みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

稲の花・ハツシモの開花/野菜の花ナス・ササゲ・トウモロコシも

2008-09-10 19:41:28 | 有機農業/野菜&ハーブ
ここ数日、秋晴れがつづき、畑の仕事が順調にすすんでいるのだけど、
ともちゃん愛用のデジカメ、キャプリアR4が動かなくなってしまったので、
畑で仕事をしているまどくんを撮ってくるように頼まれた。

ミクシィをやっているので、自分の画像をアップしたいらしい。
ということで、畑にやってきました。
種まきの準備のために、畝に蒔き溝を切って、
水をやっているところでした。


ジャマをしないように写真を撮って、水遣りのアドバイスをしてから、
稲の花を撮りに、たんぼにやってきました。

わが家で栽培しているのは、無農薬ハツシモ。
畑の横の田んぼは、若者たちが手植えをしてくれた一反。

晩生種で、開花の標準は9月5日ごろなので、
もう遅いかなと思ったのですが、あぜの近くを探してみたらありました。
  
稲の開花です。
かわいいシベが、顔を出しています。
  
稲の開花はお昼ごろ、短い時間に終わってしまうので、
開花(受粉)の瞬間を、撮るのがとってもむずかしいのです。

モミが開いて、自家受粉しているところわかりますか?
 

受粉がすむとモミが閉じて、白い胚乳がたまって、
それがわたしたちの食べるお米になるのです。

南側の開花が終わった稲の穂は垂れはじめています。

前に種を蒔いた、抑制栽培の夏野菜の花もさいています。

トウモロコシ・キャンベラの開花


十六ササゲ「けごんの滝」の花


きり戻したナスの濃い紫の花


花が落ちると、ナスの実が太り始めます。
  

つ ・ づ ・ く

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「市議会の各種会議の法定化と透明化を求める請願書」市議会に提出しました。

2008-09-09 14:38:01 | 市民運動/市民自治/政治
このところ市民派議員の間でも話題になっている、
6月改正、9月施行の「地方自治法第12項」。
新規定は、「議会は、会議規則の定めるところにより、
議案の審査又は議会の運営に関し協議又は調整を行うための場を設けることができる。」。


これで少しは、批判の多い議会が市民にひらかれたものになり、
民主化がすすんで透明性がたかまるので、
わがまちの山県市議会はどうするのかな、と思っていたら、
会議規則もなにも改正しないでスルーするらしい!?

ちゃんと自治法改正に対応してよ、ということで
市民として請願を出すことにして、昨日、紹介議員を通じて山県市議会に
「市議会の各種会議の法定化と透明化を求める請願」を提出しました。

以下は、今朝の中日新聞と岐阜新聞の記事。

全協など公開求める
山県の市民グループ 市議会に請願


 9月施行の改正地方自治法を受け、山県市議会に8日、市民グループから「議会の各種会議の法定化と透明化を求める請願」が提出された。非公開の「全員協議会」などを原則公開することを求めている。
 改正法で、会議規則や議案審査や議会運営にかかわる協議や調整の場を公式に設置できることになった。これまで非公式だった各種会合を、公開に向けてどう位置付けるかが課題になる。
 同市議会はこの日が9月定例会の開会日。法改正にともなう会議規則の議員提案が可決されたが、条文変更を受けた文言改正にとどまった。請願の紹介議員の寺町知正市議は「法改正があったのに何の議論もない。様子見ではなく率先して考えるべきだ」と話している。(横山大輔)
(2008.9.9 中日新聞)
-------------------------------------------------------------------
市議会の各会議公開求め請願書
山県市の市民団体


 山県の市民グループ「山県市の条例や制度を考える会」は8日、市議会の常任委員会や各種会議を公開することなど2点を求める請願書を、市議会議長に提出した。
 6月の地方自治法改正で、都道府県や市町村の議会の会議の法定化と透明化について規定されたことを受け、市民二人が「山県市議会の各種会議の法定化と透明化を求める請願書」として、市議を通じて提出した。請願項目は、▽市議会の全員協議会、会派代表者会議などの各種会議に関して、名称、目的、構成員、機関などを速やかに会議規則に位置づける、▽市議会委員会条例第18条を「委員会はこれを公開する」と改正し、各種会議も公開とする原則を確立する-の2項目。
 請願書は本会議で議会運営委員会に付託され、審議される(山田雄大)
(2008.9.9 岐阜新聞)


  
↑請願の本文と資料一式↓ 
印刷用PDF版 6ページ 852KB

  


  

今回提出した請願の願意、趣旨、項目などの詳細については、
以下の、請願書本文をお読みください。

山県市議会の各種会議の法定化と透明化を求める請願書

                 請願者    山県市の条例や制度を考える会
              (旧名称「山県市の条例改正を実現するための直接請求」)
                山県市伊佐美156 請求代表者 長屋正信
                山県市西深瀬208-1  寺町緑(みどり)
                紹介議員     寺町知正
2008年9月8日
山県市議会議長 藤根圓六 様

               請 願 趣 旨 

1.山県市議会議員選挙におけるポスター代水増し事件などを受けて、山県市民の中には市議会に対する失望がありますが、汚名挽回につとめてほしいとの強い願いもあります。
 また、山県市議会の議員の費用弁償の廃止、議員報酬・手当てにおけるボーナス加算の廃止など、全国的にも先をいく事例は高く評価されています。
 市民は、議会が各種の会議の透明性を高め、民主的にしっかり運営して欲しいと期待しています。

2.本年2008年6月18日、国会において地方自治法が改正されました(9月1日施行)。
 その主要な点は、都道府県や市町村の議会の会議の法定化と透明化、報酬の明確化などです。
  前段の「議会の会議の法定化と透明化」に関しての改正においては、
「第百条第十二項を第百条第十三項とする。第百条第十一項の次に次の一項を加える。
 ○12  議会は、会議規則の定めるところにより、議案の審査又は議会の運営に関し協議又は調整を行うための場を設けることができる。」と規定されました。
改正するに当たっての提案理由は、「普通地方公共団体の議会の実態等を踏まえ、議会活動の範囲を明確化する等のため、議案の審査又は議会の運営に関し協議又は調整を行うための場を設けることができることとする。」とされています。
 同日、総務省から全国に出された「地方自治法の一部を改正する法律の公布及び施行について(通知)」(総務省自治行政局行政課長/総行行第73号/平成20年6月18日)(資料-1)の要点は

「1.上記の改正は、普通地方公共団体の議会の議員の活動のうち、議案の審査や議会運営の充実を図る目的で開催されている各派代表者会議、正副委員長会議、全員協議会等について、会議規則に定めることにより、議会活動の範囲に含まれ得ることを明確にしようとするものであること。

2.改正法に基づく協議又は調整を行うための場における議会活動については、説明責任の徹底及び透明性の向上を図ることも重要であることから、会議規則に所要の規定を設けるにあたっては、例えば、協議又は調整を行うための場を設ける手続きのほか、協議又は調整の目的等その内容が明らかになるよう規定する必要があること。」です。

3.これらのことは、都道府県議長会、市議会議長会、町村議長会も各議会に通知しています。
 これらから、全国の地方自治体の議会において、制度化の検討が進められ、例えば三重県議会は8月12日に規則改正(資料-2)し、愛知県議会(資料-3)や岐阜県議会も9月中旬に改正する見込みです。全国各地の市町村も、既に改正もしくは9月議会中に改正すべく協議中です。
 ところが、山県市議会では「会議規則」等の改正等の検討がなされていません。

4.今回改正された法の条文は、「場を設けることができる」としていますから、改正してもしなくてもどちらでもよいという意見もあり得ますが、この条文は、「現実に、すでに『場』がある場合」は当然に規定すべきであると解釈されます。
 そもそも、「『できる』との規定」の解釈に関して、費用弁償(法第203条第3項)や政務調査費(法第100条第14項)などは「条例で定めれば支給できる」との趣旨ですから任意性がありますが、他方、今回の改正のように議会の構造やシステム、実態そのものについて新たに規定する概念が生じた場合には裁量はありません。そうでなければ、法改正の趣旨・目的が否定されてしまいます。

5.山県市議会には、現在、法定の本会議、常任・特別委員会、議会運営委員会があります。委員会協議会があってはならないのは当然として、他に全員協議会、正(副)委員長会議、会派代表者会議、議会報編集委員会、その他の会議が存在すると思われます。

(1) 法改正に伴って、総務省通知の「1.議会活動の範囲に含まれ得ることを明確にする」ために、これらの会議を「会議規則」等で位置づける必要があります。
なお、当該公務参加者らには通勤時を含めて公務災害の対象となるというメリットもあります。
(2) 同通知の「2.説明責任の徹底及び透明性の向上を図ることも重要である」に照らして、会議の公開や会議の記録の整備も不可欠です。透明性の確保には、何より会議の公開が基本であり、例えば、三重県議会委員会条例(委員会の公開)第十八条「委員会は、これを公開する。ただし、委員会の議決で秘密会とすることができる。」のように規定する必要があり、実際、近年、各地の議会や(行政)が会議の公開原則を明確にする方向に進んでいます。
 また、説明責任の徹底と透明性の向上のためには、会議記録の公開が必要です。もちろん、山県市の規模の自治体議会においては、次善の策として、これらの各種会議について要点記録とともに「録音媒体」を会議記録として保存しておけば、議事録作成経費などの費用負担や事務増大を抑制しつつ説明責任の徹底と透明性の確保ができます。
 以上のことから、私たちは、地方自治法第124条によって、ここに請願いたします。
                 請 願 項 目

一. 地方自治法改正に合わせて、山県市議会の全員協議会、正(副)委員長会議、会派代表者会議、議会報編集委員会、その他の会議に関して、名称、目的、構成員、招集権者及び期間などを速やかに会議規則に位置づけること。

