熟年新米弁理士のひとり言

平成18年に59歳で弁理士試験に合格した企業内弁理士です。弁理士試験、企業での知的財産業務について、気軽にお話します。

論文投稿

2010-08-08 20:16:18 | Weblog
「職務発明における相当の対価(自己実施における使用者等が受けるべき利益の算定)」についての論文の見直し、修正が終わり、論文を投稿しました。

私の場合、論文の見直しは5回程度行うことにしています。
誤字・脱字はもちろん、文章表現、論理的整合性、用語の統一に注意を払って見直します。

今回も5回の見直しを行いましたが、最後の見直しでも、文章表現が気になる点を修正しました。

文章表現の修正は、これで完璧ということがないので、5回程度の見直しで、妥協することにしています。

私が企業に勤務していた時に、同じ職場にいた同じ歳の男性社員は、報告書等の見直しをほとんど(と言うより全く)しないという方で、当時の上司に度々注意されていました。
それでも本人は気にする様子がなく、相変わらず注意を受けていました。

その男性社員が、何の因果か、私の部下になりました。
このときは、正直言ってまいりましたね。

何回注意をしても直らないので、あるとき、報告書の最初の誤りだけを指摘して、「残りの文章も誤字脱字がないように見直してください」と言って報告書の再提出を求めました。

見直しに1日は掛かるだろうと思っていたら、何と30分後に私の机の上に報告書が置いてありました。

報告書を読んでみると、指摘した誤りだけ修正して、残りはそのままです。
「残りの部分の見直しはしましたか?」と尋ねると、「はい」という返事。
そこで、2番目の誤りを指摘して再提出を求めると、またその指摘された箇所だけ修正して再提出ということで、結局、最後は私が根負けして全ての誤りを指摘して修正してもらいました。

ここで疑問。
ご本人は見直しているのか、いないのか?

真相はわかりませんが、どうも見直しているようです。
ただ、自分の文章は正しいと思いながら見直しているので、誤りが目に入らないようです。

自分の考えは正しいと思い込んでいる人に、誤りに気づいてもらうことの難しさを実感した貴重な経験でした。

世の中にはいろいろな人がいます。
自分の物差しでは測れない人でも、多様性を認めて付き合っていくことにしているのは、その時の貴重な経験があったからでしょうね。

人生に無駄なことはありませんね。




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