熟年新米弁理士のひとり言

平成18年に59歳で弁理士試験に合格した企業内弁理士です。弁理士試験、企業での知的財産業務について、気軽にお話します。

国政調査権

2007-09-27 23:12:55 | Weblog
衆議院、参議院で与野党逆転し、民主党が参議院で国政調査権を活用して真相を明らかにすると、張り切っていました。

この国政調査権について、昨日、司法試験の講座で勉強しました。

国政調査権とは、両議院がその権能を行う上で必要な資料を収集するために、広く国政を調査する権能をいいます。

国政調査権の範囲は広く、国政全般に及びます。
調査手段は、証人の出頭、証言及び記録の提出に限られますが、これだけでもかなりのことができそうです。

国政調査権の限界で問題となるのは、国家秘密との関係です。
国家秘密があることは理解できるし、国政調査権を国家秘密にまで及ぼすのは問題があると言えます(国民の利益にならない場合がある)。

問題となるのは、何が国家秘密かです。
国政調査権を活用して政府高官に証言を求めても、「それは国家秘密です」と証言拒否されては、国政調査権の意義が没却されます。

従来の政府見解は、「守秘義務によって守られるべき公益と国政調査権の行使によって得られる利益とを個々の事案ごとに比較衡量することによって決定されるべきものと考える」ですが、これでは、政府により恣意的に判断されて、国家秘密の範囲が広がる恐れがあります。

個人的には、学説の主張する「国家の重大な利益に裏付けられたものでなければならず、外交、防衛など、やむを得ない事情に限られるべきである」に賛成です。

今後、参議院で野党が国政調査権を活用する場面が見られると思います。
そのときに、国家秘密を理由に証言拒否をするのか否かが注目されます。

野党の頑張りに期待しましょう。



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昔のライバル

2007-09-27 00:35:33 | Weblog
先日、司法試験講座受講のため電車で移動中、「どこかで見たことがあると思ったら○○さんじゃないか」の声がして振り返ると、研究所に所属していたときの1年先輩の人が立っていました。

「やあ懐かしい」と返事して、目的の駅までの30分間、昔話と現在の状況について話し合いました。

この人と私は、同じ研究所の同じ研究グループに所属し、グループ長の座を争ったライバル同士でした。
当時は、お互いにライバル意識があったためか、個人的な付き合いはなく、職場でもあまり打ち解けた話をした経験がありませんでした。
お互いに自然と弱みをみせるのを嫌っていたのだと思います。

その後、私が知財部門に異動してから16年間、仕事上の付き合いはほとんどなくなりました。
この人は、5年前に早期定年退職して、ある会社で営業技術の仕事をしており、相変わらず張り切って仕事をしているようでした。

30分間の話し合いの最中、昔と大きく異なっているのを感じました。
それは、プライベートなこと、自分の弱みを平気で話していたことです。
お互いにライバル関係でなくなったという環境の変化が、気持の変化になって現れたのだろうと思います。

企業に勤務しているときに苦手な人だと思っていても、それは、単に職場の役割のために苦手意識を感じている場合があります。
職場を退職後に話をしたときに、苦手意識が遠のいていると感じるのはこのためでしょう。

退職後に新たな人間関係を築く楽しみを体験中ですが、昔の人間関係を復活する楽しみも加えてみようという気持にさせられた、昔のライバルとの出会いでした。



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