熟年新米弁理士のひとり言

平成18年に59歳で弁理士試験に合格した企業内弁理士です。弁理士試験、企業での知的財産業務について、気軽にお話します。

弁理士研修

2007-09-18 20:00:55 | Weblog
弁理士研修「商標の類否判断と取引の実情ーその現状と問題点ー」に参加してきました。

商標の類否判断に取引の実情を考慮すべきか否か、考慮するとすればその基準は、「氷山印事件判決」の解釈と、その判決以降の下級審判決の動向について、基調講演とパネルディスカッションがありました。

松田弁理士、牧野弁護士、田村教授の基調講演に続いて、基調講演をした3先生に、末吉弁護士、工藤弁理士、加藤特許部長(高砂香料)を加えた6人のパネラーによるパネルディスカッションがありました。

4条1項11号の商標類似判断に、取引の実情を考慮すべきか否かについて、意見は分かれました。
牧野弁護士、末吉弁護士、田村教授は、取引の実情を考慮するという見解でしたが、松田弁理士、工藤弁理士、加藤部長は、考慮すべきでないという見解でした。

私は、法的安定性の観点から、取引の実情は考慮すべきでないと考えますが、出願商標が著名商標で先願登録商標が未使用商標の場合に、不都合な結果となることが考えられます(先願主義を採用しているのでやむを得ないとも考えられますが)。
この点についての考慮は必要です。

私は特許が専門ですので、商標・意匠については実務経験が不足しています。
この経験不足を知識で補うべく、できるだけ研修会、講演会等に出席し、文献の読み込みも行っています。

「専門は特許です」と、自分の活動領域を自分から狭める必要はないし、特許以外の仕事もやってみれば案外面白いと思うからです。

「人間の可能性はやってみなければわかりません」。
これからは、楽しみながら仕事の幅を広げていきます。




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