二. 山県市議会委員会条例(傍聴の取扱い)「第18条 委員会は、これを公開する。」と改正するとともに、前項の各種会議も公開とする原則を確立すること。



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雨がキライ!すくなかぼちゃ/青菜はすくすく育ってます。

2008-09-08 20:26:57 | 有機農業/野菜&ハーブ
どこからか種が飛んできて、勝手に生え、
ご近所ではたくさん咲いているタカサゴユリですが、
種をとってきてばらまいたのに、
今年もはざこに一株、生えただけ。


貴重なタカサゴユリが咲くのを待っていたら、
連日の雨のなか、もう咲いてしまったとか。


ともちゃんから、画像を拝借してきました(笑)。

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8月に株を切り戻したナスにも、秋ナスがなり始め、
サンサンネットの中では、桜島大根や菜っ葉類が育っています。
   

ということで、 
抑制栽培の夏野菜と、秋野菜もとれ始めました。

すくすく育った大根葉や白菜菜などは ヌキ菜で収穫。
ひさしぶりの青菜で、うれしいです。
  

万願寺トウガラシは、枝が株元から折れてしまったので、
ついている実は枝からはずして
フライパンで「焼きトウガラシ」に。
葉っぱはちぎって熱湯をさっとかけ、
炒め煮にして、少量のおしょうゆで佃煮風にしました。
 
ほろ苦くお酒に合いそうなオツな味です。

すくすくと育っている秋野菜ですが、雨に弱いのは乾燥を好む野菜たち。
ミニトマトやイチジクは、木についたまま、腐ったりカビが生えたり。
ちょうど「雨がキライ!すくなかぼちゃ」
という番組をやっていたのですが、我が家のスクナカボチャも、
心配になって見に行ったら、下になった半分にカビが生えていました。

急いで傷んだところを切りとって半分に切って、
  
そのまま一口大に切って、15分ほど蒸し煮にしました。
  

  
何も味付けはしてありませんが、すくなかぼちゃ自然の甘みで
これはこれでおいしいくて、お茶うけにいくらでも食べられます。



夕食は、「すくなかぼちゃとナスと黒豚モモ肉は鉄板焼き」に、
初収穫した青菜のオンパレード。

野菜ばっかり、だけど、とっても豊かでおいしい気分です。

ぐりン、グリーン、ぐりーーんがいっぱい。

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『離婚300日問題 無戸籍児を救え!』(毎日新聞)

2008-09-07 10:43:02 | ほん/新聞/ニュース
8月下旬、毎日新聞社から、
『離婚300日問題 無戸籍児を救え!』という本が出た。

この問題は、1年前の『記者の目』に工藤哲記者が取り上げ、
その後、毎日新聞が積極的にキャンペーンをはって社会に認知されるようになり、
法改正につながった問題といえると思う。


『離婚後300日問題 無戸籍児を救え!』
(明石書店/毎日新聞社会部/2008年08月)
 

『離婚後300日 問題無戸籍児を救え!』
(明石書店/毎日新聞社会部/2008年08月)
 
 
離婚後の妊娠であれば「現夫の子」として届けられるようになった。
住民票もつくられ、行政のサービスが受けられるようになった。
「現夫の子」として届けることができた子どもは、1年で500人を超えた。
国を動かし、無戸籍児を救った毎日新聞のキャンペーン報道の記録。
07年「疋田桂一郎賞」受賞。

目次 
 まえがき(毎日新聞社会部副部長 照山哲史)

第1章 親子の苦悩 
 「戸籍がない女の子」
 窓口で「受理できない」
 記事への反響
 さまざまな問題点
 早産でも杓子定規に「前夫の子」
 前夫の苦悩
 全国の実態は?
 「300日」は妥当なのか
 「現夫の子」になっても残る「前夫の名」
 自治体から5年前に疑問の声
 大阪地検の不祥事

第2章 行政、国会が動き始めた 
 法務省が実態調査へ
 東京都足立区が無戸籍児を住民票に記載
 無戸籍児への医療サービス徹底へ
 動き出した国会
 新法案が浮上
 「再婚禁止期間」の100日への短縮
 特例新法案提出へ進む議論
 出始めた慎重論
 法案提出見送りへ
 法務省は「離婚後妊娠」を救済へ
 300日以内の子、「年2800人」と判明
 法務省通達による出生届の受け付け開始
 無戸籍でも旅券の発給認める

第3章 浮上する課題と見直しの動き 
 妊娠が「離婚前」か「離婚後」かで明暗
 「事実上の離婚」より後の妊娠なのに
 1年を経て「無戸籍児」の実態調査
 DV証明で無戸籍児に住民票
 無戸籍児の親に念書要求
 無戸籍児は少なくとも「227人」
 「置き去り児」には作られる戸籍
 「家族の会」が発足
 「親子2代で無戸籍」の現実
 学校は、無戸籍女性にどう向き合ったのか
 「親子2代の無戸籍」解消
 無戸籍児に住民票記載で統一基準
 最高裁も救済に乗り出す

★報道を振り返って (毎日新聞社会部 工藤哲)
あとがき (毎日新聞社会部長 小川一)


この問題は、20数年前にじっさいに「離婚」を経験し、
国籍や戸籍、住民票のことを考えてきたわたしにとっても身近な問題なので、
本を読みたいと思っていたら、
9月4日の、毎日新聞「記者の目」に工藤哲記者の
「300日問題『離婚前妊娠』の無戸籍児」という記事が載った。

1年前の「記者の目」の記事とともに紹介したい。

記者の目:300日問題「離婚前妊娠」の無戸籍児=工藤哲 東京社会部
毎日新聞2008.9.4

「不倫・不貞の子」扱いは偏見
「届け出」重視でいいのでは
 

 離婚後300日問題のキャンペーン報道を06年12月から続けてきた。無戸籍児への無料乳児健診や児童手当支給などの行政サービスが徹底され、住民票も一定の基準を満たせば作られるようになった。そして、「離婚後の妊娠」で生まれた子なら「現夫の子」で戸籍に記載されるようにもなった。一連の報道の成果と自負しているが、「離婚前の妊娠」で生まれた子は、いまだに調停や裁判をしなければならない。法務省の推計によれば、「離婚前の妊娠」は、離婚後300日以内に生まれる子の9割を占める。今も根本的解決とはいえない状況だ。
 この「離婚前」妊娠のケースに直接結びつくことだが、300日問題を報ずるうえで付いて回るのが「不倫・不貞」という言葉だ。「いまだ戸籍に記載されない子供がいるのは、『不倫・不貞』の結果だ。親がきちんとけじめをつけないからこうなるのだ」。そんな世間の声が聞こえてきそうである。昨春、DNA鑑定で父子関係が明白で、前夫に異論がなければ「現夫の子」と認める議員立法の新法案が、国会への提出を目前に見送られた大きな理由もそこにあった。当時の長勢甚遠(じんえん)法相からは「貞操義務」「性道徳」との発言まで出た。
 正直、私にもこの問題を考えるうえで、そうしたわだかまりがないとは言い切れない。これまで無戸籍児を育てる多くの女性(母親)に会って話を聞いてきたが、「現夫」や「パートナー」が同席したケースでは、「相手が法的に別の男性と結婚している状態なのに、なぜ自分の子を妊娠させる結果になったのか」と率直に聞いてみた。離婚前の妊娠は男性側の理性や努力で避けられるし、モラル上も望ましくないと考えたからだ。
 男性には「その場の雰囲気」とか「300日規定を知らなかった」などと歯切れの悪い答えが目立った。女性の中には「妊娠できる年齢のリミットが迫っていた」と話し、妊娠を急いだ背景に自分自身の責任もあると主張する人もいた。こうした話を聞き、同じ男性の立場から、「現夫やパートナーにもう少し自覚があれば、女性や子供が傷つかずに済んだのでは」と責めたくなったこともある。
 だが、取材に応じた現夫やパートナーは、子供が無戸籍となった厳しい現実を受け止め、世間の批判や偏見にひたすら耐えていた。女性を守り、子供を戸籍に記載させようと、自ら「無戸籍児家族の会」に相談し、思いを訴える人もいた。家族の会によると、約60家族の会員のうち半数ほどは現夫やパートナーが一緒に活動している。こうしたケースでは、妊娠を一時的な「過ち」などと考えている例は皆無で、女性は新しいパートナーを得て、人生を再スタートさせたといえる。
 また、京都市の30代女性のように、前夫と別居した後に新パートナーと知り合って交際が始まり、再婚して妊娠・出産したはずだったのに、前夫が女性から預かった離婚届を出さなかったため、書類上の離婚の日付が遅くなり「離婚前の妊娠」とされた事例もあった。これは離婚届の「受理の日付」の問題で、「不倫・不貞」とはまったく無関係の事情だ。
 取材で会った当事者の家族はただひたむきに、一歩ずつ前に進もうとしている人たちだ。こうした家族を「不倫・不貞」と決めつける人には、「実際にその家族や子供を見て、じかに接してから主張すべきだ」と言いたい。自ら声を出して取材に応じる人たちの中には、「世間から批判を浴びるような関係ではない」と言う人もいるだろう。
 仮に「不倫・不貞の子」だったとしても、生まれた子供に罪があるはずがない。親の事情によって、国の宝ともいえる子供の人生が生まれながらにして公的に否定されてしまう事態は、絶対にあってはならないことだ。これまで無策だった国会や政府の対応は批判されて当然だ。
 「夫婦4組に1組は、夫婦とも、またはどちらかが再婚」という時代。現行の300日規定では、妊娠が離婚の「前」か「後」かで、天と地ほど差のある状況が生まれている。「結婚生活を忘れてしまいたい『離婚』の日付にどれほどの意味があるのか」。昨年8月14日のこの欄で書いた思いは強まるばかりだ。離婚問題に詳しい榊原富士子弁護士は「結婚中に生まれた子は、母のその時の夫を父親とする。そのうえで、前夫が『自分の子だ』と主張したら、その時に裁判で覆せばいい」と言う。やはり、事実に基づいた父親の名前を書いた出生届を出し、子供の名前が戸籍に記載されるというのが自然だ。規定の一日も早い見直しが待たれている。(東京社会部)
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2007年08月14日まいまいクラブ 「記者の目 読者の目」
離婚後300日規定の救済=工藤哲(社会部)
 


