スティーブン・スピルバーグ監督の「リンカーン」を観てきました。
この映画は、南北戦争末期の北軍有利な状況下で、「奴隷制度廃止」を規定した憲法修正第13条を成立させるために努力したリンカーンの闘いと苦悩を描いています。
リンカーンが奴隷制度を廃止した歴史的事実は知っていましたが、その裏にこのようなドラマがあったことは知りませんでした。
南北戦争が北軍有利の状況で進行し、南部が戦争終結交渉に乗り出してきている最中に、北部下院では奴隷制度廃止を規定した憲法修正第13条について活発な議論が展開していました。
共和党は奴隷制度廃止を規定した憲法修正第13条に賛成ですが、民主党は反対です。
この憲法を成立させるためには、下院で2/3以上の賛成票を獲得しなければならず、そのためには民主党から13票以上の賛成が必要です。
リンカーンの側近は、お金で買収することを提案しますが、リンカーンはこの提案をキッパリ拒否して奴隷制度の廃止の正当性を訴えることを指示します。
民主党議員の説得交渉は難航し、南部の戦争終結提案を携えた代表団がリンカーンに交渉を申し込んできます。
南部は当然奴隷制度廃止に反対なので、戦争が終結すると奴隷制度は維持されることになります。
リンカーンは悩みながら南部との交渉を延期しつつ民主党議員の説得に努め、下院で憲法修正第13条の採決が始まります。
修正案に賛成か反対かを一人一人明言していきます。
この場面は感動的でしたね。
憲法修正第13条は可決され、奴隷制度は廃止されます。
この映画にはチョッとしたサプライズが隠されていました。
それは共和党の重鎮が奴隷制度廃止に賛成で、白人と黒人との平等を実現すべきだと考えていました。
しかし、白人と黒人との平等は、当時の米国では少数派で、この考えを主張すると奴隷制度廃止修正案が否決されることは確実です。
下院の憲法修正案採決の前に、「あなたは白人と黒人との完全な平等を目指しているのか?」との民主党議員の質問に対して、「白人と黒人とは法の下に平等だ」と答えます。
民主党議員は「今までの主張と違う」と大騒ぎしますが、「法の下に平等だ」と押し切ってしまいます。
知り合いの新聞記者からこの点を尋ねられると「奴隷制度廃止が実現するなら意見はどのようにも変える」と胸を張って答えます。
憲法修正案が可決されて賛成議員が大喜びで騒いでいる中、彼は書記官から憲法修正第13条を記載した原案文書を「ちょっと借りるよ。明日返す」と言って議会を後にします。
自宅に帰ると黒人の家政婦が出迎えます。
コートと帽子を取った彼は、「これを君に見せたくてね」と、黒人の家政婦に憲法修正原案を手渡します。
ベッドに入った彼の隣に黒人の家政婦が寄り添ってきました。
この黒人の家政婦は、彼の妻だったのです。
チョッとしたサプライズですね。
この映画は、リンカーンの苦悩を描いていますが、同時にチョッとしたサプライズや感動する場面、ユーモアを交えた場面が多く、エンターティメントとしても一流ですね。
リンカーを演じた俳優は、本人に良く似ていましたね。
激昂して議論したり、権力を押し付けるようなことはしないで、冷静に穏やかに論理的に相手を説得していく、リンカーンの人柄が良く表現されていました。
日本の政治家、企業経営者にも見習って欲しいですね。
声高に激しい言葉で相手を罵倒したり、自分の言い分だけを一方的に強調するような人が多すぎますね。
やはり論理で説得して欲しいですね。
久々に素晴らしい映画を見て感動しました。
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この映画は、南北戦争末期の北軍有利な状況下で、「奴隷制度廃止」を規定した憲法修正第13条を成立させるために努力したリンカーンの闘いと苦悩を描いています。
リンカーンが奴隷制度を廃止した歴史的事実は知っていましたが、その裏にこのようなドラマがあったことは知りませんでした。
南北戦争が北軍有利の状況で進行し、南部が戦争終結交渉に乗り出してきている最中に、北部下院では奴隷制度廃止を規定した憲法修正第13条について活発な議論が展開していました。
共和党は奴隷制度廃止を規定した憲法修正第13条に賛成ですが、民主党は反対です。
この憲法を成立させるためには、下院で2/3以上の賛成票を獲得しなければならず、そのためには民主党から13票以上の賛成が必要です。
リンカーンの側近は、お金で買収することを提案しますが、リンカーンはこの提案をキッパリ拒否して奴隷制度の廃止の正当性を訴えることを指示します。
民主党議員の説得交渉は難航し、南部の戦争終結提案を携えた代表団がリンカーンに交渉を申し込んできます。
南部は当然奴隷制度廃止に反対なので、戦争が終結すると奴隷制度は維持されることになります。
リンカーンは悩みながら南部との交渉を延期しつつ民主党議員の説得に努め、下院で憲法修正第13条の採決が始まります。
修正案に賛成か反対かを一人一人明言していきます。
この場面は感動的でしたね。
憲法修正第13条は可決され、奴隷制度は廃止されます。
この映画にはチョッとしたサプライズが隠されていました。
それは共和党の重鎮が奴隷制度廃止に賛成で、白人と黒人との平等を実現すべきだと考えていました。
しかし、白人と黒人との平等は、当時の米国では少数派で、この考えを主張すると奴隷制度廃止修正案が否決されることは確実です。
下院の憲法修正案採決の前に、「あなたは白人と黒人との完全な平等を目指しているのか?」との民主党議員の質問に対して、「白人と黒人とは法の下に平等だ」と答えます。
民主党議員は「今までの主張と違う」と大騒ぎしますが、「法の下に平等だ」と押し切ってしまいます。
知り合いの新聞記者からこの点を尋ねられると「奴隷制度廃止が実現するなら意見はどのようにも変える」と胸を張って答えます。
憲法修正案が可決されて賛成議員が大喜びで騒いでいる中、彼は書記官から憲法修正第13条を記載した原案文書を「ちょっと借りるよ。明日返す」と言って議会を後にします。
自宅に帰ると黒人の家政婦が出迎えます。
コートと帽子を取った彼は、「これを君に見せたくてね」と、黒人の家政婦に憲法修正原案を手渡します。
ベッドに入った彼の隣に黒人の家政婦が寄り添ってきました。
この黒人の家政婦は、彼の妻だったのです。
チョッとしたサプライズですね。
この映画は、リンカーンの苦悩を描いていますが、同時にチョッとしたサプライズや感動する場面、ユーモアを交えた場面が多く、エンターティメントとしても一流ですね。
リンカーを演じた俳優は、本人に良く似ていましたね。
激昂して議論したり、権力を押し付けるようなことはしないで、冷静に穏やかに論理的に相手を説得していく、リンカーンの人柄が良く表現されていました。
日本の政治家、企業経営者にも見習って欲しいですね。
声高に激しい言葉で相手を罵倒したり、自分の言い分だけを一方的に強調するような人が多すぎますね。
やはり論理で説得して欲しいですね。
久々に素晴らしい映画を見て感動しました。
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