どこまでだって歩いていけるさ

2012年1月22日 それまでの日記を引き連れてOCN Cafeから移住。
新しい扉の向こうには何があるのだろうか。

紙吹雪になった時間

2015年09月02日 | 日記
一度に大量のごみを捨てることができないので少しずつ整理を始めているが まぁ 笑っちゃう

両親は というか 特に父だろうと思うのだが 領収書や保証書 取扱い説明書などをきちんと整理して取っておいてあった

それは 悪くない

しかしだ 新しいものを買ったのなら 古いものは処分しても良さそうなものを

まぁ 私も 子供の頃からの小遣い帳を残し 学生時代のアルバイトの明細やレシートなどがまだあるのだから 人の事は言えない

自分の また家族の歴史の記録のような気がして そんなつもりで取っておいた部分もあったのだろうと 我が身を顧みても想像に難くない


私が お年玉 父の日や母の日 誕生日 クリスマス そしてボーナスなどの度に それぞれ工夫を凝らしたご祝儀袋を渡していたそれも 綺麗にとってあった

食費や生命保険 ネットの代金こそ自分で出してはいたが 光熱費も含めて家計に一銭も入れて無かった私の その代わりのことだったので 偉くもなんとも無いのだが それでも親はそれが嬉しかったようで いつも喜んでくれた

あるお正月 袋に現金が入ったまま取っておいてあったのものを母が出してきたことがあった

あらあら こんなにあるわ~ と言いながらニコニコ笑っている母の姿

格別裕福では無かったが それでもそれにすぐに手をつけるほど困っていたわけでもなかったのだろう


本当に私は親の庇護のもとにここまできたのだとしみじみ感じ 暖かいものがこみあげてきた

が 父は 亡くなる前に「全部捨てろよ」と言ったのだ

出来ることなら自分でしたかっただろう父の性格を思えば 私は笑顔で捨てることが出来る


祝儀袋に墨で書いた両親の名前が シュレッダーの中に吸い込まれていく

ふくふくとした時間が紙吹雪となって 再びお祝いをしたような気になった
コメント (6)
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