 ◇当事者に支えられて報道――論議深め、具体策探ろう
 「離婚後300日以内に誕生した子は前夫の子」と推定する民法772条で、法務省が離婚後妊娠に限って「今の夫の子」と認める通達を出して2カ月半が過ぎた。この間、163件(8月3日現在)の出生届が受理され、昨年12月から続けてきた報道は無戸籍の子供の救済に一定の成果を上げることができたと思う。救済範囲を広げる議論はこれからだが、離婚・再婚の経験がない私(30歳、独身)に、この問題に取り組む力を与えてくれたのは、当事者たちの切実な思いだった。
 2歳になるのに戸籍のない、さいたま市の麗樺(らいか)ちゃんに出会ったのは昨年12月19日。父親(25)は「23歳になる妻が離婚後226日目に産んだので前夫の子にされてしまう。前夫は行方不明で裁判ができない」と途方に暮れていた。「保育所に入れるよう住民登録をしてもらおう」と父親らと役所に行くと「戸籍がなければできない」と追い返された。
 「戸籍は誰にでもあるもの」と考えていた私は、認識不足を恥じた。目の前に存在しているのに、法的には生まれてもいない。戸籍がない子供は、乳児医療も満足に受けられず、将来は就職、結婚に支障が出るという。麗樺ちゃんの10年、20年後のことが気がかりでならなかった。
 同12月24日朝刊社会面(東京本社版)で「戸籍なく2歳に」の見出しで報じると、すぐに反響があった。「大人のエゴ」という批判もあったが「マスコミの力でこの女の子を救ってください」という声もあった。メールを寄せてくれたのが、02年に離婚後265日目に男児を産み、裁判で現夫の子にした兵庫県議の井戸正枝さん(41)だった。井戸さんは自分と同じような思いをさせたくないと非営利組織(NPO)を設立、当事者の相談に応じていた。
 届いた手紙やメール、井戸さんから聞いた事例などから相手の承諾が得られたケースについて一つずつ記事にしていった。家族に同行しての取材では役所で「裁判手続きが必要です」と言われ肩を落とす家族と励まし合ったこともあった。
 取材を進めていくと「300日規定」は家族法にかかわる弁護士や法律学者の間で長らく問題視されていたことも分かった。だが当事者の声が取り上げられることはほとんどなく、問題は表面化していなかった。取材したどのケースも切実なもので「絶望していたさなかに、この問題に光をあてた毎日新聞を読み涙が出るほどうれしかった」と話してくれる人もいた。年齢的に妊娠できるリミットが迫っている中で現夫と出会い離婚後266日で出産した女性や、離婚後妊娠でも早産で292日となり裁判が必要になった人もいた。
 ほとんどが、出生届を出すまで規定を知らなかったケースだ。大半の役所は「窓口でプライバシーに触れるのは難しい」という理由から離婚届の提出時などに注意喚起していない。「規定を知らない親が悪い」と片づけるのでは、当事者が気の毒すぎると思った。
 ただ、離婚前に新たなパートナーの子供を妊娠した女性に対し好ましくない印象を受ける人もいるのは事実だ。提言シリーズ「離婚後300日規定 こう考える」(5月4日朝刊社会面、東京本社版)では、離婚カウンセラーの岡野あつこさんの「(離婚前妊娠では)リスクを覚悟できない方が問題」との指摘に多くの共感が寄せられた。そうは言っても、今や「バツイチ」は珍しくなく、むしろ肯定的な言葉にすらなりつつある。結婚生活がうまくいくとは限らないし「300日問題」は誰に降りかかってきてもおかしくない。
 長勢甚遠法相の言う「性道徳、貞操義務」に反するケースは少なくないとも思う。そんな現実を踏まえ、岡野さんの指摘のようにならないためには、親になる人は300日規定を事前によく認識し、子供が犠牲になるリスクを避ける努力が求められよう。ただ、事情はどうあれ、親の都合で子供が一生救われない状況は放置できない。
 離婚後300日以内に生まれた子の9割が離婚前妊娠だ。親の見識が疑われるケースもあろうが、同情に値する例もある。実際、離婚届を出した日より数日妊娠が早かっただけで「離婚前妊娠」とされた母親からも話を聞く機会があった。夫婦生活が破綻(はたん)しているのに、さまざまな事情で離婚届を出すのが遅れるケースは珍しくないだろう。
 皆から祝福され、記念日にまでなる「結婚」ならいざ知らず、結婚生活を忘れてしまいたい「離婚」の日付にどれほどの意味があるのか。子供の将来のためにも、離婚の日付でなく結婚生活の事実上の破綻を重んじたり、別居証明があれば規定を覆すための裁判手続きを簡略化することは、少なくとも検討されていい。規定をめぐる議論は、始まったばかりだ。
(2007.8.14 毎日新聞)


ぜひ多くの人に、この問題について知り、考えてもらいたい。


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「色気より食い気」の秋/『ポスト消費社会のゆくえ』日刊新書レビュー

2008-09-06 11:16:16 | おいしいもの/食について
 「色気より食い気」とも「天高く馬肥える秋」とも言いますが、
最近はお花の記事より、食べものの記事のほうが多いです。

ブログを見て「食べてるか温泉に行ってるかだね」と思っているあなた、
「そんなことはありません、ちゃーんと仕事もしてます」と言いたいんだけど、
あたらずといえども遠からず、かな(笑)。

庭には、萩や秋の七草などのお花が咲き始めたので、ゆっくり撮りたいんだけど、
しつこいやぶ蚊がブンブン飛んでるし、雨模様だし・・・・、
お花は画像のアップに時間がかかる、という事情もあり・・・。

ということで、今日も食べものと本の話題です。

先日、名古屋で教員をしている子が久しぶりに岐阜に来て、
「自宅に行ったら留守だった」と携帯に電話があり、
前に行った「HIRO HAYASHI」で夕方に待ち合わせ。

おともだちも一緒だったので紹介してもらって、

この日は提訴の日で、朝から出かけてて、腹ペコだったので、
「シェフのおすすめケーキ」を食べました。
ともちゃんも合流したのですが、歯医者の帰りで飲食はなし。

おいしそうなお土産をいろいろ持ってきてくれたので、
当分、お茶のおともになりそうで、うれしいです。
  

パウンドケーキ類が好きなともちゃん(ふたり?)の好物を、
ちゃんとブログでチェックしてくれてたみたいで、
包みの箱のなかは、オッジ(OGGI)「メープルプランタニエ」
  
人気のスライスケーキシリーズだそうで一箱で、
メープルシュガー、ブルーベリー、松の実、マロン、マンダリンオレンジの
5種類の味が楽しめます。
これがとってもおいしくて、つい禁忌のコーヒーを飲んでしまいます。

小さいころからの彼の大好物は、「丸デブ本店のワンタン」。
今でもわざわざ岐阜に食べに来るそうです。



久しぶりに、わたしたちも、母と病院に行きがてら食べてきました。
母とわたしは、もちろん、ひらひらつるつるのワンタン。
ともちゃんはいつものように「そばの強め(かため)2ハイ」です。


ワンタンを食べながら、母がしみじみと、
「おばあちゃん(母の母)もお父さん(父のこと)もワンタン好きだったね。
動けなくなってもよくお鍋にいれてもらいに来たね」と話し、
わたしも「ワンタンなら最後まで食べられるもんね」。
「お母さんも動けなくなったらワンタンをお鍋で運んであげるからね」。

西柳ケ瀬にある丸デブは、母の家から歩いて5分くらいなので、
食が細くなった祖母や父のためにワンタンをお鍋に入れてもらっていました。

帰りがけ、大おかみさんが
「おばあちゃんお久しぶり。お元気そうで何より」と声をかけてくださったので、
「春に大手術をして元気になったんですよ」と答えました。

母は、退院後もちゃんと毎日食べたものを書いてカロリー計算をしててて、
インスリノーマのおかげで8キロも太ったのですが、
それももとに戻して、50キロ以下をキープしています。

わたしもこの夏、体重は減り気味ですが、ここ数年では一番調子がよくて、
元気になった母と食べたワンタンは、格別においしかったです。


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話は変わりますが、

毎週土曜日の読売新聞に、「叙情と闘争 辻井喬・堤清二回顧録」
の記事が、毎回全面1ページの大きさで連載されています。


「叙情と闘争 辻井喬・堤清二回顧録」
33ソビエトの「異邦人」(2008.9.6読売新聞)


この連載記事を読むきっかけは、上野千鶴子さんと辻井喬さんの対談、
『ポスト消費社会のゆくえ』の(文春新書)の本を読んだから。

 
 『ポスト消費社会のゆくえ』
(文春新書/辻井喬・上野千鶴子著)


本で語っていることに負けず劣らず、彼自身が率直かつ詳細に語っています。
この本で上野さんと対談したことが語り口に影響しているに違いないと思います。

前回の日経BPの「日刊新書レビュー」は、この本の書評でした。
けっこう辛口ですが、おもしろいですよ。

 理想主義者のダンナ芸は侮れない~『ポスト消費社会のゆくえ』
辻井喬・上野千鶴子著(評:清野由美)

文春新書、900円(税別)
日経BP 2008年8月21日 

『ポスト消費社会のゆくえ』辻井喬・上野千鶴子著、文春新書、900円(税別)
 
『おひとりさまの老後』が当たった上野千鶴子・東京大学大学院教授はジェンダー論と同時に消費社会論の研究者でもある。詩人、作家の辻井喬は本名、堤清二。元セゾングループの代表だ。

