「雑草とは何だろう」~みちくさ野の花・番外編
考え方次第で定義変わる
田畑や空き地、道端などに所構わず生える、役に立ちそうもない草はまとめて「雑草」と呼ばれます。雑草は、「望まれない場所に生える植物」と定義されています。勝手に生えてくる雑草は邪魔者なのです。
しかし、その草が邪魔者かどうかは人によって異なります。例えば、花壇にキャベツが生えたら、そのキャベツは雑草になってしまいます。一方、キャベツまで生えて特をしたと思えれば、野菜です。同じ植物でも、見方次第で雑草になった有用植物になったりします。雑草は人間に雑草扱いされることで、初めて雑草になるのです。
もちろん、キャベツが雑草扱いされることはまれですから、実際には邪魔者に成りやすい種類の植物が「雑草」として分類されています。
米国の思想家エマーソンは、雑草を「いまだ価値をみいだされない植物」と定義しました。この世に存在するすべての物が、かけがえのない価値を持っているはずなのに、わたしたちはそれを見つけられずにいます。価値ある物は足元にあるのかもしれません。
道端に咲く小さな野の花を、立ち止まって、しゃがみこんで、「美しい」と感じたとき、それは雑草ではなくなります。雑草扱いするのは、わたしたちの心なのです。
(雑草研究家・稲垣栄洋)=おわり=(岐阜新聞 2006.3.31)
わたしは、ひとしれず咲く野の花がすき。
こどものころ、あぜに咲く花を見るがすきだった。
お気に入りの花が、ある日刈られていてかなしかった。
「望まれない場所に生える植物」を雑草と呼ぶのなら、
「望まれない場所に生まれた子」はなんと呼ぶのだろう。
「いまだ価値をみいだされない植物」
「いまだ価値をみいだされないひと」
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