常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

納豆汁

2014年01月20日 | 日記


きょうから大寒である。一年中で一番寒い日々が10日あまり続くが、そこを過ぎると立春を迎える。この大寒を乗り切る食べ物に納豆汁がある。叩いた納豆に青菜と豆腐を加えて味噌で仕立てると温かい納豆汁ができる。

米沢の名物に「雪割り納豆」がある。会社勤めをしていたころ、「雪割り納豆」が大好きな同僚がいた。この人は出張で山形に来るたびに大量の「雪割り納豆」を買い込んでいた。この納豆は塩味がついているので、湯に溶いて豆腐を入れるだけで、簡単においしい納豆汁ができるという。試してみると、なるほどインスタントだが本格的な納豆汁ができた。

雪国の朝はすがしや納豆汁 余白


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迦陵頻伽(かりょうびんが)

2014年01月20日 | 斉藤茂吉


きのう一日降った雪が晴れて日がさした。光禅寺の庭園は庭の石や庭木に新雪をかぶりきれいだ。義母はぐっすりと、いびきをかいて朝寝である。起こして服薬させ、朝食を食べさせる。食べることに満足視してか、くったくのない笑顔だ。つい数年前まで、デパートで買い物に生きがいを感じていたときとは容貌まで変わってしまった。

きのう想像上の鳥、寒苦鳥について書いたが、もうひとつ想像上の鳥、迦陵頻伽。読みも難しいが「かりょうびんが」と読む。広辞苑には仏教で、雪山または極楽にいる鳥。妙音を発し、聞けどもあきることがないという。その像は人頭、鳥身としてイラストまでが添えてある。斉藤茂吉はこの想像上の鳥を和歌に取り入れて詠んものが『赤光』のなかにある。

とほきよのかりょうびんがのわたくし児田螺はぬるき水恋ひにけり 茂吉

田螺は田など泥中に棲む淡水の貝である。海のない山形の内陸などでは、田植えの前、田螺をとって泥を吐かせ、みそ汁の具にして食した。50年近くも前のことだが、近所の人とバケツを持参して田螺を採ったことを懐かしく思い出す。茂吉はこの田螺を想像上のかりょうびんの子として詠んだ。あるいは近所の寺の和尚から、こんな伝説を聞いていたかも知れない。


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