 1990年代のはじめにセゾングループが社史「シリーズ・セゾン」(全6巻)を編んだ時、上野氏が編集委員・執筆者として参加したという縁が二人の間にはある。取材・執筆時は、まさにバブル景気のピーク。そして出版後に、そのカーブは急激な下降線を描いた。そんな大波と寄り添ったのが、まさにセゾングループだったわけだ。
 取材を通して、セゾングループの高揚と凋落を目の当たりにした社会学者が、グループを率いた元経営者に試みるインタビューは、単なる回顧談義に終わらない。

 〈この機会にセゾングループの失敗を検証させていただきたいと思います。(中略)後知恵にすぎませんが、四つのシナリオを用意しました。第一、セゾングループの失敗はその体質にある。第二、グループ内の一部の失敗のダメージがほかに波及した。第三、この失敗は総帥・堤清二の経営責任にある。第四、堤清二のパーソナリティに問題がある〉

 と、相手に向かう上野氏は、相変わらずのアグレッシブさ加減だ。
 普通の元経営者なら、まず、こんな質問が出たところで気分を害し、対論は成り立たないことだろう。その困難な対論が、ここでは「辻井喬さん」を相手にしたことで実現している。「堤清二さん」と同じ経験を持ちながら、それを別の場所から俯瞰できる人格を媒介に、「セゾンの失敗」を追検証しながら、戦後消費社会の誕生と爛熟をあぶり出す流れには、相当の読み応えがある。
 対話は1950年代の西武百貨店前史から始まり、70年代~80年代の黄金期、90年代の失速、解体期まで3章にわたり、時間軸に沿ったセゾングループの歩みをトレースする。
 池袋の駅前で「下駄ばき百貨店」と軽く見られていた西武百貨店が、時代の前線に踊り出たのは70年代後半。その中心にあった戦略が、広告によるイメージ展開と、文化事業の二つだった。そこから、団塊から60年代生まれの世代に共通したセゾン体験というものも生まれた。「おいしい生活。」「不思議、大好き。」のコピーが記された西武百貨店のポスターは、今でも私たちの記憶に刻まれているし、マルセル・デュシャンの作品を見に、軽井沢高輪美術館まで喜んで足を運んだこともいい思い出だ。
そこまで自省しなくても…
 だが西武黄金期の戦略ですら、上野氏にかかると堤清二の誤謬になってしまう。

〈私の限られた観察からみても、西武の比較的とんがった文化事業のビジターと、西武百貨店のカスタマーとは重なりません。百貨店を素通りして、劇場や美術館に行く人たちが大半でした。だから販売促進にはつながらなかったと思います〉(上野氏)

 どうだろう? 西武の文化事業をきっかけに、西武百貨店で買い物をした人たちは確かに存在したと思うのだが。実際、セゾン美術館を併設した西武百貨店池袋店は、87年に百貨店の全国売上高第1位を達成している。このあたりは経営者として誇ってもいいのではないか。
 しかし俯瞰人格の辻井氏は従順だ。

〈そのとおりだと思います。だから変わった文化事業をやる西武百貨店という知名度だけが広がっていった〉(辻井氏)

 知名度と同時にグループは、大規模リゾートやマンションの開発、金融事業など拡大路線をひた走った。が、それらはバブル崩壊で未曾有の解体にさらされた。この辺りの失敗は、元経営者にとっては語るにもつらいことだと察する。だがここでも、上野氏による切り込みに対して、辻井氏は終始、時には過剰なまでに内省的である。

「私は経営者としてすでになまっていたんですね」
「経営戦略上の意思決定について、私は民主主義的ではなかった、と言えるかもしれません」
「サホロリゾートの失敗は、経営者に責任がありますね」
「私はいかに説得力の弱い経営者だったかということを痛感しますね」

 と、読んでいるこちらが歯がゆいほど。
 そこで、あらためて大きな疑問にかられるのである。果たして堤清二は「経営者」だったのか。
実は「まえがき」「あとがき」で、彼の本質はすでに明らかである。

 セゾン社史の執筆の際、上野氏は「取材は自由、情報の隠匿はしない、原稿の検閲は一切しない」という条件で引き受けた。その経緯を上野氏はまえがきに記し、それに呼応するかのように、辻井氏はあとがきで依頼の意図を説明している。

〈社史というのは多くの場合、創業者を讃え、現経営者を讃えたもので誰も読まず、ただ重役さんの書棚を飾るものになっている場合が多いようだ。/僕はそうした無駄をするつもりはなく、ただ学問の分析対象として、時代を反映していたはずのセゾン企業を検討してもらうつもりだった。その結果が現経営者にとって厳しいものになっても止むをえない、将来の学問の参考になればいい、という意図であった〉

 つまり、堤清二は一企業の利を追求する経営者である前に、理想主義を掲げる思想闘争家なのである。個人の理想主義に帰着する企業経営が、従業員や社会にとって利益のあるものかどうかは、私には分からない。が、堤清二が経験した企業経営の現状、そして、それを通して獲得した内省の言葉こそは、ポスト消費社会を語る際の説得力に通じるはずだ。

消費よりダンナ芸の先にこそ
〈私がいま感じている危機意識の実態は何かと申しますと、世界が産業社会の終末を迎えているということです。/日本市場のスケールの縮小と、経営者の堕落は相当なスピードで進んでいる。ですから日本の市場もどこかに対抗軸を作っておかないと、とめどなく堕落する〉

 その対抗軸の可能性として、環境問題の解決や都市構造の脱構築などを挙げ、最後に「いまの若者たちは、そうした疲弊した状況にありますが、社会に出る頃には、新しいポスト産業社会になって、いろんな分野で事態が動き出す時代になっていると思います」と、辻井氏は希望をつなぐ。
 抜き書きしてしまえば、その辺の評論家が言っていることと変わりないが、80歳を超えた辻井氏の感慨は重みが違うことだろう。
 ではその重みが対話から十全に引き出されたかというと、そこに物足りなさがある。なぜかといえば「消費社会」を論じる二人の属性に、大衆消費者としての側面が薄弱だからである。
 辻井氏は経営者である前に、理想主義の思想闘争家であり、さらにその前に、戦後の新興上流インテリ坊ちゃんである。「社会学をやっても社会のことはわかりませんけどね」と笑う上野氏は、まさしく当の社会学者。重みなどを期待すると、読む方が空回りしてしまうのだ。
 セゾングループの浮き沈みとは結局、発展途上国の首都・東京の一時期を舞台に、堤清二というインテリ坊ちゃんが描いたダンナ芸の夢だった。だったら、対話にしても論考にしても、そのダンナ芸をこそ、もっと引き出してほしかった。せっかくの論者二人。「ポストダンナ芸のゆくえ」のタイトルで、もう一度仕切り直しはできないものだろうか。
(文/清野由美、企画・編集/須藤輝&連結社)



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保守政治の歴史的な限界(山口二郎)/共和党はペイリン氏を副大統領に指名

2008-09-05 10:01:15 | 市民運動/市民自治/政治

福田首相の突然の辞任会見から五日目、
巷の関心はもうポスト福田に移っている。

自民党は華々しく総裁選挙をやって、世の中の関心を自民党にひきつけ、
新総理誕生のご祝儀相場で、支持率が上がっている間に、
一気に、解散・総選挙をというシナリオだろう。

女性あり、若手あり、注目の新人たちが、つぎつぎに
自民党総裁選に名乗りを上げている。
福田辞任の失点を、総裁選で忘れさせようというミエミエの魂胆に、
目先のことばかり追うマスコミも乗ってしまっている。
5紙を読み比べて、マッチポンプぶりが激しいのが、朝日新聞。
朝日は、自民党のお先棒をかついでいると分かってるのだろうか??

こういうときの話題づくりは、民主党より自民党が一枚上手の感じ。
民主党はいまごろ、党首選挙をしておけばよかった、と後悔してるだろう。

この自民党の思惑は、以下の田原総一朗の政財界「ここだけの話」に詳しく出ている。
田原は、小池や石原の総裁選立候補まで予言している。
 
 田原総一朗の政財界「ここだけの話」
首相電撃辞任を逆手に総裁選を祭りにする自民(200.9.3 日経BP)


そんな様子を、昨年の既視感とともに、「またか」としらけて見ながら、
人をすげ替えても、体質はかわらないのに、と思っていたら、
昨日の岐阜新聞に、政治学者で北海道大学・大学院教授の山口二郎さんの
「緊急識者評論『政権投げ出し』(下)」、「保守政治の歴史的な限界 」
という興味深い記事が載っていた。

どこかにアップされていないかと探してみたら、
わたしのブログにリンクしている、ご本人のホームページに全文がありました。

 緊急識者評論『政権投げ出し』(下)」
保守政治の歴史的限界
     山口二郎・北海道北大大学院教授

(2008.9.4 岐阜新聞)

