熟年新米弁理士のひとり言

平成18年に59歳で弁理士試験に合格した企業内弁理士です。弁理士試験、企業での知的財産業務について、気軽にお話します。

裸の王様

2013-05-13 09:47:59 | Weblog
先日、コンサルティング企業との打ち合わせで、同席の方から「○○さんは嫌いな人がいないのですか?」という質問を受けました。

どうやら、誰が見ても性格が良さそうでない人の意見も熱心に聞いているのが、質問の理由らしい。

「私も人間ですから嫌いな人はいます。特に、自分の考えと合わない人の意見は無視して一方的に攻撃する人は嫌いですね。ただ、そのような方でも、なぜこの人はこのような考え方をしているのか、その背景が知りたくなるので、お話を聞くようにしています。」とお答えしました。

そう言えば、企業勤務時代にもこのような質問を受けたことがありますね。

自分の意見と異なる意見を持っている方とお話をすると、その意見の背景が気になってきて、その理由を自分なりに明らかにしないと気がすまない性格(難儀な性格です)が原因なんでしょうね。

ただ、この性格のためか、自分の考え方の行き過ぎた部分を修正して穏当な考え方になるという効果はありますね。

考えてみれば、世の中に絶対真実というのはないでしょうから、異なる意見があるのが当たり前で、異なる意見を参考にして自分の意見を修正し、より正しい考え方にしていくのが妥当なのでしょう。

大学院での授業でも、自分の考えと異なる意見が出たときに、3つのタイプに分かれていましたね。

第1のタイプは、自分の意見の正当性を頑固に主張して、相手の意見を無視するタイプ。

第2のタイプは、相手の意見を全面的に受け入れて、自分の意見を全面的に変更するタイプ。

第3のタイプは、相手の意見と自分の意見を比較して、良いところは取り入れて自分の意見の妥当性を高めていくタイプです。

大学院の指導教授から、第3のタイプになるように指導されましたね。
何でも、企業の管理職が大学院に社会人入学すると第1のタイプが圧倒的に多く、その次は第2のタイプで、第3のタイプはほとんどいないそうです。

私は、幸運にも第3のタイプになることができましたが、第1のタイプの人が多いのには驚かされますね。

企業や官公庁、政治のトップは第1のタイプの人が多く、周りにイエスマンしかいなくなると、いわゆる「裸の王様」になりますね。

最近の安倍首相の発言や官房長官の会見を聞いていると、裸の王様がイエスマンの側近に囲まれて耳の痛い話は入ってこないのではと危惧しています。

かつての自民党には、河野洋平さん、野中広務さん、加藤紘一さんに代表されるリベラルな考え方持っている人いたのですが、最近はリベラル派がいなくなり、偏った意見を修正する機会がないのでしょうね。








ブログランキングに参加しています。よろしければ、以下のURLから投票して下さい。

日記@BlogRanking
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする