」の横断幕。ファンによる風が吹く工場の中で一人立つ娘。「飛行機工場は巨大な眼球だ。労働はそのより深い部分にあたる。オウヤン・ジャンクー」の字幕。工場内で金色に焼けた金属の輪を扱う男たち。窓の外で欄干にもたれかかる男性。「ソン・ウェイトン」の字幕。彼は新都心に工場地区が移され、残った部門もやがて移転し、事務所はホテルに作り変えられると語ります。「ソン・ウェイトン 1966年 成都生まれ 成発グループ社長室副主任」の字幕。彼は420工場は独立した一つの社会であり、敷地内にある工場専属の学校で全ての学業を収め、映画館やプールも敷地内にあり、夏にはサイダーも工場で作って無料で配布されていたと語り、周囲に住む地元の子供たちとしばしばケンカしたこと、高2の時の初恋と別れの話、子供の頃、山口百恵主演の『赤い疑惑』を皆が見ていたことなどを語ります。百恵が歌う『赤い疑惑』のテーマ曲をバックに、バスケットコートでシュートするソン。「秋の葉は生い茂るが根っこは一つ。私のでたらめな青春の日々に、日差しが揺らめく中で、しぼんだ私は真理になった イェイツ」の字幕。工場跡地のショベルカー。「二十四城 第一工場現場 バスケットコート跡地」の字幕。工場内での組み立て作業。「バスケ場跡は高層ビルに。3日後、設備は取り壊される」の字幕。
額に入れられた数々の賞状が飾られている部屋。こっちを見つめる労働者たち。「毎日の暮らしで私は流れてゆく。毎朝毎夜、心が漂う。共に生きてゆく相手をどんなに願うことか。私の心がもはや漂わずにすむように‥‥」の字幕。
夜、自転車に乗り、懐中電灯で見回りをする警備員。自室でこちらを向く男女、そして娘を含めた3人。工場の正門。椅子に座り、ふりをつけながら歌う男女たち。歌が終わると、一人の女性は他の女性と世間話をした後、熱心に化粧を始めます。「小花」の字幕。中国劇の衣装を着て、階段を上る小花たち。彼らは舞台で歌を歌い、そこに「越劇“紅楼夢 葬花”」の字幕が重なります。衣装のまま、裏町へ入っていく小花。彼女は上海の航空学校から成都に配置され、若い頃は職場の花で、映画『戦場の花』のヒロイン・小花に似ているとして「小花」と周囲から呼ばれるようになったと語ります。また、ある日、掲示板にハンサムな男性の写真が張り出され、皆で誰なのか噂していると、講堂に集められた彼女らの前で、工場長が彼は優秀なパイロットだったがこの工場で作られた飛行機が故障して、その事故で亡くなったと語り、彼の死はこの工場で働く誰かの責任だと言ったこと、いい縁談があったが、自分を好きな男が彼女の名前で自分にラブレターを書き、それを皆に見せびらかせたおかげで、その縁談が破談となったこと、事務職についたこともあったが、職務上の付き合いで酒を飲まされ体を壊したこと、自分で会社を作り働いているうちに婚期を逃したことなども語ります。「顧敏華 1958年 上海生まれ 420工場では精密機器の検査部門だった」の字幕。「映画『戦場の花』78年製作」の字幕と、そのテレビ画面、バックには映画のテーマ曲が流れ、やがて薄暗い室内で腕組みをして思案する敏華の姿が映し出されます。「私の心は憂いを増すばかり、春を惜しみつつも悩める心 “紅楼夢 葬花詞”より」の字幕。
正門で「成発」の文字を取り外している映像。工場内での塗装作業。窓で羽を休める蝶。夕方の屋上をローラースケートでぐるぐる回る少女は、中3の楊夢月と名乗り、両親は工場で働いているが、工場に行ったことはないと言います。夜になってもローラースケートを続ける少女。(またまた明日へ続きます‥‥)
→Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto/)
