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日本語版新聞紹介

連載 13 彼は特別法制定を見ることなくあの世に行ってしまったのです。

2015-04-30 | 「私がお話し」します。
韓 正淳さんは初代会長が

              私たちの活動の筋道をつけてくれたと次のような話をされました。



 韓国の原爆被害者2世運動は[韓国原爆2世患友会の‘初代会長キム・ヒョンニュル’さんの活動から始まりました。彼は韓国社会に1世、2世など原爆被害 者問題を世論化させて、‘遺伝’についてその認定有無と日常の暮らしでの苦痛を訴えながら関係団体を訪ね、協力していただける人々と共同対策委員会を設け て、国会議員と弁護士などを尋ね歩き、特別法を制定するための活動に取り組んでおられましたが、去る5月29日お亡くなりになりました。 彼が亡くなる直前の去る5月東京で開かれた「‘戦後60年’被害者とともに日本の過去清算を要求する国際連帯協議会東京国際会議」で彼の直接書いた発表文 が活動の最後になりました。次のような内容でした。

‘私のお母さんは1940年日本、広島で生まれられ、6才の時原子爆弾によって被爆されました。 私は先天性免疫グロブリン欠乏症(immunoglobulin deficiency with increased lgM)という原爆後遺症を患っています。 この病気により今まで20余回以上反復的な肺炎再発で慢性閉鎖性肺疾患で、現在の肺機能が80%以上喪失になっていて、残る20%だけで呼吸をするなど日 常生活に多くの困難を経験しています。(2003年7月呼吸器障害1級判定を受けました)

彼の双子兄弟が生後20日後に亡くなり、彼自身も正規学校さえまともに出席するのが難しいほどの闘病生活でした。病の原因も分からないまま宿命のように生 きた絶望の時期がありました。 そのような彼が自身のアイデンティティを探しながら歩くことさえ大変なからだで釜山(プサン)とソウルを行き来して活動をしながら、原爆被害者運動全体と 2世運動の道を彼が切り開いてくれたものとして高く評価しなければなりません。 彼が残した多くの文章や主張を集約すれば次のようでした。
今、多様な原爆後遺症を患っている原爆二世・三世の患友は、日本帝国主義の侵略戦争と米国の核ヘゲモニー戦略によってひきおこされたもので「原爆被害者」 なのだ。 自分自身の意志とは関係なしで多様な病気と障害で生存権と生命権まで脅威を受けて、60年もの間不当な国家権力からアイデンティティと人間性を否定されて きたのです。 これは明白な国家権力の暴力であり人権侵害であろう。 ある?米?日本政府は原爆二世・三世患友らに対する‘先に支援後救命’で生存権と生命権を保障しなさい!'と叫びたいのです。

こういう主張が出てくるまで彼は痛いからだだを引きずって、原爆に関する資料を探し求め、多くの関係機関に通って原爆被害者問題解決のために絶え間ない努 力を傾けたのでした。 そうして2003年8月、彼は原爆二世患友会共同対策委員会とともに「国家人権委員会」に生存権保護と人権回復のための「陳情書」を提出することになりま した。 そして2004年8月韓国人原爆被害者一世、二世らに対する実態調査が実施されました。

実態調査結果2005年2月14日、国家人権委員会は‘原爆被害者二世の基礎現況および健康実態調査’を公式発表しました。 公式発表によれば、全国の原爆被害者二世らの中で1,226人に対する郵便アンケート調査結果は、同じ年齢の一般人に比べて貧血、心筋梗塞、狭心症などの 慢性疾患とうつ病、精神分裂、各種癌などの病気に苦しめられている方が非常に多いことが明らかになりました。 また、原爆被害者一世1,092世帯の子供4,090人に対する情報分析結果、すでに死亡した299人の中で半分を越える156人が10才以前に死亡し、 これらの中での死亡原因さえ明らかにならなかったのは182人(60.9%)に達しました。 生存した原爆二世らの中でも先天性奇形と先天性病気があると答えた人は19人に(0.5%)に達したのです。

実態調査の実施を実現させた彼の努力は、引き続いて特別法につながったのですが、彼は特別法制定を見ることなくあの世に行ってしまったのです。 だが、彼が私たちに残してくれたメッセージは‘人生は続かなければならない’ということで、私たちも彼の人生に続かなければならないと思っています。彼は 私たちに勇気と希望を残してくれたのでした
だから私たちもくじけるわけにはいきません。

慰霊塔にねむる犠牲者の霊

  


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