鈴木則文監督の'70年作品『関東テキ家 天王寺の決斗』をスカパーの東映チャンネルで見ました。
「東京」の字幕。銀座で当り屋をやった田丸(山城新伍)は菊水会に捕まりますが、田丸は盲目の妹のサヨコを大阪に置いて来ているので帰りたいと言い、菊水会の国分(菅原文太)が彼に代わって、飛行機で大阪に向かいます。タイトル。
「大阪」の字幕。俯瞰で群衆が撮られ、「四天王寺 彼岸会」の字幕。俯瞰からカメラが下りて来て、あわおこしを売るテキ屋の娘・サヨコの顔のアップまでがワンカットで示されます。彼女の売り上げ金を奪う男たちは、彼女をかばう男(岡八郎)に暴力を働き、店を壊します。現れた刑事(由利徹)も額にゴムの矢をくっつけられ、頭から白ペンキを被ります。そこへ現れた国分は男たちをやっつけますが、そこを縄張りとして仕切る三輪会の長元おろく(清川虹子)が、双方の間に割って入ります。盲目のサヨコに兄からだと言って金を渡す国分。国分はおろくの娘の夏子(土田早苗)と仁義を交わします。おろくは通天閣の上に国分を連れて行き、この一帯を代々縄張りにしてきたが、ケンカで落とし前をつけたことは一度もないと言います。
おろくの元にやはりテキ屋の長元をやっている東条(遠藤辰雄)がやって来て、建設会社の社長の黒船(小池朝雄)を紹介し、テキ屋らが住む長屋を取り壊してビルを建て、地下は映画館、1、2階は老人、家族向けのヘルスセンター、その上はアパートにしてその一角をテキ屋の人々の住居として提供するという案を持ち込みます。住民への説明を受け合うおろく。しかし、黒船らは実際には風俗店のビルを建てようとしていて、それをきっかけに三輪会から東条が縄張りを一気に奪う計画をも立てているのでした。
サヨコに服を贈り、彼女の店の呼び込みをする国分と、それを温かく見つめるおろく。おろくは部下の宮村に、国分を夏子と結婚させるために大阪に留まるよう説得してくれと言います。宮村は田丸にその役目を頼み、田丸は夜の接待で国分の気を引こうとしますが、怒って帰ろうとした国分に本当のことを全て話します。そこへ5年前に家出した夏子の兄・哲也(伊吹吾郎)が現れ、乱闘となりますが、そこのクラブのオーナーである黒船が現れると、国分は去ります。宮村が止めるのにもかかわらず、黒船と出ていく哲也。哲也が家出したのは、三輪会の長元は代々女が継ぐことになっているからだと、宮村は国分に教えます。黒船に気をつけろと宮村に言う国分。宮村は三輪会の相談役になってくれるように、国分に頼みます。
「京都」の字幕。おろくと夏子がいるところへ、テキ屋連合の議長(曽我廼屋明蝶)と国分が現れ、夏子と国分は2人になりますが、夏子は三輪会を継ぐ気はないと国分に言います。京都から戻り、長屋のそばで技士が測量しているのを見る住民たち。おろくと2人になった夏子は「これまで女として幸せだったのか?」とおろくに迫り、おろくから平手打ちを喰らいます。黒船の指図に乗り、屋台の並ぶ通りでくだを巻いて、おろくから金を巻き上げた哲也は、黒船にビルの本当の青写真を見せろと迫り、風俗ビルを建てる計画であることを知ります。青写真を持ち出した哲也は黒船らに捕まり、拷問を受けて、その在り処を尋ねられますが、哲也は言おうとしません。哲也を引き取りに来た国分は、哲也の身代わりになると言って、刺青の掘られた上半身に黒船から鞭打たれます。やがて国分は暴れだし、乱闘となりますが、拳銃を構える黒船と、ナイフを構える国分が対峙すると、そこへテキ屋連合の会長が現れて、2人を分け、東条に警告します。
帰宅した哲也を夏子は家に上げようとしますが、おろくは許さず、哲也はビルの青写真をおろくに渡して、去り際、夏子に「お袋のような女の抜け殻にはなるな」と言います。国分が宮村を訪ねると、宮村は今回の騒動のほとぼりがさめるまで、大阪を発って飛騨の高山の知り合いのところに身を寄せてほしいと頼みます。
「飛騨高山」の字幕。山車が出ている祭りの最中です。旧知の仲であるガマの油売りの讃岐(南利明)に出会った国分は、彼の家に連れて行かれると、彼が讃岐組の長元になったと聞き、若い衆として2匹のガマガエルを紹介されます。夏子がやって来て、「自分の人生は自分の手で選びたい。どこへでも付いていく」と言って国分を口説きますが、国分は「たとえ組の元長を継がないとしても、親1人子1人なのだから、大阪にいた方がいい」と言って、夏子を大阪に送っていきます。(明日へ続きます‥‥)
→Nature LIfe(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto)