工場の正門に大挙して現れ、自転車で帰宅していく人々。「安全第一 生命最優先」の横断幕。ファンによる風が吹く工場の中で一人立つ娘。「飛行機工場は巨大な眼球だ。労働はそのより深い部分にあたる。オウヤン・ジャンクー」の字幕。工場内で金色に焼けた金属の輪を扱う男たち。窓の外で欄干にもたれかかる男性。「ソン・ウェイトン」の字幕。彼は新都心に工場地区が移され、残った部門もやがて移転し、事務所はホテルに作り変えられると語ります。「ソン・ウェイトン 1966年 成都生まれ 成発グループ社長室副主任」の字幕。彼は420工場は独立した一つの社会であり、敷地内にある工場専属の学校で全ての学業を収め、映画館やプールも敷地内にあり、夏にはサイダーも工場で作って無料で配布されていたと語り、周囲に住む地元の子供たちとしばしばケンカしたこと、高2の時の初恋と別れの話、子供の頃、山口百恵主演の『赤い疑惑』を皆が見ていたことなどを語ります。百恵が歌う『赤い疑惑』のテーマ曲をバックに、バスケットコートでシュートするソン。「秋の葉は生い茂るが根っこは一つ。私のでたらめな青春の日々に、日差しが揺らめく中で、しぼんだ私は真理になった イェイツ」の字幕。工場跡地のショベルカー。「二十四城 第一工場現場 バスケットコート跡地」の字幕。工場内での組み立て作業。「バスケ場跡は高層ビルに。3日後、設備は取り壊される」の字幕。
額に入れられた数々の賞状が飾られている部屋。こっちを見つめる労働者たち。「毎日の暮らしで私は流れてゆく。毎朝毎夜、心が漂う。共に生きてゆく相手をどんなに願うことか。私の心がもはや漂わずにすむように‥‥」の字幕。
夜、自転車に乗り、懐中電灯で見回りをする警備員。自室でこちらを向く男女、そして娘を含めた3人。工場の正門。椅子に座り、ふりをつけながら歌う男女たち。歌が終わると、一人の女性は他の女性と世間話をした後、熱心に化粧を始めます。「小花」の字幕。中国劇の衣装を着て、階段を上る小花たち。彼らは舞台で歌を歌い、そこに「越劇“紅楼夢 葬花”」の字幕が重なります。衣装のまま、裏町へ入っていく小花。彼女は上海の航空学校から成都に配置され、若い頃は職場の花で、映画『戦場の花』のヒロイン・小花に似ているとして「小花」と周囲から呼ばれるようになったと語ります。また、ある日、掲示板にハンサムな男性の写真が張り出され、皆で誰なのか噂していると、講堂に集められた彼女らの前で、工場長が彼は優秀なパイロットだったがこの工場で作られた飛行機が故障して、その事故で亡くなったと語り、彼の死はこの工場で働く誰かの責任だと言ったこと、いい縁談があったが、自分を好きな男が彼女の名前で自分にラブレターを書き、それを皆に見せびらかせたおかげで、その縁談が破談となったこと、事務職についたこともあったが、職務上の付き合いで酒を飲まされ体を壊したこと、自分で会社を作り働いているうちに婚期を逃したことなども語ります。「顧敏華 1958年 上海生まれ 420工場では精密機器の検査部門だった」の字幕。「映画『戦場の花』78年製作」の字幕と、そのテレビ画面、バックには映画のテーマ曲が流れ、やがて薄暗い室内で腕組みをして思案する敏華の姿が映し出されます。「私の心は憂いを増すばかり、春を惜しみつつも悩める心 “紅楼夢 葬花詞”より」の字幕。
正門で「成発」の文字を取り外している映像。工場内での塗装作業。窓で羽を休める蝶。夕方の屋上をローラースケートでぐるぐる回る少女は、中3の楊夢月と名乗り、両親は工場で働いているが、工場に行ったことはないと言います。夜になってもローラースケートを続ける少女。(またまた明日へ続きます‥‥)
→Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto/)