熟年新米弁理士のひとり言

平成18年に59歳で弁理士試験に合格した企業内弁理士です。弁理士試験、企業での知的財産業務について、気軽にお話します。

最後の砦

2013-05-04 21:52:05 | Weblog
憲法記念日の朝、NHKで憲法改正についての討論会を放送していました。

ゲストの弁護士の方が、「96条の憲法改正発議要件を緩和するのは、国家権力と国民との関係を根本から覆すものです、自民党の憲法改正案は、国家権力が国民に義務を課す条項があるので問題が大きい」とコメントしました。

これに対して自民党の政治家が「憲法を改正しても法律で規制するので問題はない。また、各国ではそのような問題は起こっていない」と反論しました。

すると彼の弁護士の方が「国民に義務を課す法律が立案されても憲法違反で法律が効力を発揮することができないが、憲法を改正するとこれができなくなる。すなわち、憲法が国民の自由と人権を守る最後の砦という役割が果たせなくなる。また、各国で起こっていないという事実は日本で怒らないということは言えなく、何の保証にもならない。」とズバっと切り捨てました。

自民党の政治家は返す言葉が見つかりませんでしたね。

今回の憲法改正論議は、国家権力と国民との関係をどのように考えるかが争点になります。

国家権力から国民の自由と人権を守らなければいけないと考える人は、国民に義務を課したり、国家権力の縛りを緩めるような憲法改正に反対するでしょう。

これに対して、国家権力が国民の自由と人権を制限しても良いのだと考える人は、自民党の憲法改正案に賛成するでしょうね。

法律で規定するから大丈夫だとか、外国では問題となっていない等の事実を根拠とするのは、説得力がありませんね。

「憲法は、国民の自由と人権を守る最後の砦」

この言葉の意味を深く考えることが望まれますね。







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