「東京」の字幕。銀座で当り屋をやった田丸(山城新伍)は菊水会に捕まりますが、田丸は盲目の妹のサヨコを大阪に置いて来ているので帰りたいと言い、菊水会の国分(菅原文太)が彼に代わって、飛行機で大阪に向かいます。タイトル。
「大阪」の字幕。俯瞰で群衆が撮られ、「四天王寺 彼岸会」の字幕。俯瞰からカメラが下りて来て、あわおこしを売るテキ屋の娘・サヨコの顔のアップまでがワンカットで示されます。彼女の売り上げ金を奪う男たちは、彼女をかばう男(岡八郎)に暴力を働き、店を壊します。現れた刑事(由利徹)も額にゴムの矢をくっつけられ、頭から白ペンキを被ります。そこへ現れた国分は男たちをやっつけますが、そこを縄張りとして仕切る三輪会の長元おろく(清川虹子)が、双方の間に割って入ります。盲目のサヨコに兄からだと言って金を渡す国分。国分はおろくの娘の夏子(土田早苗)と仁義を交わします。おろくは通天閣の上に国分を連れて行き、この一帯を代々縄張りにしてきたが、ケンカで落とし前をつけたことは一度もないと言います。
おろくの元にやはりテキ屋の長元をやっている東条(遠藤辰雄)がやって来て、建設会社の社長の黒船(小池朝雄)を紹介し、テキ屋らが住む長屋を取り壊してビルを建て、地下は映画館、1、2階は老人、家族向けのヘルスセンター、その上はアパートにしてその一角をテキ屋の人々の住居として提供するという案を持ち込みます。住民への説明を受け合うおろく。しかし、黒船らは実際には風俗店のビルを建てようとしていて、それをきっかけに三輪会から東条が縄張りを一気に奪う計画をも立てているのでした。
サヨコに服を贈り、彼女の店の呼び込みをする国分と、それを温かく見つめるおろく。おろくは部下の宮村に、国分を夏子と結婚させるために大阪に留まるよう説得してくれと言います。宮村は田丸にその役目を頼み、田丸は夜の接待で国分の気を引こうとしますが、怒って帰ろうとした国分に本当のことを全て話します。そこへ5年前に家出した夏子の兄・哲也(伊吹吾郎)が現れ、乱闘となりますが、そこのクラブのオーナーである黒船が現れると、国分は去ります。宮村が止めるのにもかかわらず、黒船と出ていく哲也。哲也が家出したのは、三輪会の長元は代々女が継ぐことになっているからだと、宮村は国分に教えます。黒船に気をつけろと宮村に言う国分。宮村は三輪会の相談役になってくれるように、国分に頼みます。
「京都」の字幕。おろくと夏子がいるところへ、テキ屋連合の議長(曽我廼屋明蝶)と国分が現れ、夏子と国分は2人になりますが、夏子は三輪会を継ぐ気はないと国分に言います。京都から戻り、長屋のそばで技士が測量しているのを見る住民たち。おろくと2人になった夏子は「これまで女として幸せだったのか?」とおろくに迫り、おろくから平手打ちを喰らいます。黒船の指図に乗り、屋台の並ぶ通りでくだを巻いて、おろくから金を巻き上げた哲也は、黒船にビルの本当の青写真を見せろと迫り、風俗ビルを建てる計画であることを知ります。青写真を持ち出した哲也は黒船らに捕まり、拷問を受けて、その在り処を尋ねられますが、哲也は言おうとしません。哲也を引き取りに来た国分は、哲也の身代わりになると言って、刺青の掘られた上半身に黒船から鞭打たれます。やがて国分は暴れだし、乱闘となりますが、拳銃を構える黒船と、ナイフを構える国分が対峙すると、そこへテキ屋連合の会長が現れて、2人を分け、東条に警告します。
帰宅した哲也を夏子は家に上げようとしますが、おろくは許さず、哲也はビルの青写真をおろくに渡して、去り際、夏子に「お袋のような女の抜け殻にはなるな」と言います。国分が宮村を訪ねると、宮村は今回の騒動のほとぼりがさめるまで、大阪を発って飛騨の高山の知り合いのところに身を寄せてほしいと頼みます。
「飛騨高山」の字幕。山車が出ている祭りの最中です。旧知の仲であるガマの油売りの讃岐(南利明)に出会った国分は、彼の家に連れて行かれると、彼が讃岐組の長元になったと聞き、若い衆として2匹のガマガエルを紹介されます。夏子がやって来て、「自分の人生は自分の手で選びたい。どこへでも付いていく」と言って国分を口説きますが、国分は「たとえ組の元長を継がないとしても、親1人子1人なのだから、大阪にいた方がいい」と言って、夏子を大阪に送っていきます。(明日へ続きます‥‥)
→Nature LIfe(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto)