みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

東京都の人権意識を考える市民集会実行委員会が「抗議文」~都のとんでもない介入が明らかに!

2006-04-15 21:04:10 | ジェンダー/上野千鶴子
東京都による「上野千鶴子さん講師排除事件」の続報です。
「東京都の人権意識を考える市民集会 実行委員会」が、
東京都教育長に抗議文を提出されました。

3月18日の記事で、国分寺市教育委員会から、
「実行委員会」あてに届いた回答を紹介しましたが、
その後も「実行委員会」の皆さんは、
東京都や国分寺市にはたらきかけたり
情報公開請求などの活動をされていたようです。

さきほど届いた最新の情報(以下の「抗議文」)によると、
国分寺市側は、
「本実施計画は、東京都の委託要綱に基づいて作成したものであり、逸脱はなかった」
との見解を示しています。
いっぽう、東京都教委は、
「講師である上野千鶴子さんは、ジェンダーフリー論者であり、東京都の委託事業として実施するのは難しい。平成16年度6月の都議会で議論があり、8月に教育委員会としてはジェンダーフリーの用語は使用しない事となる。ジェンダーフリーについては、学習の主題には馴染まない。今回は諮っていないが、現在講師選定委員会があり、東京都教育委員会では、講師選定に関しては神経を使っている。」
と話していたなど、東京都が介入していた事実関係が明らかになりました。

「上野千鶴子さん講師拒否事件」の続報/国分寺市の関連(2.16記事)

詳細は「東京都に抗議する!」から


以下に、「人権意識を考える市民集会実行委員会」の抗議文の全文を紹介します。
------------------------------------------------------------
東京都教育長様

                  抗議文

 2005年12月15日、私たち「東京都の人権意識を考える市民集会 実行委員会」は、東京都に対し、平成17年度文部科学省委託事業「人権教育推進のための調査研究事業」の実施にあたり、東京都と国分寺市が再委託契約を結ばなかった件につき、抗議文並びに公開質問状を提出しました。
 その面談の際、東京都が認識している今回の経緯が、準備会を通して国分寺市から聞いていた内容と著しく異なる受けとりであることを知らされ驚きました。、
 その後、私たちは、国分寺市に対し、公開質問状を提出し、回答を得ました。国分寺からの回答文、面談、又、本委託事業実施体である「公民館」の会議録、国分寺市議会での答弁等により、以下のような事が明らかになりました。更に、事実を明らかにするため、東京都には情報の開示請求をしました。

1、 2005年12月15日、東京都は、「東京都の人権意識を考える市民集会 実行委員会」のメンバーと面談の際、「8月1日に国分寺市に赴き、国分寺市の担当者らと話し合いの後、何の連絡もなく、突然、取り下げの事務連絡がきた。」と言っている。国分寺市は、8月3日、公民館として準備会の意向を尊重することを確認し、都教委に公民館の考えを伝え、突然の取り下げの連絡ではなく再交渉している。
2、 東京都は、講師が上野千鶴子さんであることを知った後、「ジェンダーフリーに触れる懸念はないかと問い合わせただけで、国分寺市から取り下げた。」と言っている。2005年8月1日、東京都の担当者2名が国分寺市を訪れ、国分寺市の担当者5名と話し合った際、東京都からは、「講師である上野千鶴子さんは、ジェンダーフリー論者であり、東京都の委託事業として実施するのは難しい。平成16年度6月の都議会で議論があり、8月に教育委員会としてはジェンダーフリーの用語は使用しない事となる。ジェンダーフリーについては、学習の主題には馴染まない。今回は諮っていないが、現在講師選定委員会があり、東京都教育委員会では、講師選定に関しては神経を使っている。」との話しがあった。国分寺市は、今回の企画が、「当事者主権」の人権講座であり、ジェンダーフリーがテーマはないので、実施させて欲しいと伝えた。東京都の見解は、触れる可能性があるということも含めて方針が変わらなかったので、国分寺市はそれを確かめて、採択は不可能だろうと言うことで、実施しないこととした。又、委託事業として受けられないとのことならば、その旨を文書で欲しいと伝える。東京都からは、委託を申請した団体が提出すべきと伝えられ、8月17日付の文書を提出した。