 日本政治を見ていると、あまりの起伏の大きさに、言葉を失う。三年前の九月は郵政解散で自民党は未曾有の大勝を遂げた。二年前には、自民党内の圧倒的多数の支持で、安倍晋三氏が小泉純一郎元首相の後継に選ばれた。
 一年前はその安倍氏が突然政権を投げ出し、福田康夫氏が首相に就任した。そして今年は、福田氏も同じように政権を投げ出した。今回の退陣は、福田氏個人の問題ではなく、日本の保守政治の歴史的な限界の現れととらえるべきである。
 戦後の保守政治は、外における対米追随、内における富の再分配を二本柱としてきた。この枠組みが揺らぎ始めたのは、冷戦が崩壊し、バブルがはじけた一九九〇年代である。
 このころ自民党は政治改革の激震にも見舞われた。しかし、新党勢力が再編の過程でまごまごするのを尻目に、自民党は他党を巧みに引き込んで政権を維持してきた。
そして、改革を看板とした小泉政権の段階で、富の再分配による国民統合という伝統的手段を自民党は放棄した。
 安倍政権では、憲法改正という政治的争点を軸に新しい国民統合の手法を試みた
が、あえなく挫折した。
 その後を襲った福田氏は、結局統治の基本構想を持ち合わせていなかった。小泉路線を継承して経済競争の徹底を進めるわけでもなく、安倍路線を継承してナショナリズムを鼓吹するわけでもなく、昔のような地方と庶民に優しい保守政治に回帰するわけでもなかった。
 この秋の経済対策をめぐる綱引きの中で、福田氏が自分の考えを明確にできなかったのはその現れである。
 今の自民党は、この十数年間の生き残りのためにさまざまな政策や人気取りの手法を駆使した結果、本来相いれないはずの理念や政策を抱え込んだ恐竜のような存在になった。小泉時代にふくれあがった自民党は、逆に政策的一体性という面では、きわめて脆弱(ぜいじゃく)になった。
 福田氏は退陣表明の会見で、参院における野党の抵抗が政策実現を阻んだと愚痴を言ったが、これは一国の最高責任者としてはみっともない責任転嫁である。
 何かの政策路線を選択すれば必ず与党にはあつれきが起こる。首相はそれに耐えきれず、重要な政策課題を先延ばしにした。一日夜の会見を見て、次々と言い訳を繰り出して夏休みの宿題ができなかったと始業式の時に泣き言を言う子どもを思い出した。
 自民党の混乱は結局この党が小泉氏を首相に据え、いくつかの政策転換を進めたことに起因する。たとえは悪いが、小泉は自民党にとっての覚せい剤であった。これを吸引した当座は元気になったような錯覚に陥る。改革という意味不明の言葉を振り回せば何かをしていられるような気分になれた。しかし、これに依存してしまうと、体はぼろぼろになる。
 今の自民党に必要なことは、政党としての原点を確認する作業、どのような日本を目指すのかという理念を固め直すことと、国民の声に耳を傾ける作業である。次の総選挙に向けて、自らのアイデンティティーを再確立しなければ、自民党は過去の存在になるに違いない。危機はそこまで深刻である。
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やまぐちじろう 1958年生まれ。東大卒。
93年から北海道教授を務め2000年から現職。
著書に「ポスト戦後政治への抵抗軸」、
「強者の政治に対抗する」なと。
---------------------------------------
(2008.9.4 岐阜新聞より)


わたしは、首相が政権をかくも簡単に投げ出すのは、
有権者の直接選挙から選ばれないために、
派閥の権力闘争ばかりに目が行き、国民のニーズに無関心だから、なのだと思う。

問題は自民党ばかりではない。
民主だって、公明だって、内輪目線で、政策ではなく、
選挙でどう勝つかの政局ばかりに気を取られている。

総選挙で、民主が勝って、自民が民主に変われば、政治はよくなるのか。
「よりまし」になるとは思うけど、
大きく変わる、とは思えないところに、政治への失望感がある。
「保守政治の限界」というより、政党政治(議院内閣制)のひずみが来ているのだろう。

国のトップを直接選ぶシステムの、お隣のアメリカでは、
共和党が「副大統領候補」に、「女性」で「5児の母」のペイリン氏をサプライズ指名。

昨日の共和党大会の初演説では、熱狂的に迎えられたとか。
彼女は「超保守派」で、マケイン候補以上に右よりのタカ派。
保守派とクリントン支持の「女性」票の獲得を、というのが狙いとか。
共和党で、副大統領候補の候補を「麻薬をしたことがあるか」
「買春をしたことがあるか」など60数項目にわたって「身体検査」をしたら、
残ったのが彼女ともう一人、だけだったとか。

とはいえ、
どこの国の政党も、窮地に陥ると「おんなでたたかう」のは同じようだ。

「オンナナラダレデモヨイワケデハナト」と思っていたら、
全米最大の女性団体「全米女性機構」は、
「女性だからといって女性の権利を守るとは限らない」との
否定的なコメントを出した、という。


 2008.9.5 朝日新聞

米大統領選の本選は11月だが、衆議院も「10月解散・11月総選挙説」が濃厚。
どちらからも目がはなせない。


「花・ガーデニング」のランキングに登録してるのに、
最近は、硬派の記事ばかりつづいています。
アップしたい画像はどっとたまっているのに、
次々に起きる「事件」に振り回されて、整理する余裕がないのです。

お花を見に来てくださってるみなさん、ごめんなさい。

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「あなたとは違うんです!」逆切れ、福田首相に「捨て台詞」流行語大賞!?

2008-09-04 09:03:01 | 市民運動/市民自治/政治
9月1日の夜の、衝撃の福田首相辞任会見で、
モゾモゾと話す福田首相の辞任の弁は
印象に残らなかったけれど、

質疑応答の最後の質問に対する、
  「『ひとごとのように』とあなたはおっしゃったけどね、
私は自分自身のことは客観的に見ることができるんです。
あなたとは違うんです」
という、
青筋を立てたような逆切れの答えが気になっていた。

福田の答えが、よかったからでは、もちろんない。

息を詰めてテレビをみているわたしたちの前で、
最後に、感情をあらわにした「あなたとは違うんです!」
の答えを引き出した記者はだれか。

「あなたと違う」というからには、きっと顔見知りの記者に違いない、
それにしても、気骨のある記者もいたもんだ。

とおもっていたら、質問したのは、
広島に本社がある中国新聞・東京支社の道面雅量記者とわかった。

この記事を見つけて、あの質問の意図を理解した。

【記者手帳】首相の辞任会見に思う
2008.9.2 中国新聞

 「総理の会見は国民には『人ごと』のように聞こえる。この辞任会見も」。一日夜、福田康夫首相の辞任会見で、そんな質問をぶつけた。首相は「私は自分を客観的に見ることができる。あなたとは違う」と気色ばんだ。生意気な質問だという指摘を受けるかもしれないが、あえて聞いておきたかった。
 昨年十月、米民主党のオバマ上院議員が大統領候補指名を争う中、「米国は核兵器のない世界を追求する」と発言した。首相はどう感じたか、夕方の「ぶらさがり会見」で尋ねた。返答は次のようなものだった。
 「そりゃ、そういう世界が実現すれば、それにこしたことはないと思います。まあ、いずれにしてもですね、核兵器を保有する、その競争をするような世界では、あまりよくないと思いますけどね」。被爆国の首相の言葉としては、あまりに物足らなく感じた。
 福田首相は確かに自身の置かれた状況を客観視し、慎重に発言する人だと思う。しかし、それだけでは務まらないのが首相の重責だろう。国民に自身の明確な意思を伝える必要に常に迫られている。辞任会見を聞きながら過去の取材経験がよみがえり、どうしても聞かずにはおれなかった。(東京支社・道面雅量)



福田首相 辞任表明会見 「あなたとは違うんです」youtube


質問した中国新聞の記者は、他のマスコミからも取材を受けて、
ネットでもずい分評判になっているらしい。
 
会見の最後、首相怒り 記者質問に「あなたと違う」 
朝日新聞 2008年9月2日0時4分

 「『ひとごとのように』とあなたはおっしゃったけどね、私は自分自身のことは客観的に見ることができるんです。あなたとは違うんです」。ふだん感情を表に出すことの少ない福田首相が、辞任会見の最後の質問で、珍しく気色ばんだ。
 この答えを引き出したのは中国新聞の男性記者。「総理の会見が国民にはひとごとのように聞こえる。辞任会見もそのような印象を持った」という質問だった。
 この記者は、朝日新聞の取材に「会見での首相の語り口を聞いていたら、まさに『ひとごと』という言葉通りだなと感じた」と明かす。首相の熱意のなさを批判する時にしばしば聞かれる「ひとごと」というキーワードを最後の最後にぶつけてみようと、あえて厳しい質問をしたという。
 この夜の会見で首相は、自身の不人気ぶりを自ら皮肉るように語った。国会運営の難しさを語る際には、「私の場合には内閣支持率の問題があるかもしれない」とあえて支持率に言及。消費者庁構想など成果を語る時も「目立たなかったかもしれないが……」とグチめいた口調だった。 



投げ出し・福田の“本性”を暴いた記者の“正体” 
2008年9月3日(水)17時6分配信 夕刊フジ

 「他人顔」とも揶揄された福田康夫首相を、辞任会見の最後の質問で切り崩した地
方紙記者に注目が集まっている。首相は激怒したものの、官邸記者特有の“間合い”
にとらわれない乾坤一擲(けんこんいってき)の質問は、首相の“素”の部分を引き
出した。

 「『ひとごとのように』とあなたはおっしゃったけどね、私は自分自身のことは客
観的に見ることができるんです。あなたとは違うんです!」。福田首相は1日の辞任
会見の終了間際、国民注視の生中継ということも忘れて気色ばんだ。

 この答えを引き出したのは、広島県の「中国新聞」の男性記者(37)が質問した
「総理の会見が国民にはひとごとのように聞こえる」という言葉だった。

 記者は広島県内の支局などを経て昨年3月、東京支社報道部に政治担当キャップと
して着任した。他の地方紙同様、政治担当記者は実働2人と少なく、通常は「政治
キャップ自ら、永田町や都内の現場を取材で走り回っている状態」(北村浩司・東京
支社報道部長)という忙しさだという。

 官邸のほか、永田町の各記者クラブも掛け持ちしているため、いずれのクラブにも
滞在時間は短く、官邸担当だった全国紙記者も「1度も見たことがない」というほど
の存在感だ。それだけに、福田首相が記者の顔を知っていた可能性は低い。

 会見直後の朝日新聞の取材に、記者は「首相の語り口を聞いていたら、まさに『ひ
とごと』という言葉通りだなと感じた」と語り、これをキーワードにあえて最後の最
後に厳しい質問を狙ったことを明かした。

