常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

寒苦鳥

2014年01月19日 | 日記


昨日晴れ渡った空は一転して雪空。雪が絶え間なく降るが、日中の気温が比較的高いため、道路や駐車場に積雪はない。昼に手作りのヨーグルトを食べる。柿とリンゴを小片に切ってたっぷりとヨーグルトをかけ、その上にブドウジャムをトッピング。しゃれたフルーツヨーグルトである。

仏教説話に寒苦鳥という仮想の鳥がある。この鳥はインドの雪深い山中に住んでいた。雪のなかでも日がさすと温かく寒苦鳥は遊ぶのが忙しい。やがて日が沈み寒気が襲ってくると、寒さを遮る巣も作っていないので、雌の寒苦鳥は「寒苦必死」(こう寒いと死んでしまう)と啼く。雄は雌をなだめて「夜明造巣」(夜があけたら巣を作ろう)と啼く。ところが夜が明けて日がさすと、昨日寒さの苦痛と決意を忘れて、「今日不死、明日は不知」と番で反省もなく、また遊び呆ける。夜になると啼き、昼間は遊び呆けることで一生を過ごしてしまう、それが寒苦鳥である。

思えば人の生き様を引き写したものが寒苦鳥であろう。似た諺に「フクロウの宵だくみ」「宵だくみの朝ぶせり」がある。自らの来し方を振り返る、と身につまされる説話である。

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