3、 国分寺市は、本実施計画は、東京都の委託要綱に基づいて作成したものであり、逸脱はなかったとの見解を示している。

 以上のことから、講座の中止は、東京都の介入によるものであることが、明らかになりました。

○ 行政は市民に対し、公正な業務を遂行する為には、行政間での文書でのやり取りが重要である。にもかかわらず、今回委託出来ない理由を文書で示さない、議事録を残さない等、経緯や、責任の所在があいまいになった。市民に対し、より透明性を高めるために、このことの重要性を認識し、行政を進めるべきだ。
○ 国分寺市の今回の企画は、国の委託事業である、「人権教育推進のための調査研究事業」実施要綱、並びに、東京都の実施委託要綱に基づいて作成した講座内容にもかかわらず、東京都は「ジェンダーフリー」の見解を持ち出し、事業を中止せざるを得ない状況に追い込んだ。東京都は人権学習推進と言いながら、市民の自由な学習の機会を奪い、知る権利を侵した事になる。
○ 平成18年2月7日付 東京都教育庁生涯学習スポーツ部社会教育課長名での「公開質問状について」の文書は、公開質問状への回答になっておらず、もしこれを回答と言うのであれば、、誠に不誠実なものであると言わざるを得ない。
○ 開示請求により明らかになった、「生涯スポーツ部講師等選定委員会」は、企画内容の検討及び、講師選定を公正中立の立場で行うためとある。しかし、市民が、情報公開でも知ることが出来ない内部組織で、講師の選定等の判断を下すことは、思想統制にも繋がりかねない危険性をはらんでいる。

 以上の事を踏まえ、今回、東京都が、国分寺市と再委託契約を結ばなかった事は、市民の保障されるべき自由な学習と知る権利を侵すものです。「人権教育推進」と言いながら、東京都がとって来た対応は、市民への人権侵害と考え、再度強く抗議します。

                      東京都の人権意識を考える市民集会
                       実行委員会
                         2006年 4月13日
 尚、この同一の文書は主要メデイア関係にも送付します。
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「東京都の人権意識を考える市民集会実行委員会」の市民のみなさんの
ねばりづよい行動に敬意を表します。

これだけの事実が明らかになったわけですから、
東京都は、非を認めて謝罪し、
当初企画した上野さんの講演会を実現させるべきだと思います。

また、「人権教育推進のための調査研究事業」実施要綱は、
要綱に反する自治体に対して、

「13その他」の(1)(2)に、 
(1)文部科学省は、委託先における事業の実施が当該趣旨に反すると認められるときは必要な是正措置を講ずるよう求める。  
(2)文部科学省は、本事業の実施に当たり、委託先の求めに応じて指導・助言を行うとともに、その効果的な運営を図るため協力する。

と、明示しています。
文部科学省は、委託事業の趣旨を逸脱した東京都に対し、
「実態調査を行い」「是正措置を講ずるよう求める」とともに、
東京都に対して、厳しく対処してほしいものです。

「実施要綱」については、1/31記事をご参考に。

ところで、
開示請求により明らかになった、
「生涯スポーツ部講師等選定委員会」は・・・・・市民が、
情報公開でも知ることが出来ない内部組織で

との記載があるのですが、
都と無関係の「外部団体」ならともかく、「内部組織」が
「情報公開でも知ることができない」ということは、
文書が「不存在」または「非公開」ということなのでしょうか?

これだけでは事実関係がよく分からないのですが、
かりに、東京都が、なんらかの開示請求に対し
このような処分(決定)をしているなら、
「情報公開条例の解釈と運用に重大な疑義がある」
と言わざるを得ません。
また、担当者がこのようなことを言っただけだとしても、
情報公開がすすんでいる今どきの自治体では、とても考えられないことです。

実施要綱の運用でも、情報公開でも共通するのは、
東京都の不法行為(ルール違反)と秘密体質です。
「市民が自治体を開く」ことが、
「東京都を変える」ことにつながるのではないでしょうか。

都民のみなさん、応援してるから頑張ってくださいね。


最後まで、読んでくださってありがとう。

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ドウダンツツジ開花・黄金イタヤカエデとベニシダレモミジの芽吹き/雨の庭

2006-04-15 19:06:22 | 花/美しいもの
源平花桃がそろそろ満開だと思って
目が覚めたら、外は雨。
晴れたら、野菜の種まきをしようと思っていたのだけど、
また一眠りしてしまった。

満開は満開なんだけど・・・玄関から見た源平花桃は
雪の重みで太い枝が2本、無残に折れてて、
雨に濡れていたいたしい。
だけど、ちゃんと花をつけているし低い所に咲いてるので、
来客に差し上げたり、お土産に持参したり。



花桃の向かいの、ドウダンツツジも咲き始めた。
ツリガネみたいな白い花がかわいい。
晴れた日は小さな花にピントが合いにくいんだけど、


今日はフラッシュをたいたら、結構きれいに撮れた。
  

芽吹き始めたモミジやカエデも雨にぬれている。

新芽がうつくしい黄金イタヤカエデ


  

春も秋も庭を紅く彩るベニシダレモミジ


  

春は花もいいけど、美しい木々の芽吹きも好き。

去年なえ木を買って鉢に植えたウケザキカイドウの花も咲き始めた。
  

  


ここ数日の間、他の仕事にかかりっきりだったら、
お花の画像がたまり気味。いそいでUPしなくっちゃね。
あしたは、満開の源平花桃をアップする予定。
晴れてほしいなぁ。


最後まで、読んでくださってありがとう。

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