 記者には2日朝から取材依頼が殺到し、「計6社から依頼を受けている」(北村部
長)状況に陥り、ただでさえ要員が少ない同支社は大騒ぎ。「社内の反応もお伝えで
きる状態ではない」(同)というテンヤワンヤとなった。

 取材する側から“される側”となったが、政局が続く間は忙殺される日々が続くた
め、記者本人が取材に応じる時間はまったくないという。東京支社は、記者のコメン
トとして「これまでの取材や、会見を聞いていて疑問に思ったことを率直に聞いただ
け。それ以上でもそれ以下でもありません」と発表している。



福田首相「あなたとは違う」発言 「流行語大賞候補」とネットで注目
2008年9月2日 19時13分 J-CASTニュース

 「あなたとは違う」発言のAAも登場している
 福田首相の突然の退陣表明から一夜明け、ネット上では思わぬ反響が広がっている。退陣記者会見の最後に、記者から「(福田首相の発言は)人ごとのように聞こえる」と指摘されたことに対して、「私は自分を客観的に見ることは出来るんです。あなたとは違うんです」と色をなして反論したことが強烈な印象を与えたようで、特に、「あなたとは違う」という部分に注目が集まっている。ブログでも数多く言及され、アスキーアートも作られるなど、ちょっとした盛り上がりを見せている。

「人ごとのように聞こえる」に色をなして反論
 話題になっている発言は、2008年9月1日夜に行われた退任会見の終盤、司会者から記者団に対して、最後の質問を受け付ける旨の呼びかけがあると、中国新聞(本社・広島市)の記者が「一般に、総理の会見がですね、国民には人ごとのように聞こえるという話がされておりました。今日の退陣会見を聞いておりましても、率直に、そのように印象を持つのです」
とした上で、今回の退任が自民党に与える影響を質問。福田首相は、それに対する回答の最後に、明らかにムッとした表情で
「「『人ごとのように』とあなた仰ったけどね、わたくしは自分を客観的に見ることは出来るんです。あなたと違うんです。まぁ、そういうこともあわせ考えていただきたいと思います」
と反論した。福田首相が色をなして発言することはあまり多くない上に、「あなたとは違う」という、明らかに感情的な言葉に注目が集まった。

 発言の直後から2ちゃんねるには、「あなたとは違うんですのガイドライン」といった、関連スレッドが立ち、9月1日18時現在、その数は50に迫っている。内容はというと、
「退任会見でヒステリーを起こす首相」
「記者の質問が的外れ」
などと賛否両論だ。福田首相が発言する様子を表したアスキーアート(AA)も、大量に貼り付けられていた。

パロディー動画も相次いで出現
 2ちゃんねる以外でもユーザーに対するインパクトは大きかったようで、ヤフーなどの「ブログ検索」で検索してみると、「あなたとは違うんです」という言葉を取り上げているブログが、この1日で急増。「今年の流行語大賞候補」と指摘するブログも目立った。
 パロディー動画も相次いで出現。例えば、記者会見の映像に、テニスプレーヤーの松岡修造さんによる
「あきらめるなよー! どうしてそこでやめるんだ!」
という声をかぶせた動画などがユーチューブに公開され、人気を呼んでいる。
 ネット上では人気の首相発言だが、発言のきっかけをつくった中国新聞は、否定的に受け止めているようだ。9月2日朝刊のコラムで、「気色ばむ首相」と、切り捨ててみせている。
 「『国民には、ひとごとのように聞こえるのでは』。会見の最後に本紙記者が質問した。『私は自分自身を客観的に見ることができるんです!』と気色ばむ首相。自らの貧乏くじも見通していたということだろうか」



突っ込んだ質問ができなかった、腰が引けてる永田町周辺の記者たちが、
福田首相だけでなく、日常的にもっと厳しく閣僚をチェックしていれば、と思う。

他のマスコミは、質問に感心して記事にするだけじゃなくて、
「世の中の巨悪を暴き不正を糺す」社会の木鐸として
みずから襟を正して、ちゃんと働いてほしいものだ。


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「少女売買」(長谷川まり子著)に新潮ドキュメント賞/『性犯罪被害にあうということ』(小林美佳)

2008-09-03 19:19:36 | ジェンダー/上野千鶴子

ちょうど、長谷川まり子さんの新刊、
『少女売買 インドに売られたネパールの少女たち』(光文社)を読み終わったら、

  
今日の中日新聞夕刊で、この本が、
「第7回新潮ドキュメント賞」に選ばれたという記事を見つけた。

探したら他の新聞にも載っていた。

 毎日の本棚
小林秀雄賞・新潮ドキュメント賞:「寡黙なる巨人」に小林秀雄


 第7回小林秀雄賞、新潮ドキュメント賞(いずれも新潮文芸振興会主催)の選考会が28日、東京都内で開かれ、小林秀雄賞に多田富雄さんの「寡黙なる巨人」(集英社)、新潮ドキュメント賞に長谷川まり子さんの「少女売買 インドに売られたネパールの少女たち」(光文社)が選ばれた。賞金はそれぞれ100万円。多田さんは1934年生まれの免疫学者、東大名誉教授。長谷川さんは65年生まれのフリーライター。
毎日新聞 2008年8月29日 東京朝刊



小林秀雄賞に多田富雄さん 闘病つづった「寡黙なる巨人」

 第7回小林秀雄賞(新潮文芸振興会主催)は28日、免疫学者多田富雄さんの「寡黙なる巨人」(集英社刊)に決まった。
 多田さんは2001年に脳梗塞で右半身がまひし、言葉に障害が残る。受賞作は闘病生活などをつづったエッセー集。妻の式江さんと会見した多田さんは、キーボードを打つと音声を発する機械で「本当にうれしい。渾身で書いた。修道僧のように書くことだけが生きがい。(病気の後で)強くなった」と喜びを述べた。
 同日発表の第7回新潮ドキュメント賞(同振興会主催)はフリーライター長谷川まり子さんの「少女売買」(光文社刊)が選ばれた。両賞の賞金は各100万円。贈呈式は10月3日、東京・虎ノ門のホテルオークラ東京で。
2008.8.28 共同通信


この本を読んだきっかけは、やっぱり子どもの売買を描いた
「闇の子供たち」。

8月12日に伏見ミリオン座で映画を見て、眠れなくなってしまった。

 

それで、眠れぬ夜をすごすために、

『セックスワーカーとは誰か』(青山薫/大月書店/2007)を読み、


ますます目が冴えて、眠りは浅くなり、

『少女売買 インドに売られたネパールの少女たち』を読んでいたというわけ。
「闇の子供たち」はフィクションではなかった。

どの本も、重い現実に胸がふさがる思いだ。

この本の最後には、著者の長谷川まり子さんが代表として
12年間にわたって被害者サポートの活動している
「NGOラリグラス・ジャパン」への、カンパの送り先が書いてある。



  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
●「売春宿から少女を救え!プロジェクト」
●希望の先駆けプロジェクト
  (抗HIV薬提供プロジェクト)
●ホスピス運営費
●収入向上プログラム
【寄付方法】
郵便振替 
口座番号:00100-5-713661
加入者名:ラリグラスジャパン
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


そして最後に紹介したいのは、、

ずっと心に抱きしめていた一冊。


『性犯罪被害にあうということ』
(小林美佳/朝日新聞社/2008)。

 性犯罪被害にあうということ [著]小林美佳
朝日新聞 2008年6月29日
[評者]多賀幹子(フリージャーナリスト)

■傷はこれほど深いかと愕然とする

 2000年8月末、当時24歳の著者は見知らぬ男2人にレイプされた。仕事帰りに道を聞かれ、教えようと近づいたら車内に引きずり込まれたのだ。事件とその後の葛藤(かっとう)を克明につづる。
 警察で質問に答え、変わらず仕事に行くが、1カ月で13キロも体重が落ちた。屈辱感と罪悪感で、自分を異臭を放つ動物のように感じた。2年後、形だけでも幸せと呼ばれたいと結婚。しかし夫とのセックス後に決まって嘔吐(おうと)、離婚を申し出た。性犯罪被害者の傷はこれほど深いかと、今さらながら愕然(がくぜん)とする。
 著者の視界が開けたのは、ネットで他の性犯罪被害者と交流してから。あるシンポジウムでは、実名で経験を話した。雑誌に紹介されると、事件後は「誰にも話さないで」とクギをさしていた母親から「あんたが死んだら死ぬって決めていた」と打ち明けられた。家族も必死で、自分だけがつらかったわけではなかったのだ。
 気持ちを「伝える」ことはなんと難しく、そして重要なことなのだろう。伝われば周囲の理解が得られやすく、被害者の気づきにも通じる。結びの「私なりの活動がしたい」とは、歩み出す宣言なのだろう。ちなみに犯人は不明のまま時効に。男性にこそ読まれるべき一冊だ。
(2008.6.29 朝日新聞)


「最後に伝えたいこと」(P211)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・
周囲の理解だけでも、きっと性犯罪の被害者は救われるはずだ。
少なくとも、私が求め、支えてくれたものは、制度や法律ではなく、周りの人たちだった。

理解を得るために、それぞれが伝えあわなくては。
私たちは「理解したい」という気持ちを求めている。



Mr.Children「タガタメ」より

でももしも被害者に 加害者になったとき

かろうじて出来ることは

相変わらず 性懲りもなく

愛すこと以外にない

タダタダダキアッテ(ただただ抱き合って)

カタタタキダキアッテ(肩たたき抱き合って)

テヲトッテダキアッテ(手をとって抱き合って)

タダタダタダ(ただただただ)
 
タダタダタダ(ただただただ)

タダタダキアッテイコウ(ただた抱き合っていこう)
 


Mr.Children タガタメ "Tagatame"

心に沈めていた思いが、もやもやと得たいの知れないものとなって
のどもとまでわきあがってくる。


ひとはひとを理解できるのだろうか

抱き合うことも 愛し合うこともできないとき

ただおろおろと見つめ
ただたたずんで寄りそうしかないのかもしれない。


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美味!石垣島黒もち米VS不味くて食えねぇ!福田首相辞任会見

2008-09-02 21:05:34 | 市民運動/市民自治/政治
今夜は、香川産の新米、コシヒカリを食べました。
まどくんがバイクで、香川で百姓をしてる友人の稲刈りを手伝いに行ってきたので、
お茶碗一杯だけのおすそ分け。

今年初めて食べる新米です。
晩生種のわが家のハツシモは、そろそろ稲の花が咲くころです。

お米といえば、
テルテルさんの石垣島からのおみやげ、
順番に食べて、残るは「石垣島黒もち米」

  

めずらしいお米なので少しずつ食べることにして、
密閉容器で冷蔵庫に保管。

  


黒もち米を2割入れて、石垣島黒もち米のごはんを炊きました。
さすが黒米、お赤飯より黒くて体によさそう。


もっちりしてて甘みがあって、これだけでもとっても美味しいのですが、
京のお漬物などをおかずに、お昼ごはん。

 

いくらでも食べてしまいそうで、塩分とり過ぎがちょっと心配かな。 



「美味!石垣島黒もち米」でした。


写真をクリックすると拡大。その右下のマークをクリックするとさらに拡大
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対するは、「不味くて食えねぇ!福田首相辞任」。

昨夜の突然の福田首相、辞任劇にもうびっくりでした。
すでにマスコミの興味は、自民党総裁選挙。「10日告示、22日投開票」とか・・・
安倍のときもそうでしたが、
政権を途中で放り出した、無責任辞任をきっちり検証しないで、
すぐ「次」に話題が移るのが、マスコミの悪いクセ。

それを見越して、「新首相人気の冷めないうちに解散・総選挙」のシナリオ、
なんて、ほんと市民を馬鹿にしていますね。

麻生太郎は、昨年の「安倍逃げ出し退陣」のときも、
今回の「福田投げ出し退陣」でも、自民党の幹事長です。

政権政党の自民党幹事長の彼の責任は、一体どうなってるんでしょうね。

ということで、
「福田首相の無責任、辞任会見」の一部始終を紹介します。

辞任会見の様子の動画は、以下の「YouTube」に一部出ています。

福田総理 辞任の記者会見 080901

福田総理 - 辞任記者会見 

福田首相辞任記者会見 質疑応答その1
 
福田首相辞任記者会見 質疑応答その2 


文字版では、毎日新聞に「首相退陣表明:会見要旨」が、
JANJAN「ザ・選挙」に全文がアップされています。

●首相退陣表明:会見要旨(1)
「駆け引きで政治空白つくってはならない」(毎日新聞2008.9.1)
 
 

●首相退陣表明:会見要旨(2)
記者団との一問一答(毎日新聞2008.9.1)
 


●福田首相が突然の辞任を表明、安倍前首相に続く政権投げ出し(会見全文)
JANJAN「ザ・選挙」編集部2008/09/01


福田首相の記者会見での発言は次の通り。
     ◇     ◇
■福田首相辞任会見の全文

 昨年、私は安倍前総理からバトンを引き継ぎまして、9月26日に総理に就任、以
来1年近く経ったわけでございます。その間、参議院選挙で与党が過半数割れをする
という状況の中で、困難を承知でお引き受けをしたということであります。
 正直申しまして、最初から政治資金の問題、年金記録問題、またC型肝炎問題、防
衛省不祥事等々ですね、次から次へと積年の問題が顕在化してきたということに遭遇
いたしたわけでありまして、その処理に忙殺されました。
 その中でも、将来を見据えながら、目立たなかったかもしれませんけれども、これ
まで誰も手をつけなかったような国民目線での改革に着手をいたしました。例えば、
道路特定財源の一般財源化、また消費者庁の設置法の取りまとめ、国民会議を通じて
社会保障制度の抜本見直しをするといったようなことでございます。最終決着はして
おりませんけれども、方向性は打ち出せたと思っております。
 さらにそのうえに今年に入りましてからは、経済・景気問題というものが大きな課
題として浮上いたしました。ガソリンや食糧などの物価高騰に国民や農林漁業、中小
企業、零細企業の皆さんが苦しむ中で、なんとかして強力な対策を作らなければいけ
ない、こういうふうに思ったわけでございますが、その体制を整えることを目的に8
月に改造を断行いたしました。強力な布陣の下で、先週金曜日に総合的な対策を取り
まとめることができました。
 この臨時国会では、この対策を実施するための補正予算や、消費者庁設置法など、
国民生活にとって一刻の猶予もない重要な案件を審議いたします。
 先の国会では、民主党が重要案件の対応に応じず、国会の駆け引きで審議引き伸ば
しや拒否を行った、その結果、決めるべきことが決まらない、そういう事態が生じた
ほか、何を決めるにも時間がかかったことは事実でございます。
 今、日本経済は、また国民生活を考えた場合に、今度開かれる国会でこのようなこ
とは決して起こってはならないこと、そのためにも体制を整えたうえで国会に臨むべ
きであると考えました。
 国民生活のことを第一に考えるならば、今ここで政治的な駆け引きで政治的な空白
を生じるという政策実施の歩みを止めることがあってはなりません。この際、新しい
布陣の下に、政策の実現を図ってまいらなければいけないと判断し、私は本日、辞任
をすることを決意いたしました。
 まだ経済対策や消費者庁設置法案を取りまとめ、国会の実質審議入りには時間があ
るこのタイミングを狙いまして、国民にも大きな迷惑が掛からないというように考え
た次第で、この時期を選んだわけでございます。
 これをきっかけに次の自民党総裁の下に、より強力な体制を敷いてもらい、国家国
民のための政策実現に向けてまい進してもらうことを期待をいたしております。
 これまでの1年を振り返るならば、大きな前進のためのいろいろな基礎を築くこと
ができたというように自負いたしております。
 皆様方にもいろいろとお世話になりまして、心から感謝を申し上げます。以上が私
の辞任の気持ち、考え方でございます。

■質疑応答

――辞任は具体的にいつの段階で決断されたか? 安倍前総理もこうした形で唐突に
政権を投げ出され、福田総理も同じに形になるが、そのことで政治不信とか政権不信
が巻き起こるのではないかと思われるが、どう考えるか?

福田 全く私は安倍前総理のケースとは違うと思っております。安倍前総理は健康の
問題があったわけですね。私は健康の問題は、目が見えにくくなったということ以
外、特別な問題はございません。これは私が、これからの政治を考えて、どうあるべ
きかということを考えた上で決断したことでありまして、いつ、そういうように考え
たかと言えば、過去いろいろ考えましたけれども、先週末にその最終的な決断をいた
しました。

――新しい体制を整えた上で国会に臨むべきだというお考えを表明されたが、新しい
体制になれば、どのような点で今の事態を打開できるというふうにお考えか?

福田 自由民主党のことを申し上げて恐縮でございますけれども、総裁選挙をするこ
とになると思います。そして、選ばれた新しい総裁が総理大臣の指名を受けると、こ
ういうふうなプロセスになると思っておりますけれども、それは私が続けていくの
と、新しい人がやるのと、これは間違いなく違うというふうに私が考えた結果でござ
います。それはいろいろな状況を考えて、政治的な判断をしたということでございま
す。

――総理が今冒頭で挙げられた消費者庁、道路等々、成果という問題ですけれども、
まだいずれも道半ばで、これをご自身の手で仕上げることこそ責任だというふうにお
感じになるのが普通ではないかと思うが、それを新体制でやってほしいとお考えにな
るのはなぜか。もう一つは、総理大臣がお辞めになること自体が政治的空白を招くの
ではないか、国民の景気等々状態が悪い時に、辞めること自体が空白を招くのではな
いかと感じるが、どのように考えるか。

福田 消費者庁のことにつきましては、大体、法案がまとまったということでありま
して、この趣旨は国会にこれから説明をしていく、私に続く人がこのことを重要に考
えてやってくださる、それを期待いたしておりますけれども、してくださると思って
おりますけれども、それはここまでまとまれば、あと国会でどういう審議をされる
か、またその点について野党とどういう話し合いをしていくかといったようなことに
なりますので、それはお任せするしかないというように思います。

 これは無責任だと言われれば、全部終わるまでやってなければいけない。しかし本
当にやっていられるかどうかという問題もあるんですね。第2の問題ですけれども。
私が続けていって、そして国会が順調にいけばいいですよ。そういうことはさせじと
いう野党がいる限り、それは新しい政権になってもそうかもしれないけれども、しか
し私の場合には、内閣支持率の問題もあるかもしれませんし、いろいろな状況があり
ますから、その辺は大変困難を伴うのではないかと思います。

 そしてまた、政治空白というお話でございますけれども、今が政治空白を作らない
という意味においては、一番いい時期だという判断を私はいたしたわけです。例えば
国会の途中で何かあるといったようなことを、想像してもしょうがないんだけれど
も、もし仮にそういうことがあったならば、そのことの方がより大きな影響を国民生
活に与えるというふうに思っております。

 いろいろこれから大事な法案、政策を打ち出すわけでありますけれども、法案だけ
考えましても経済対策あり、そして例の給油法の問題もあり、また消費者庁もある。
また前国会の積み残しもたくさん大事なものがございますから、そういうものを順調
に仕上げていかなければいけない。そのためには、私はいろいろ考えましたよ。判断
した結果、今辞任をして、新しい人に託した方が、その方がより良いという判断をし
たわけです。

――今日は夕方に麻生幹事長と約1時間ほど会っていたが、どのようなお話をされた
のか。それから自ら幹事長に起用された麻生さんを、次の総裁選でも総理は指示して
いくということになるのか。

福田 今日は麻生幹事長、それから町村官房長官両氏においでをいただきまして、私
の考え方を説明申し上げました。いろいろなやりとりがありまして時間が掛かりまし
たけれども、そういうことであったということであります。

 その後のことは、これは自民党の党内でどうするかという問題でありますけれど
も、総裁選挙の日取りとか手続きを進めていただきたいということを麻生幹事長にお
願いをいたしました。

――今回ご決断に至る過程で、解散総選挙を総理ご自身の手でやるというふうに考え
たことがあるのかないのか。あともう1点が、民主党との間では大分「ねじれ国会」
の下で政策遂行が難航したようだが、民主党の小沢代表に対してご自身からおっしゃ
りたいことがあれば。

福田 確かに「ねじれ国会」で大変苦労させられました。話し合いをしたいと思って
も、それを受け付けてもらえなかったということが何回もございましたし、与党の出
す法案には真っ向反対と、それも重要法案に限って真っ向反対というようなことで、
聞く耳持たずということが何回もございました。

 私が小沢代表に申し上げたいのは、国のためにどうしたらいいかということ、これ
は虚心坦懐、胸襟を開いて話し合いをする機会がもっとあったらよかったなと、そう
いう機会を持ちたかったなということを申し上げたいというふうに思います。

――総理は1カ月前にご自身の手で内閣改造、それもかなり大幅な改造をしたばかり
だが、その時もこのメンバーで臨時国会を乗り切るための強力な布陣を敷いたと、そ
う思われたはずだと思うが、その内閣のメンバーをわずか1カ月、国会も迎えないう
ちに自ら総辞職という形を取らなければいけないというようなことになったことにつ
いて、もう一度ご見解をお願いしたいのと、そうであるとするならば、総理ご自身が
この臨時国会を乗り切るために何が足りなかったのか、それをどのようにお考えに
なっているか。

福田 私が1カ月前に内閣改造をしたということ、それでなぜその1カ月後に任命し
た総理自身が辞めるのかということで、これは最もなお話だと思います。しかし私も
内閣改造をした時には、少なくとも重要な案件についてはなんとかしたいという意欲
を持っておりました。ですからそういう布陣を敷いた。特に経済については特に重視
しなければいけないという思いがございました。改造の前辺りから、経済対策を打た
なければいけないと、こういうふうなことでもっていろいろと考えを巡らせておっ
た、そういうことがございますので、新内閣になりまして、早速、経済対策に手を付
けていただいた、こういうことがございました。

 しかし、それが先週末に一応の決着を見たということであります。じゃあ今現在、
どうして組閣当時と考え方が変わったのかと申しますと、これはその後のいろいろな
状況、政治の状況がありますので、そういうことを勘案して、そしてこの臨時国会が
少しでも順調にいくようにと考えまして、私が自身でやるよりは、ほかの方にやって
いただいた方が、より良くいくのではないか、そしてまた野党の方は解散、解散と
言ってあおるわけですね。

 解散ということがありますと、それはまた議員心理というものはいろいろとござい
ますので、その議員心理の結果、また政治情勢が不安定になってはいけない。そうい
うことになった場合には、これは国会だけの話じゃない、国会議員だけの話ではな
い、やはり国民全体にご迷惑をお掛けすることだと。そうすれば、国会に一番迷惑を
掛けない時期に、私がそういうような表明をするということが一番いいのではないか
というように考えまして、この時期を選んだんです。これが一番いい時期だと思って
おります。

――一般に総理の会見が、国民には人ごとのように聞こえるというふうな話がよくさ
れており、今日の退陣会見を聞いても、やはり率直にそのような印象を持つ。安倍総
理に引き続くこういう形での辞め方になったことについて、自民党を中心とする現在
の政権に与える影響をどんなふうにお考えか。

福田 それは順調にいけばいいですよ。これに越したことはない。しかし、私の先を
見通す眼の中には、決して順調ではない可能性がある。そしてまたその状況の中で、
不測の事態に陥ってはいけない、そういうことも考えました。人ごとのようにという
ふうにあなたはおっしゃったけれども、私は自分自身を客観的に見ることができるん
です。あなたと違うんです。そういうことも併せ考えていただきたいと思います。
◇     ◇     ◇



よーく読んで、解散・総選挙になったら、
「自民党政権ノー」の一票を投じましょう。


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速報!「福田首相、辞任へ」。あまりに無責任!

2008-09-01 22:34:01 | 市民運動/市民自治/政治
岐阜放送を見ていたら、<速報>が流れて、
「福田首相辞任の意向・・・」(びっくり)。

あわててNHKに変えたら、もう辞任会見をやっていた。



エーっ、お前もかぁ。
「政治的空白はいけない」とか言ってるけど、まじ「空白」だろー。


政権を途中で放り出したとしかいえない。
先週末に決めていた、ということだけど「あまりに無責任」。

安倍と違うといってるけど、1年前の安倍と同じこと言ってるよ。

つぎは麻生なんて、最悪のシナリオ!


福田首相が退陣表明、官邸で緊急記者会見 
(2008年9月1日22時08分 読売新聞)

緊急記者会見で辞任の意向を表明した福田康夫首相(1日夜、首相官邸で)=関口寛人撮影 福田康夫首相(72)は1日午後9時半から、首相官邸で緊急記者会見を行い、退陣する意向を明らかにした。
 首相は、8月1日に内閣改造に踏み切ったが、内閣支持率の低迷から抜け出せず、政権浮揚の展望が開けなかった。来年9月の衆院議員の任期満了まで約1年となり、民主党が対決姿勢を強める中、次期臨時国会の召集前に人心を一新して、今後の政局に備える必要があると判断した。
 自民党は近く総裁選を行い、後継総裁を選出する。麻生幹事長が立候補すると見られる。対抗馬として、小池百合子・元防衛相や谷垣国土交通相を推す声もある。
 首相は記者会見で、辞任を決断した理由について、「新しい布陣のもとに政策の実現を図っていかなければならないと判断し、辞任を決断した」と述べた。
 この時期に辞任を表明した理由については、次期臨時国会召集を間近に控えていることを指摘し、「今が政治空白を作らない一番いい時期と判断した。臨時国会が順調にいくためには、私がやるより、ほかの方がやっていた方がよりよくなるのではないか」と説明した。
 辞任の意向を固めた時期については「先週末に最終的な決断をした」と明かした。
 記者会見に先立ち、首相は1日夕、首相官邸に自民党の麻生幹事長を呼び、約1時間にわたって会談した。会談には、途中から町村官房長官も加わった。首相は、席上、麻生、町村両氏に辞意を伝えた。
 首相は8月29日に総合経済対策をまとめ、9月12日に臨時国会を召集し、補正予算案を提出する構えを見せていた。
 臨時国会では、新テロ対策特別措置法改正案や消費者庁の設置法案を成立させることに意欲を見せるとともに、衆院解散・総選挙の時期については、できるだけ先延ばしする意向を示していた。
 しかし、来年夏の東京都議選に集中したい公明党・創価学会からは、年明けの衆院解散・総選挙を求める圧力が強まっていた。与党内には、支持率の低い首相のもとで衆院選を戦うのは難しいとの声が広がっていた。
 首相は昨年9月、安倍前首相の退陣を受けて就任し、安倍改造内閣の17人の閣僚のうち、13人を再任した。政権発足当初から、民主党が参院で第1党を占める「ねじれ国会」が足かせとなり、政策面で実績を挙げられずに苦しんだ。
 昨年11月には、民主党の小沢代表と会談し、自民、民主両党による連立政権構想を協議したが頓挫。民主党が対決姿勢を強める中、今年6月には参院で戦後初の首相に対する問責決議が可決された。
 首相は今年7月に、北海道洞爺湖サミットの議長を務め、8月初めに、政権発足以来初めての内閣改造を断行し、自前の内閣で政権浮揚を目指した。しかし、その後も支持率の低迷が続いていた。
(2008年9月1日22時08分 読売新聞)



福田首相:辞任を表明 後継は麻生氏軸に

 2008年9月1日午後9時33分、山本晋撮影 福田康夫首相は1日午後9時半から、首相官邸で緊急に記者会見し、「新しい布陣の下、政策実現を図るためにきょう辞任を決意した」と述べ、首相を辞任する考えを正式に表明した。昨年9月12日に安倍晋三首相(当時)が突然、辞任表明したのに続き、福田首相も任期途中で政権を投げ出す異常事態になった。首相退陣に伴い、自民党総裁選に焦点が移るが、後継レースは自民党の麻生太郎幹事長を軸に進むとみられる。
 首相は「私が続けるのと、新しい人がやるのとでは、間違いなく違うと考えた」と辞任の理由を説明。「先週末に最終的な決断をした」とも語り、「政治空白を作らない一番いい時期だ」と強調した。麻生氏に総裁選の手続きを進めるよう指示したことを明らかにした。
 首相は8月1日に内閣を改造し、12日召集の臨時国会では総合経済対策、新テロ対策特別措置法の延長、消費者庁関連法案の成立などに取り組む意欲を示していた。しかし、公明党が臨時国会の早期召集に難色を示し、新テロ特措法改正の見通しが立たないことや、「定額減税」などで政府への圧力を強めていることを受け、これ以上政権を維持するのは難しいと判断したとみられる。
 福田首相の辞任表明を受け、自民党は直ちに後継総裁の選出手続きに入る。総裁選が行われた場合、麻生太郎幹事長が最有力候補とされるが、麻生氏の経済財政政策に反発する中川秀直元幹事長らは小池百合子元防衛相らを擁立し対抗する可能性もある。
 首相は同日夕、麻生氏、町村信孝官房長官と首相官邸で約1時間会談。ここで辞任の意向を伝えた。【中田卓二】
(毎日新聞 2008.9.1)


昨年の安倍の辞任劇から、ちょうど1年。

前にも言ったと思うけど、

のんびり自民党総裁選なんかやってないで、
解散・総選挙で国民の信を問うべきだ。
 


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